氷見市立博物館 氷見の歴史を知りたきゃココに来い!
2022年03月16日
氷見の文化や歴史をざっと俯瞰できる場所、それが氷見市立博物館です。
場所は街中、ちょっと裏通りを入った所にあります。
氷見ってね、何気に歴史ある土地なのですよ。
古くは縄文遺跡から始まり、室町・戦国・江戸、そして近代。
その時々の様々な時代の痕跡が残っています。
そんな氷見のたどってきた歩みを凝縮してお見せしましょう、ってのがこの施設の意図です。
まずは館内マップ。
展示エリアは時計回りにグルリと見て回る構造になっており、順に「あゆみ(氷見の歴史)」「とる(氷見の漁業)」「つくる(氷見の農家のくらし)」と題されたコーナーが続きます。
ややアレコレ盛り込み過ぎって感がなくもないですが、まあその辺りはご愛嬌。
全部興味があれば全部、部分的に興味があればその部分だけを、嗜好に応じて楽しんでってください。
まずいきなりドーン!と見せられるのが「氷見の地形」。
氷見ってこんなトコなんだぞー、ってのが立体地図で紹介されています。
コレね、すっげーカネかけて作ってあるのは分かるんですが、結構雑なんですわ。
触ってみれば分かりますけど、スイッチの表示がメチャメチャ大雑把で、ん~~~??って感じ。
あと下の山城のジオラマも唐突過ぎて、氷見にこんなお城があるって事を知らない人には多分思いっ切り意味不明。
作った人の熱意は伝わるんですけどね。
前のめりに走り過ぎだわ(笑)。
そしてその次にすかさず現れるのが大境洞窟住居跡(おおざかいどうくつじゅうきょあと)で繰り広げられた再現生活風景ジオラマ。
大境洞窟住居跡ってのは、縄文~安土桃山くらいまで人が暮らしていたと考えられる海岸洞窟の遺跡です。
これがまたリアルでしてね、笑えるんですわ。
いや別にバカにしてるんじゃなくて、リアル感が素晴らし過ぎて笑えるって意味ね。
よーまーこんだけ生々しく作ったもんだなと、感心、感心、感心通り越してにやり、みたいな。
特に笑えるのがコレね。
何気にジオラマ内にもコレと同じものが再現されています(※前の画像の子供のお尻の後ろ辺り)。
説明書きには「石棒(縄文時代の祭祀具)」と当たり障りのない書き方がされてますが、要するにこれチンチンですね。
いわゆる『陰茎信仰』ってヤツです。
陰茎&女陰ってのは昔から信仰の対象とされてきました。
何の信仰って、そりゃ当然子孫繁栄。
これを拝み奉ることで、たくさ~んの子宝に恵まれますようにと願ったのです。
それにしても生々しいな(笑)。
その斜め前にはわたしの心から愛する縄文式土器がズラリ。
ん~素敵だ♪
何回見てもいいですわな、縄文式土器。
この雑さ、適当さ、そして熱量。
縄文人のアート感覚と生命のエネルギーが伝わって来るようです。
ビバ!縄文式土器!!
その先にこれまた面白ぇ~モンがあるのですわ。
ご覧の通り石塔なんですけどね、めっちゃフレッシュです。
まるでついさっき出来上がったばかりのような新品感。
でもね、コレ、室町時代のものなのです。
つまり600年くらい前のもの。
そんな古いものがなんでこんなにキレ~な形で残っているのか言うと、洞窟の中にずっと封印されていたからです。
それがたまたま崖の補強工事の過程で発見されたんですね。
見事ですな~。
まさに600年という時間を飛び越えたタイムカプセルですわ♪
その先には中世の様子。
戦国時代ですね。
氷見を代表するふたつの山城、阿尾城(あおじょう)と森寺城(もりでらじょう)が紹介されています。
トキメキますな~、お城♪
お城と言えば石垣・お堀・天守閣ってイメージが一般的だと思いますが、甘い!甘い!
地形以外なにも残ってない山城歩きこそお城巡りの醍醐味。
そこに隠された様々な絶死トラップを発見するのが最強の喜びなのです!
