店主たみこの観光案内日記

金澤牛かつ 小林 特選牛かつ定食

2019年07月16日

金澤牛かつ 小林 特選牛かつ定食

 

お昼を食べにふらふら~っと放浪。
ぱっと思い浮かんだお店が牛かつのお店小林。

 

実はちょっと前にも行ったんですが、なぜか開店時間になってもオープンしなくて諦めて。
それ以来そのまんまになってました。
でも今回は無事営業!

 

店内はカウンター+テーブル+小上がり席。
比較的小規模な造り。
キッチンはクローズ、中の様子は見えません。
配膳口から出てきたのを、バイトのおねーさんが運んでくるスタイルになってます。

 

とりあえずメニューをチェック。
牛かつ定食A・Bにレディース、サイコロステーキ、そして特選。
かなり激しく迷ったのですが、なんとなく一番良さげな”特選牛かつ定食”をチョイス。

 

メニューの説明書きによると『月50頭しか出荷されない特別肥育牛。その希少な牛の中でも1頭から2kg程しかとれない希少部位を使用!きめ細かで柔らかい肉質です。』との事。
分かりやすく言うと「美味い」という事らしい。(←分かりやす過ぎ)

 

そんな小林渾身のお肉「特選牛かつ」。
お肉大好き全開モードでもりもり元気に食べたおします。

 

特選牛かつのお肉

 

カツはご覧の通りのレア。
これを卓上コンロの鉄板で自分好みにじゅわ~と焼いてから食べる。

 

お肉やん~わやわ♪
ブ厚くカットされた肉はむにんむにんに柔らかく。
噛むともち~りと歯を吸い込む。

 

そしてその肉がまたジューシーで。
牛肉特有の純度の高いうま味がじっとりとしみ出す。
濃密な甘み、そしてうま味!
さらに付属の黄身たれとの相性が抜群に良く。
とろとろの卵黄が甘く甘く肉に絡みつく。
ふうわ~と湧き上がる極上の贅沢感♪♪

 

たっぷりお肉の味を堪能したところで、今度はごはんをぱくっと頬張る。
肉+ごはん、この鉄板コンビをぎゅっと噛み締める。

 

キタ!キタ!キタぁーーーー!!!!!

 

ごはんからしみ出すみずみずしい甘み。
豊潤でジューシーな肉のうま味。
互いが溶け合い重なり合い。
味と味とが大融合!
噛むほどに噛むほどに濁流のような美味しさが大旋回し。
味の大洪水となって口の中をごうごうと暴れまわる。

 

ああ・・・・・幸せ・・・・♪



がっつがっつと食べ進んで。
ごはん全然足りんので大盛りでお替りして。(お替りセルフなのです)
キャベツもお替りして。(お替りセルフなのです)
みそ汁もお替りして。(お替りセルフなのです)
最後はコーヒーずるるっと飲んで。(コーヒーセルフなのです)

 

完食。



小林の”特選牛かつ定食”。
ハイクオリティーの肉が存分に楽しめる。
充実感いっぱいの美味しさでした。

 

肉LOVE♪♪



ごちそうさま!





 

[参考]
・特選牛かつ定食:1,950円

 


 

 

金澤牛かつ 小林

住所:石川県金沢市高柳町 2-13-1

TEL:076-252-5884

 

 

 


かなざわ道の船 ~歩けるまちアートベンチ~

2019年07月13日

かなざわ道の船 ~歩けるまちアートベンチ~

 

金沢は何気に街角アートに力を入れてまして。
やかん(←?)、食パン(←?)、錆びた球体(←?)、走る足(←?)、目(←?)などなど。
そんな流れのひとつとして最近登場したものがあります。
アートベンチです。

 

ベンチのデザインは北前船をモチーフとしてあります。
船の役割はヒトとモノを運ぶこと。
つまりこのベンチは、街中へとヒトを運ぶ「船」をイメージしているのです。

 

ところで北前船ってご存知ですかね?
江戸時代から明治初期にかけて日本海をぐる~と回った物流船で、北は北海道から南は瀬戸内海をくぐって大阪まで、長大な航路を往復していました。
そこから生まれる利益は莫大で、嵐による難破などのリスクはあるものの、成功すれば一攫千金。
江戸末期の豪商銭屋五兵衛(ぜにやごへい)なんかは、この廻船業で「海の百万石」と呼ばれるほどにボロ儲けしたそうです。
そしてここ金沢の港は、そんな北前船の寄港地でした。
金沢と北前船の間には、そんな切っても切れない深~い縁があるのです。

 

