
金沢城 工事中の鼠多門
2020年01月04日

時代は令和になっちゃいましたが、「平成の築城」と称して着々と進められている大事業があります。
金沢城の復元工事です。
平成10年度から始まったこの工事は、菱櫓や河北門、直近では鶴の丸休憩館(これは復元じゃないけど)を完成させ、現在は城の裏手側で作業が進められています。
それが鼠多門(ねずみたもん)と鼠多門橋の復元です。

お城に詳しい方ならこの眺めを見ただけでピンと来ると思うのですが、この場所は元々堀が通っていた場所でした。
その堀を渡る橋として架けられたのが鼠多門橋、橋を渡ったお城側への入場口が鼠多門でした。
この鼠多門、江戸時代前期には既にあったそうで、何度か発生した火事にも飲まれることなく明治期まで残存。
しかしながら橋は明治10年に陸軍が撤去、門は明治17年の火災で焼失し、残念ながらその姿を消してしまいました。
それが今回の平成の築城に合わせて復元されることとなり、本年度の完成を目指して急ピッチで工事が行われています。

この現場がね、見学できるんですよ。
工事の様子をリアルタイムでウォッチ可能!
今しか見られない貴重な光景です。
もちろん見学は無料。
サグラダ・ファミリアみたいに工事現場見るのにカネ取るなんてガメツイ事はしませんよ!(笑)

入口はこんな感じ。
ブリキの塀に囲まれ、まあ普通に工事現場の入口です。
長靴もヘルメットもいりません、自由にホイッとお入りください。
ものすごーい適当な(←?)工事用通路を通った先に、工事中の鼠多門の姿が見られます。

中は足場ちょっと高め。
門の屋根が目の前くらいの位置にあります。
完成したらこの角度から屋根が見られることはまずないはず。
おおーこの眺めから見るとこんなんかー、とドローン気分でご覧ください。
屋根はもちろん鉛瓦。
金沢城の屋根は全国唯一の全面鉛瓦で有名ですが、その色は白、あるいは白味がかった浅いグレー。
だけどここの瓦はなぜか黒色をしています。
これは別にここだけ黒い鉛を使ってるって訳じゃなくて、これがこの先風雨にさらされることで白っぽい色へと変色していくのです。
なんか不思議ですね。

見学スペースの周りには、パネルで鼠多門の紹介・解説なんかもされています。
歴史とか記録とか、ここまでの工事の様子とか。
どーでもいい人にはどーでもいい話ですが、こんな小ネタが金沢城ファンにとってはたまらなく面白い情報。
ぐいいいぃぃぃーーーと見てるヤツいたら。
間違いなくマニアです。
ひょっとしたらわたしかも。(←!)

橋の方の進捗は現在半分ちょっとくらい。
なんでもこの橋、本来の高さより2メートルほど高く設計されているそうです。
と言うのも下に車が通るから、法律上4.7メートルの高さを確保する必要があるのです。
できれば史実に忠実なサイズで再現したかったのですが、この必要条件は押し通せず。
やむなく妥協。
同じ理由で橋脚の位置も若干オリジナルとは異なっています。
材質は鉄筋。
ここも忠実に再現するなら完全木造とするべきですが、強度の問題からそういう訳にもいかず。
やむなく骨組みは鉄筋を構造体とし、その上に板を貼り付けることで、見た目だけ木造に化粧する予定です。
なお門の方は完全に木造です。

現在も工事中で、まだまだその全貌が明らかになっていない鼠多門と鼠多門橋。
本年度中、少なくとも東京オリンピック開催までには完成する予定です。
そこに一体どんな姿が現れるのか?考えただけでドキドキです!
でも、工事中の状態が見られるのは今だけ。
完成に向かって移り行く姿の変化も、興味深くて面白いですよ。
今の内にぜひこの「工事中」の門も見ておいてください。
完成後に見比べることで、あの時のアレが今じゃこんなに立派になって・・・うるうる(涙)、と感慨の涙に目を潤ませる・・わけはないと思うけど(笑)。