テンション上がりまくるわぁーーーーッッッ!!!
(※注:そこまでイったら病気です)
こちらは近世の展示。
江戸時代ですね。
資料によっては撮影禁止って事なのでアップでは写せませんが、古文書がズラリ。
なんやらミミズのたぐったような文字が色々書かれています。
読めそ~で読めない、シロウトには超高難易度の文書。
楽しいでしょうな~、こんなん読み解けたら。
わたしにはちょっと無理ですが。
その奥に妙な部屋があります。
その名も『昭和30代の茶の間』。
茶の間って分かりますかね?
今の若い人はまず使わない言葉だと思いますけど、要するにリビングルームです。
家族団らんの場所。
その再現って事らしいのですが。
足の踏み場ねー!
この部屋の家主、どんだけ片付けできん人なのよ?(笑)
いきなり場面は変わって、氷見の漁業の様子を紹介したエリア。
昔の船や漁具などが所狭しと置かれています。
氷見ってのは元々は港町ですのでね、ここで紹介されている通り漁業が産業の主力でした。
今でも立派な漁港があるし、フィッシャーマンズワーフなんかもあるし。
「氷見の寒ブリ」って言えば全国的にも有名ですし。
平地が狭くて海産資源が豊富となれば、こうなるのもまあ当然ですわな。
そんな漁師の再現ジオラマ。
いそうだー、こんな人(笑)。
まさにイメージ通りの漁師。
荒っぽい海の男的なオーラがむんむん湧き立っています。
実際いたんでしょうね、こんな感じの人がいっぱい。
うらーーー!魚いっぱい捕ってきたったどーーーー!!、みたいな。
耳をすませば当時の活気あふれる喧騒が聞こえてきそうです。
その奥には突然古民家。
めっちゃ生々しいですが、これ本物です。
明治期に建てられたものを移築して持ってきてあります。
めっちゃノスタルジックですわな。
シミの付いた土壁、飴色の柱、茅葺の屋根。
まさに一昔前の日本の風景を蘇らせたロストワールド!
室内はゴッチャゴチャ。
先に見た『昭和30代の茶の間』同様、これでもかとモノが置いてあります。
目を引くのが中央の囲炉裏ですね。
わたし、囲炉裏のある生活にメッチャ憧れがあるのですわ。
いつか囲炉裏のある家に住みたいーなんて思ってるのですが、まあ無理でしょうな。
老い先短いし。(←!)
氷見の歴史と文化がざっと見られる氷見市立博物館。
決して派手な所ではないです。
でもしみじみ~と楽しめる場所です。
氷見ってどんな歩みを重ねてきた土地なんだろうな~?程度の軽い期待感でお越しください。
そしてここで得た情報を基に氷見市内の様々な遺跡や史跡を巡るのも一興。
その上でさらに再びここの展示を見ると、また一味違う面白さが感じられますよ!
関連タグ >> 美術館・博物館
1/3 HAMBURGER FACTORY エッグチーズバーガー ザ・肉が口一杯にこぼれる幸せ♪
2022年03月14日
仕事が終わってお腹ぺこぺこモード。
さーて今日は何食うか?
アレコレ考えながら飛び込んだお店が、1/3 HAMBURGER FACTORY(サンブンノイチ ハンバーガー ファクトリー)。
何が1/3なのかは知りません。
こちらは入店と同時にレジで注文&お会計を済ますシステム。
レジの前でしばらくうーんと考える。
目の前にはレジ待ちの店員さん。
「ゆっくりでいいですよ」とは言ってくれるものの・・・プレッシャー。
これでさらに後ろに次の客が並ばれたら地獄だな、こりゃ(笑)。
そんな厳しい空気の中、選んだメニューは”エッグチーズバーガー”。
これにポテト+ドリンクのAセットを付けて、食べたおします。
エッグチーズバーガー。
どーすんだよ、この標高?(汗)
かぶりついた瞬間、いきなりどかん!と爆発する肉。
量的にも味的にもボリュームが強烈!