現在設置されているアートベンチは8つ。
それぞれデザインが違って、名前も付いています。
金沢駅から近い順にざっと羅列すると。

 

・此花丸(このはなまる)
・別院丸(べついんまる)
・武蔵丸(むさしまる)
・安江丸(やすえまる)
・近江丸(おうみまる)
・尾山丸(おやままる)
・ラモーダ香林坊丸(こうりんぼうまる)
・アトリオ香林坊丸

 

となります。
ちなみに画像は近江町市場内にある近江丸です。

 

さてこのベンチ、風合いがなんとなーくアレに似てると思いませんか?
アレですよ、アレ。
分かる?
そう!金沢駅の鼓門です。

 

実はベンチの色を決定するにあたって、鼓門の色にわざと近づけてあります。
この色にたどり着くまでにデザイナーさんと業者さんとの間で、ものすごく検討が重ねられたそうで。
濃いとか薄いとか明るいとか暗いとか。
なぜそこまで鼓門の色にこだわったのかと言うと、金沢駅から街中までを連続性のある1本の線で繋ぎたかったからです。
それはつまりこういう事です。
(※金沢駅内コンコースの柱も鼓門の色に合わせてあります)

 

金沢駅に降り立つ。

コンコースに連立する深茶色の柱の通路を通る

駅正面にある深茶色の鼓門をくぐる

道沿いに深茶色のアートベンチがある

連続して現れるアートベンチの「船」に誘われるようにして街中へと進む

金沢城兼六園21世紀美術館のある金沢観光の心臓部へとたどり着く

 

という一連のストーリーが完成するのです。

 

どうです?
何気ない街中のベンチに、実は広大な設計図が隠されているでしょ?



駅から街中へとヒトを運ぶ「船」、アートベンチ。
バスを使って一気にビュンと街中まで行くのもいいですが。
せっかくの金沢観光、ゆっくり時間をかけて周りの風景を楽しみながら歩くってのも悪くないですよ。
そこにはバスでは見えてこない景色もあるはず。
途中で疲れたらベンチに座って休憩するもヨシ。
のんび~りスローな観光をお楽しみください。

 

なおベンチにはそれぞれQRコードが印刷されています。
このコードを携帯で読み取れば、観光案内や今座っているベンチの説明なんかが見られます。
余裕のある人はそんなところも遊んでみてください。

 

 

近江町市場

住所:石川県金沢市上近江町 50

TEL:076-231-1462

 

 

 


金沢文芸館

2019年07月09日

金沢文芸館

 

金沢橋場町の交差点にずずんとそびえる石造りのレトロな建物。
金沢文芸館です。

 

建てられたのは昭和4年。
まだまだ明治期の気風が残る、西洋列強に追いつけ追い越せの時代。

 

この頃の建築は、欧米の意匠・技術を真似たものが多く。
鉄筋、レンガ、石造り、宮廷風などなど。
この建物もそのひとつで、イタリアのパラッツォ建築を模しています。

 

パラッツォ建築とはルネサンス期に流行った建築様式なのですが、主なオーナーは王や貴族と言った富裕層でした。
なので規模が大きく、装飾にも贅が凝らされています。
基本は3~4階建てとなっており、建物最上部に出っ張りをぐるりと張り巡らせてあるのが特徴です。
この出っ張りを「コーニス」と呼ぶそうで。
なるほど金沢文芸館の最上部にも、ぐるりと出っ張りが張り巡らせてあります。

 

窓は中心にキーストーンをガチっと据えたアーチ窓。
金沢文芸館の場合はアーチ窓と四角窓が混在してますが、この辺は設計した建築家さんの遊び心でしょう。

 

さらに遊び心がもうひとつ。
入口両脇にある柱です。
縦に真っすぐな溝を幾筋もすっと通し、柱頭にはぐるぐる渦巻き。
これは古代ギリシア建築の柱によく用いられたイオニア式と呼ばれるスタイルです。
エフェソスのアルテミス神殿なんかに用いられているそうで。
本来はスマートにすっと伸びる軽やかな造形なのですが、この柱は寸法が短いせいか妙にドン詰まり。
ちょっとココはイケてない(笑)。

 

さてこの建物。
見た目3階建て、そして中身も3階建て。
だけど建築当初は2階建てだったってのをご存知でしょうか?

