店主たみこの観光案内ブログ

近江町市場

2019年06月08日

近江町市場

 

金沢の三大観光名所と言えば「兼六園」「ひがし茶屋街」そしてここ「近江町市場」。
色々なメディアが発行する金沢の観光案内をざっと見ても、この3ヵ所が外されることはまずありません。

 

その近江町市場。
別名「金沢市民の台所」とも呼ばれ、兼六園やひがし茶屋街が「歴史」や「文化」を感じる場所であるのに対し、近江町市場は「食」や「商人」の集積地。
むんむんとした人間臭さが漂う場所です。

 

歩いてみると分かりますが、まー活気がすごくて。
鮮魚を中止とした物売り達が大きな声で道行く客を呼び止めます。
中でも女子パワーは強烈で。
元気いっぱいのおねーさんや人間発電所のようなエネルギッシュおばちゃん(←?)が、エンドレスに本日のおすすめをアピールします。
捕まったら放してもらえませんよ!(笑)

 

そんな近江町市場。
起源は古く、1580年頃の朝市からスタートしたと言われています。
時期的には織田信長が本能寺の変で亡くなる前後くらい。
やがて江戸期になると、加賀藩5代目藩主前田綱紀(まえだつなのり)が、それまであちこちに点在していた市場をこの地に集めます。
この大合体により、ほぼ現在の形が固まったそうです。

 

ただ不思議に思いませんか?
なぜ「近江」町なのか?
近江って滋賀の地名ですよね。
金沢の市場になぜ他所の土地の名前が付いたのでしょうか?

 

これには諸説あって、いまだはっきりした理由は不明なのですが。
どうもやっぱり滋賀の近江が大きく関わっているらしく、当時ここ加賀と近江は商業的に強くつながっていたそうなのです。
その近江商人がこの場所で朝市を始め、そのまま「近江町」として名前が残ったと。
そんな流れらしいです。

 

なるほどね。
その頃から関西人は商売上手だったのね(笑)。

 

市場内にはお店がぎっしり。
道幅が狭いためか、観光客も妙に密集してて。
しかもなぜか道筋がぐねぐねしてるもんだから見通しが悪く、どこをどう歩いているのかなんとも分かりにくい。

 

実はこの市場、2009年に一度大改装されています。
その時、市場の構造も大手術して縦横直線の碁盤通路をビシッと通そうという構想も出たそうです。

しかし保全派がそれに強く反発。
彼らに言わせれば、このぐにゃぐにゃ道こそが「近江町」なんだと。
散々討議を重ねた結果、最終的に通路はそのまま残そうという事に決まり、今も昔のままのぐにゃぐにゃ状態となっているのです。

 

これについては賛否両論あると思いますが、わたしはぐにゃぐにゃ道に絶対賛成。
ここが正確な直線で区切られたきれいな空間になってしまったら、どう考えても味気ない。
ちょっと道がひん曲がってごちゃごちゃしてるくらいの方が、絶対に面白い。
近江町市場は人情が通う「市場」であって、機械的な構造の「商店街」ではないのです。



金沢市民の台所、近江町市場。
金沢駅から歩いても10分程度。
どうぞ金沢観光の際には忘れずにお立ち寄りを!

 

なお近江町市場と言えば海鮮丼が有名ですが、これは正直おすすめしません。
時間帯にもよりますが、鬼の行列、そして観光客価格。
間違ってもお昼のメシ時に合わせて近江町で海鮮丼を食べようなどとは思わない方が賢明です。
少し路地裏に入れば、マイナーでも美味しいお店はちゃんとあります。

そんなお店をちょっとした冒険気分で探してみるのもなかなかに楽しいですよ!

 

 

近江町市場

住所:石川県金沢市上近江町 50

TEL:076-231-1462

 




エリア >> 石川県 > 金沢市 > 近江町

 

 


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