肉汁じゅわじゅわで、うま味満点で、グリル香激強で、もーひたすら圧巻!
その上にはとろっとろのチーズ、そして分厚い目玉焼き。
下にはみずみずしさ一杯のレタス&トマト、さらにバリバリ食感のオニオンソテー。
その隙間からボタボタと垂れ落ちる甘旨くスパイシーなソース。
拷問だ・・・。
贅沢すぎる拷問だ・・・♪(嬉し涙)
フライドポテト。
質感ちょっとカタめ、身はほこほこ。
噛むごとにじゃがいもの豊かな風味がふわんと盛り上がる。
金属的なミネラル感もシャキッとシャープ。
ただちょっと味がカスれてるかな?
もう少しクリーミー感が欲しい。
バーガーの圧倒的なインパクトにははるかに及ばない印象。
ドリンクはペプシコーラ。
さらりと舌を撫でる甘み。
ペプシなのでハッカ香が強く、爽やかな香味がさーっと駆け抜ける。
炭酸はやや弱く、穏やかな酸味がしゅわっと消える。
ばっくばっくと頬張りまくって。
ソースをボトボトこぼしまくって。
指を汁でべたべたにして。
完食。
1/3 HAMBURGER FACTORYの”エッグチーズバーガー”。
すげーわ。
ただひたすらすげーわ。
サイズ、迫力、重量感、そして美味さ。
どれを取っても規格外の感動。
こんなの食ったら・・・ああ・・・またハラがひと回り大きくなる・・。(←?)
ごちそうさま!
[参考]
・エッグチーズバーガー:1,350円
・Aセット:430円
志摩 スゲーわ、派手だわ、鼻血出そうだわ
2022年03月12日
オールドな茶屋建築が軒を連ねる金沢のひがし茶屋街。
今でもお茶屋さんとして営業している店が数件残っていますが、基本的に中には入れません。
入りたきゃ客として入るしかないって事ですね。
でもそれじゃハードル高い~!って人のために内部公開をしている元・お茶屋さん、それが志摩です。
この志摩の概要については以前に紹介しました。
今回は中の様子を詳しく見ていきます。
まずは見取り図から。
玄関正面の階段を登るといきなり2階。
ここがいわゆる客間となり、ドンドン♪チャンチャン♪の大宴会が繰り広げられるスペースとなります。
1階は実務のための場所。
茶屋の人間が働くためのバックヤードですね。
規模としてはそんなに大きくありません。
天井も低く、全体的に圧迫感強め。
所々腰をかがめないと頭をぶつけてしまうような場所があるのでご注意下さい。
いきなりですが、メインの「前座敷」。
このお茶屋の最上級ルームとなります。
スゲーな、弁柄色が。
一面に赤がズバッ!
目がくらくらするほどの鮮やかさです。
この色を「艶っぽい」と感じるか「ケバケバしい」と感じるかは、その人次第。
とりあえずカネの臭いだけはプンプンします。
床脇には楽器の琵琶がちょこん。
ああ、コレ芸妓さんが曲を演奏するヤツね、って事なんですが。
この琵琶、あるメッセージが隠されています。
それは床の間の造り。
床の間には「本床(ほんどこ)」「洞床(ほらどこ)」など色んなバリエーションがありまして、この部屋の床の間は「琵琶床」というタイプになっています。
だからここに琵琶なんですね。
知ってるとちょっとだけニヤッっとできる豆知識です、どーでもいいけど。
こちらはその対面にある「ひかえの間」。
芸妓さんが芸を披露するステージです。
床の間が一気にラフになっているのにお気付きでしょうか?
この床の間は「釣り床」と呼ばれる、ごく簡素なものです。
こうして床の間の造りに差を付けることで、客のいる座敷の方が格上のスペースなんですよってのをさり気なくアピールしているのです。
分かりやすく言うと上座と下座、みたいなイメージですね。
「なかの間」を挟んで、反対側にも「ひろま」と呼ばれる座敷があります。
こちらは先に見た「前座敷」よりもややいかめしい印象。
きちんと正座して座らなきゃいけないような雰囲気です。
床の間のしつらえも違いますね。
こちらはフォーマルな「本床」。
床脇にはお決まりの天袋と違い棚を設け、中央には床柱をビシッ!