 

そもそも元は高岡銀行が建てたもので、その時は1階の天井を高く取り、その上に2階(現在の3階)があるという構造でした。
それがどういう経緯でかはよく分からないのですが、銀行撤退後に金沢市が建物を取得。
その後改修が行われ、平成17年に金沢文芸館としてオープンしました。
そしてその改修の際に1階の上部に1層床を差し込み、現在の3階構造へと作り替えたのです。

 

なるほど、そう言われて見て見ると。
うん。
言われても分からない(笑)。

 

中は1階が交流サロン。
テーブルと椅子が用意され、ゆっくりとくつろげるスペースとなっています。

 

2階は五木寛之文庫。
五木氏は生まれこそ福岡ですが、奥さんが金沢の人で、しばらくの間金沢に住んでいた事もあります。
そんな金沢にゆかりの深い彼の作品や記念品などが展示されています。

 

3階は文芸フロア。
金沢を拠点に活動している作家の作品や、奥の部屋には泉鏡花文学賞の作品などが納められれています。



金沢文芸館。
建物の話ばかりになってしまいましたが。
まあわたしあまり中身には興味ないので。(←!)
でも趣旨としては、「文学の街金沢」の創作拠点となるべくして作られた施設です。
どうかご来館の際には、金沢に息づく深~い文化的空気を思いっ切り体感して行ってください。

 

でも。

 

やっぱ建物「が」カッコイイわ~♪♪(笑)

 

 

金沢文芸館

住所:石川県金沢市尾張町 1-7-10

TEL:076-263-2444

 

 

関連タグ >> 美術館・博物館 古建築 

 


一乗谷朝倉氏遺跡 復原町並

2019年07月06日

一乗谷朝倉氏遺跡 復原町並

 

一乗谷。
かつて戦国武将朝倉氏が治めた土地です。

 

朝倉氏は元々は兵庫県養父(やぶ)市の出身で、南北朝の頃、斯波高経(しばたかつね)に連れられて越前へとやって来ました。
やがて時代が下り応仁の乱の頃、当時の主であった斯波義敏(しばよしとし)を追放し、さらにライバルであった甲斐氏をも追い落とし、越前国守護へと成り上がります。
いわゆる下克上ってヤツですね。
そしてここ一乗谷に拠点を構えたのです。

 

一乗谷ってのはその名の通り谷でして。
地形そのものが敵の侵入を阻んでいます。
両側は急峻な山、その間を切り裂くように川が流れ。
谷の前後を石垣と土塁でふさいで完全封鎖。
いわば町全体を城壁でぐるっと取り囲んだような、巨大な大要塞となっているのです。

 

驚きなのは防衛機能だけじゃありません。
町割りも実に計画的に設計されています。

 

町内には大道路をビシッと通し、その両脇に宅地を整然と配置。
1軒1軒きれいに区分けされた様子は、現代の住宅団地とほとんど変わりありません。
しかも各家にはトイレと井戸が個別に備えられているという、当時としては最先端のインフラも導入。
地方の一都市とはとても思えないような、高水準な住環境を実現していました。

 

そんな町並みを再現したのが復原町並。
行ってみれば分かりますけど。
めちゃめちゃカネかけてますよ~(笑)。

 

通りの両側をざっと走る土塀。
時代劇のロケなんかにも利用されるそうで、時代感むんむん!
歩いているだけでまるでタイムスリップしたかのような不思議な感覚に襲われます。

 

その土塀の向こうには復元屋敷。
発掘調査を元に当時の造りを忠実に再現したそうで。
板拭き屋根に土壁を施した、戦国期の住宅の様子をそのままに見られます。

 

さらに奥へと歩くと武家屋敷に交じって町家も登場。
本来武家地と町人地ってのは完全に分けられているのですが、何しろ狭い谷間の都市。
限られた土地を有効活用するには、そうも言ってられません。
経済活動こそ国を支える大事な基盤。
カネを生む町人地が武家地をぐいぐい侵食していくのは必然の流れだったのです。
今も昔も世の中は「カネ」ってコトですな(笑)。

 

これら復原町並を楽しんだ後は、朝倉氏の歴史を学習。
町の奥には、休憩がてらに朝倉氏遺跡の見所を見られるシアターが備えられています。
すぐ隣にある平面復元地区や、道を挟んだ先にある館跡などを詳しく紹介。
見学のポイントがしっかりと押さえられます。
時間は短いですが内容はかなり凝縮されてますので、ここは絶対に観ておいてください。



かつて越前朝倉氏が作り上げた一乗谷の町。
最終的には織田信長に滅ぼされ悲しい結末を迎えるのですが。
その息吹は今も生きています。
当時の情景を思い浮かべながら、ゆ~ったりと歩いてみてください。

 

時間のある人は周りの遺跡の見学もぜひどうぞ。
まともに見て回ると軽く1日潰れます。
とっても疲れますが。

 

楽しいですよ~♪

 

 