限りなく武家屋敷のソレに近い造り。
この床脇の仕立てなんかもシブイですな。
中段には漆仕上げの違い棚、その上の天袋の戸には金箔がバーン!
完全に武家屋敷のしつらえを意識してます。
それも中~上級クラス。
こんな家に住みたいな~。
なんかものすごいステータスの高さを感じますわ。
壁は赤くなくていいけどな(笑)。
そこから廊下をちょっと進むと「はなれ」という部屋に突き当ります。
ここは一転地味。
壁の色からして地味~なグリーン。
多分サブルームでしょうね。
「前座敷」も「ひろま」も埋まってる時に使われた、予備用の部屋。
あるいは格下のお客さん専用の部屋。
せっかく遊びに来ても、ここに通されちゃったらちょっとテンション下がるな・・。
そこから階段を降りるんですけどね、見て下さいこの超急勾配。
うっかり足を滑らせたら転落必至。
マジ怖ぇーですよ。
実際落ちた人いただろうな、いっぱい。
だってここはお茶屋さん、お客さんはみんな酔っ払ってフラフラですからね。
そんな状態でこんな階段昇り降りしたらデンジャラス極まりない。
こんなんならむしろ滑り台にした方が安全だわ。
その病院送りの階段(←?)を降りると、次に目にするのが「台所」。
なんやら水周り関係のものがゴチャゴチャと置かれています。
台所とは言っても、ここで調理が行われることはありませんでした。
料理自体は仕出し、つまり専門のお店にオーダーして持ってきてもらうからです。
なので釜などの火元となるような設備はありません。
こちらはその台所から見える中庭。
いわゆる坪庭ってヤツです。
コレね、建築的にある面白い仕掛けが隠されています。
それは「通風」。
スマホをお持ちの方はコンパスで確認して欲しいのですが、この坪庭、北にあります。
という事は、当然店の表側は南。
南側は温かいので空気が上昇し、北側は逆に冷えて下降します。
なので戸を開け放って表と庭との間に空気の通り道を作ると、対流が発生するんですね。
いわば天然の空調システムです。
これによって夏場を涼しく過ごす、とそんな仕組みになっているのです。
最後に資料室。
ここには茶屋文化を支えた小道具が展示されています。
料理を乗せる器や芸妓さんを飾ったかんざし、鏡、などなど。
この細工がまた精巧でね。
わたしみたいな老眼族には目がクラクラするほどの細かさ。
でも大丈夫、ガラスケースの上には大きなルーペが用意されています。
お年寄りにも存分に堪能していただける親切展示となっていますので、じ~っくり観察してって下さい。
江戸時代から続くお茶屋文化を今に伝える志摩。
普通の人はお茶屋遊びなんて恐らく一生経験することはないでしょう。
でもここに来れば雰囲気だけは味わえます。
どうぞ脳内イメージを200%フル稼働させ、エア芸妓さんと腹いっぱ遊んでください。
おっと!
そんなコトはしちゃダメよ!(謎)
いしかわ生活工芸ミュージアム 展示編 工芸好きにはヨダレだらだらの聖地
2022年03月09日
工芸王国石川。
その数々の工芸作品が一同に見られるのがここ、いしかわ生活工芸ミュージアムです。
旧称「石川県立伝統産業工芸館」。
前回は建物の様子を見てきました。
今回は中に入って展示内容を見ていきます。
館内マップ。
施設は2階建てになっていて、1階はフリー、2階は有料となります。
メインはもちろん2階。
5つの展示室で構成されていて、第1と第2で石川の伝統工芸品を、ワークショップで金箔と牛首紬の製造工程を、第3で金ピカのアレ(←?)を、第4で企画展示を行っています。
何と言っても第3の金ピカのアレがインパクト抜群なのですが、その話は後で。
まずは第1展示室。
ここでは布製品や漆器・陶磁器などが展示されています。
手前にある着物は手前のピンクが加賀友禅、奥のグレーのが牛首紬です。
なんか対照的ですな。
色鮮やかな加賀友禅に、地味で庶民的な牛首紬。
こうして飾ると実用品というより美術品を見ているみたい。
あ、こちらの展示品、基本的に商品です。
なので欲しかったら購入できます。(※非売品もあります)
うお!ハートに刺さっちまったー!って作品があれば、遠慮なくミュージアムスタッフまでお申し付けください。
ちゃんとプライスも付けられてますので、お会計でボッタクられる心配もありません。
ほんと、許せないですよね、ボッタクリ商売。
わたしも昔ね、神田の駅で・・・あー・・この話は止めときますわ。(←何があった?)
ズラリと並ぶのは輪島塗の漆器。
え~な~♪
金粉をぱらぱらと散らした蒔絵、わたし大好きなんですよ。
だってすっげーカッコイイじゃないですか!
ぜひ鑑賞用にひとつ欲しいんですけどね、でもお値段高いし、とても手が出ない。
でも立派なヤツが欲しい。
ん~~~・・・。
どっかに高額な輪島塗をタダであげたくてあげたくてウズウズしている人、いないかなー??(※いません)
こちらは九谷焼の大皿。
カッコエーーーー!!!
緻密ですわね。
美麗ですわね。
ゴージャスですわね。
この手の金彩色ギンギンの九谷焼、わたし大好きでしてね。
ぜひ鑑賞用にひとつ欲しいんですけど、なにしろ高い!
あーーどっかに高額な九谷焼をタダであげたくてあげ・・・・しつこい??(笑)
続いてワークショップの部屋。
こちらは金箔の製造過程のサンプル展示です。
金箔には主に手作業が中心の縁付金箔(えんづけきんぱく)と機械でガンガン作る断切金箔(たちきりきんぱく)の2種類があり、この展示は縁付金箔の方。
基本的に縁付の方が深みのある色が生まれると言われています。
ただ手間がかかる分、お値段もそれなり。
なので市場に流通しているのは断切が主流となっています。
第2展示室。
中央にあるのは和傘ですね。
竹と紙で作られた、純和製の傘。
これね、意外と丈夫らしいんですよ。
ちゃんとメンテナンスさえすれば、50年くらいは楽ぅ~に使えるんだとか。
ウソみたいな話ですが、実際に先代が50年前に作った傘の修理を依頼してくるお客さんがいるそうで。
すごいね。
仏壇なんかもあります。
石川県で仏壇と言えば、金沢・美川・七尾が三大メジャー。
ここではそのビッグスリーが全て展示されています。
共通するのは豪華さ。
黒漆+金箔のコントラストがたまらなくエレガント。
死んでもこの中に入るのなら悪くないかなー、なんて思ってしまいます。
まだ死なんけどな。
第3展示室。
ここに飾られているのは、なんか意味不明に金ピカピンのお部屋。
これね、茶室です。
その名も「黄金の庵」。
すげー成金趣味全開でイヤラシイんですけど、実際これを作ったのは日本史上最大の大成金、豊臣秀吉。
1587年に開催された北野大茶湯で披露されたものを再現しています。
カネあったんだな~秀吉。
もうそれこそ有り余ってたんだろうな~。
いいな~。
次に生まれ変わるんなら絶対秀吉だな!(※過去の人です)
こん中で茶ぁ飲むんですよ。
そんなん味分らんちゅーに!
この中入った時点で舞い上がりまくりですわ。
飲んだんでしょうね秀吉、この中でお茶を。
自分で作った黄金の茶室の中で飲むお茶。
さぞかし美味かった事でしょうね。
うおーー!!次に生まれ変わる時は絶対に秀吉に生まれてやるーーー!!!(※だから過去の人です)
最後の第4展示室。
ここは企画展示になっていて、その時々の展示が行われています。
この時は「漆コレクション展」という企画が行われていました。
漆と言えば伝統工芸的なイメージが強いんですけどね。
でもどの世界にも革新的なチャレンジャーってのはいるもので。
コレ、どうです?