一乗谷復原町並

住所:福井県福井市城戸ノ内町 28-37

TEL:0776-41-2173

 

 

関連タグ >> 遺跡 一乗谷朝倉氏遺跡 

 


彦根城 天守閣

2019年07月02日

彦根城 天守閣

 

日本全国をざっと見渡しても、かつての姿をそのままに留めている天守閣はたったの12しかありません。
いわゆる「現存12天守」です。
その内のひとつが、ここ彦根城にある天守閣です。

 

天守閣がそびえるのは城の中心、本丸の中央。
構造は3層3階地下1階で、高さは石垣含めて約21.5メートル。
正直それほど大きなものではありません。

 

でもね。

 

いい~~~んですよコレが♪

 

一番の見所は不自然なほどにゴッテゴテに飾り立てられた屋根。
一説には4層5階の大津城天守閣を3層に圧縮して移築したためとも言われていますが、真偽は定かではありません。
が、見た目をかなり意識したことだけは明らかで、超凝ってます。

 

一層目の屋根を飾るのは2連に並んだ切妻破風(きりづまはふ)。
その間に半段上げて入母屋破風(いりもやはふ)。
二層目中央には曲線の美しい唐破風(からはふ)。
そして頂上の三層目に再び入母屋破風。
コンパクトな立体の中に、これでもかと装飾屋根を施しています。

 

窓も凝ってて。
1層目に並ぶのは突き上げ窓。
その名の通り蓋を付き上げてつっかえ棒で固定する窓です。
その上階、2層目と3層目には華頭窓(かとうまど)。
これは本来寺院建築に用いられる様式なのですが、ちょくちょく城郭建築にも取り入れられています。
理由はカッコ良さ。
その独特の格式というか風格が好まれたのでしょう。

 

さらに最上階をぐるりと囲む廻り縁と高欄。
いわゆるベランダで、当然本来の役目は外を見渡せるよう歩ける構造になっているはずですが、歩けません。
余裕で歩けません。
なんちゃってベランダです。
それじゃ意味ないやんと思われるかもしれませんが、これもやっぱりデザイン重視の結果だったのでしょう。
歩ける歩けないが重要ではなく、あるかないかが重要だったのです。
あれば良かったのです。

 

多分。(←?)

 

こんな見た目のカッコ良さを徹底追及した彦根城天守閣ですが、中の雰囲気はガラリと変わります。
戦闘のための仕掛けがいっぱい。

 

まず目につくのは階段。
めっちゃくちゃ急です。
手すりにつかまるか四つん這いにならないと、危なくてとても登れません!

 

これは戦闘を意識したためで、万が一天守閣内に侵入されても敵が上に登れないよう、この角度にしてあるそうです。
無理に登ろうとすると槍で突かれたり蹴り落とされたり、攻め手側にはとってもデンジャラスな階段なのです。

 

そしてズラリと並ぶ隠し狭間。
ここをガツン!と突けば簡単に壁に穴が開いて、外にいる敵を狙い撃ちできるという仕組みです。
これが至る所にありまして。
最上階にまであります。
最後の最後まで戦うぞ、という姿勢でしょうが。
こんな所から撃って当たるんですかね?(笑)

 

さらに先述の1層目にある突き上げ窓も実は戦闘用のもの。
この窓、突き上げた蓋がひさしの役割を果たします。
当時の鉄砲はまだ火縄銃の時代なので、雨にとっても弱いのです。
しかしひさしがあれば雨よけの役割をし、雨天でも敵をバンバン撃てるのです。

 

さらに破風の間。
破風は構造上ちょびっと突き出す形になるので、ここに空間を作ることでより敵に近づけます。
なのでここからの攻撃はとても有効なのです。
ゴテゴテと飾り立てられた屋根、実は何気に戦闘的な意味合いも込められているのです。



見た目+戦闘機能が巧みにミックスされた彦根城天守閣。
どうか訪問の際には、そんな仕掛けひとつひとつをじっくり吟味しながらご観覧ください。



おっと、そうそう。
ここまで全く触れませんでしたが、彦根城最強の見所と言えば。

 

ひこにゃん♪

 

運が良ければ天守閣にも現れます。
基本10時半にやって来るそうですが、必ず登場するわけでもないそうで。
どーーーーーしてもひこにゃんに確実に会いたいって人は事前にお問い合わせください。

 

「今日は予定があるからいないにゃん!」

 

と、教えてもらえるそうです。(にゃんとは言わないけど)

 

 

彦根城

住所:滋賀県彦根市金亀町 1-1

TEL:0749-22-2742

 

 

関連タグ >> お城 彦根城 国宝 

 


 


 

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