漆塗り+蒔絵のエレキギター。
素敵過ぎるわ~♪
ボディの白い文字は論語の一節で、「興於詩、立於礼、成於楽」と書かれています。
意味は「詩を学んで言葉を磨き、礼を学んで人を尊び、音楽を学んで心を豊かにする」との事。
音楽は人生の栄養剤って事ですね。
まさにギターに刻むに相応しい一節。
そして最後の下り階段で目にするのがこのでっかい扁額。
「兼六園」の三文字がどーん!
揮毫は松平定信。(この文字を書いたのは松平定信って事)
定信は奥州白河藩主で、幕府の老中も務めた超ビッグマンです。
ちなみに「兼六園」を命名したのもこの定信と言われています。
石川県の伝統工芸が一同に見られる、いしかわ生活工芸ミュージアム。
もーね、ため息止まりません。
あーアレ欲しいな~、コレも欲しいな~、みたいな。
特に秀吉のゴールデン茶室はなんとしても欲しいね!
転売したら高く売れるだろうな~~♪(←それが目的か?)
いや、真剣な話、いいですよココ。
場所は兼六園のすぐ隣。
金沢観光の中心部ですので、金沢まで遊びに来たなら絶対寄ってってください。
関連タグ >> 美術館・博物館 いしかわ生活工芸ミュージアム
いしかわ生活工芸ミュージアム 建築編 「金沢」をテーマに設計された谷口建築を見る
2022年03月07日
石川県立伝統産業工芸館から改称して、現在はいしかわ生活工芸ミュージアムと呼ばれるこの施設。
以前に建物の由来や大まかな概要を紹介しました。
今回改めて、もっと突っ込んだレポートをします。
まずは前編、建築編。
この建物、金沢の誇る建築家、谷口吉郎(たにぐち よしろう)の設計によるものです。
谷口吉郎と言えば東宮御所やホテルオークラ東京本館メインロビーなど、数々の有名な建築設計を手掛けています。
そんな谷口作品のひとつがこちら。
竣工は昭和34年。
見ての通りガッチガチのRC(鉄筋コンクリート)の箱型建築で、今の感覚から見ると少々野暮ったい印象。
でも当時はこのスタイルがスタンダードだったんですね。
ただ谷口さんはここに「金沢」というエッセンスを詰め込もうとしました。
その表現のひとつがこの正面入り口横にある装飾。
コレね、格子のイメージなんですよ。
金沢の建築文化の代表的なもののひとつに、ひがし茶屋街の建築群が挙げられます。
そのひがし茶屋街の建築を印象付けているもののひとつが、通り沿いに並ぶ木格子なのです。
それをこの建物正面の一番目立つ場所に持ってきたんですね。
窓にも格子。
もちろん意図は正面口のものと同じです。
素材は鉄。
なのでね重いんですよ、見た目が。
今なら絶対アルミを使うところですけどね。
ただまあそれが昭和という時代感を残しているというか。
なんとなーくレトロな空気を作っています。
そして建物の2階、ちょっと出っ張ってるのが分かりますでしょうか?
これも金沢という土地を表しています。
防雪対策なんですね。
雪がなるべく壁にモロに当たらないよう、こうして出っ張らせて庇の役割を持たせているのです。
実際ね、結構雪害って深刻なんですよ。
壁なんか平気で割れてくるしね。
ひどいと瓦が割れたりなんかもするし。
雪国ってのは色々と面倒なのですわ。
エントランスにはびしっと天然石のタイル。
この石は戸室石と呼ばれる、金沢の山間で採れる安山岩です。
これももちろん金沢という土地の表現ですね。
戸室石には赤と青があって、これは見ての通り赤戸室石。
ザラリとした手触りの落ち着いた風合いに磨かれています。
その表面をちょっと拡大。
粒々がいっぱい散らされてますよね。
これが安山岩の特徴。
もうちょっと専門的な呼び方をすると「角閃石安山岩(かくせんせきあんざんがん)」と言います。
角閃石ってのはベースになってる赤っぽい部分です。
白い粒々は長石や石英、黒いのは黒雲母や結晶化した角閃石ですね。
ちなみにこの戸室石、このすぐ近くの金沢城の石垣にも使われています。
時間があったらそっちの石も見てみてください。
こちらは中庭のプール。
どう?何か気付きません?
プールの中と外、石材の色が違いますよね?
先に述べた通り、戸室石には赤と青があって、その2色をプールの中と外とで使い分けているのです。
プールの底に青戸室石を並べることで、水のブルーがひと際引き立っています。
そしてもうひとつ注目なのが不規則な石タイルの形。
わたしこれ、金沢城の色紙短冊積石垣(しきしたんざくづみいしがき)をモチーフにしていると思うのですが、どうでしょう?
これがその色紙短冊積石垣ね。
どうです?似てません?
さらにこの色紙短冊積石垣、元々は滝をイメージしてデザインされています。
そしてここではプール。
同じ水繋がり。
どー考えても無関係とは思えない。
その辺、どんな意図があったのかは設計者である谷口さん本人に聞くしかありません。
もう死んでるけど。(←!)
そこから見える外壁の様子。
この辺りは金沢町家のスケールを軸に設計されています。
確かになんとなーく町家の並びっぽくはありますね。
やや深めに張り出した庇の感じや柱間のスペーシング、そしてズラズラと並ぶ木格子。
ただ素材が鉄筋なんでちょーっとイメージ湧き辛いけど。
「金沢」というエッセンスが巧みに隠し味となっている、いしかわ生活工芸ミュージアム。
RC建築全盛期の頃の建物なのでやや無機質な感はありますが、そこは谷口吉郎。
所々に”谷口らしさ”が散りばめられています。
そんな細部に込められた狙いをひとつずつ探って行くと、また違った面白さが見えてきて楽しいですよ。
次回は中の展示について見ていきます。
ここは石川県の工芸がざっくりと俯瞰できる唯一の場所。
充実感満点です!
関連タグ >> 美術館・博物館 近代建築 いしかわ生活工芸ミュージアム
- 羽咋市歴史民俗資料館 渚の正倉院 氣多大神宮展 part2 等伯の神画が見られるゼ~♪
- グリル&ハンバーグNINO ハンバーグ&ソーセージ&から揚げ コスパ高すぎ!腹いっぱい食えます
- 旧橋本家住宅 ここに人間が住んでたのが信じられない
- 富山市ガラス美術館 展示編 難しいゾ~、ガラスアート
- 富山市ガラス美術館 建築編 富山という土地を表現した建築アート
- 白山町遺跡現地説明会 永遠に答えが分からないのが考古学
- 薬王院 温泉寺 「あいうえお」はここから始まりました
- 餃子のあひる 餃子定食 この餃子、エンドレスに食えるわ~♪
- 栄谷丸山横穴群 コウモリに注意してご鑑賞ください
- 富山市郷土博物館 復元模型のテクノな仕掛けがイカスのよ!
- 富山城跡 千歳御門~日本庭園周辺 庭園の読み解き、楽しいわ~♪
- 富山城跡 水堀~西の丸 石垣の詳細がよー分からん、謎多きお城
- 羽咋市歴史民俗資料館 渚の正倉院 氣多大神宮展 今しか見られない貴重なお宝がいっぱい
- 香満居 豚トロ黒胡椒炒め定食+担々麺 ボリュームも美味さも文句ナシの街中華
- 一乗谷朝倉氏遺跡 中の御殿跡・諏訪館跡庭園 こんなカッコエエ庭に憧れるわ~
- 一乗谷朝倉氏遺跡 南陽寺跡庭園・湯殿跡庭園 ちょっともったいないなココは
- 一乗谷朝倉氏遺跡 朝倉館跡 ここにはロマンが眠っています
- 一乗谷朝倉氏遺跡 雲正寺地区・平面復原地区 今も残る生々しい生活の痕跡
- 一乗谷朝倉氏遺跡 下城戸跡・上城戸跡 ここがディフェンスラインの最前線
- とんかつ勝亭 立山ロース定食 この肉、味もボリュームも極上だわ~♪