高岡御車山会館 やっぱお祭り楽しいぜ~
2024年09月28日
高岡の派手なお祭り模様を伝える高岡御車山会館(たかおかみくるまやまかいかん)。
2015年に建てられたRC(鉄筋コンクリート)建築ですが、シックな重伝建の木造街並みの中に違和感なく溶け込んでいます。
御車山とは祭りで街中を引っ張り回す山車なんですが、当然年に1度のお祭りの時にしかお披露目されません。
でもそれじゃもったいない!って事で、常時観覧できるよう設けられたのがこの施設です。
まだ出来立てという事もあり館内はピッカピカ、気持良い~空間になっています。
ちなみに総工費23億円ナリ!
館内の構成はこんな感じ。
1階のロビーにショップ、カフェ、受付、その奥に展示室。
2階にはお祭りの様子を紹介するミニシアター、その他展示もチョロチョロ。
有料で使える和室スペースなんかもあります。
見所は何と言っても本物の御車山ですね。
実際目の前で見ると、デカさ・圧力が強烈です。
では早速展示室へと行きましょう!
導入部にはいきなり御所参内・聚楽第行幸図屏風のパネルがズバーン!
これ何かというと、秀吉が後陽成天皇(ごようぜいてんのう)を聚楽第に迎えた時の模様を描いた絵です。
作者不明、制作年代不明。
で、なんでこの絵なのかと言うと、ここに描かれている山車が今から見る御車山のルーツと伝えられているからです。
この時に使ったものが秀吉→前田利家→前田利長→高岡町民とリレーされ、高岡の祭りに使われるようになったんだとか。
それなら秀吉時代のオリジナルは残ってないのかよ?って感じなんですが、さすがにそれはないみたいで。
残ってりゃ国宝級だったんだけどね。
残念!!
はい、ドドーン!と登場、御車山!。
展示室のド真ん中にガラスケースに入れて展示されています。
デカいんだ、これが。
もう圧巻のサイズ。
こんなの人力で引っ張るのかよ!?みたいな、あきれるほどの大きさです。
ちなみにこの御車山、実際にお祭りに使う本物です。
となると当然館内から出し入れする必要があるのですが、その出入口がこちら。
大きな観音開きの扉をバカーンと開けて、そこから出し入れするそうです。(2階の通路は跳ね橋みたいに上がります)
って事は祭りの日にはここには御車山はないって事ですね。
外で見られるから別にいいけど。
ガラスケースの外にも1基展示されています。
近くで見るとやっぱスゴイね。
お祭りのアイテムというより、完全に工芸品ですわ。
もうバリッバリのアート。
なおこちらの御車山は展示専用で祭りに使われることはありません。
なぜならここの開館に合わせて作られたオリジナルだから。
その製作費用2億8千万円ナリ。
高っけーーーー・・・(汗)。
ズラリと並ぶ金具の数々。
御車山に取り付けられる飾りです。
目を見張るほどに精巧、職人の技術がピッカピカに光っています。
実は高岡ってのは金属加工で有名です。
特に銅製品の鋳物については日本ナンバーワンのシェアを誇っていて、全国にあるお寺の釣鐘はほぼ高岡製だそうです。
仏具なんかも作ってますので、仏壇のある古い家ならひとつやふたつくらい高岡製品が紛れてるかもしれません。
現在使われている7基の御車山と行道獅子(ぎょうどうじし)。
行道獅子とは御車山の行列の先頭を歩く露払いです。
パネルで見るだけでも壮観ですね。
でもお祭りではこの何倍もある実物がズラズラと街を行進するんですからね。
こんなのとは比べ物にならないくらい勇壮なんでしょうね。
1回生の祭りも見たいな~!
2階へ上がるとミニシアターがあり、御車山の説明や祭りの様子を紹介してくれます。
こんなん見てると、やっぱ祭りっていいな~って思いますね。
みんなで団結して、汗かいて、騒いで、楽しんで。
祭りの主催者も見物人もみんな混ぜこじゃになって遊んで。
そんな1日だけの一体感が祭りの醍醐味ですわな!
このよー分からん箱は御車山の内部の再現。
この狭い空間の中に6人の人間が入って、祭りのお囃子を演奏するそうです。
暑そーー!!
当たり前だけどエアコンなんてないからね、空調最悪。
きっと汗でビッチャビチャになってピィ~ヒョロロ~って演奏するんですよ。
これはやりたくないなー(笑)。
勇壮な御車山がいつでも見られる高岡御車山会館。
お祭り好きには思いっ切り刺さる場所です。
頭にハチマキ巻いてお祭り気分全開でお越しください。
なおお祭りは毎年5月1日に行われます。
実際に御車山が練り歩く姿を見たいって人はその日に合わせてどうぞ!
関連タグ >> 美術館・博物館
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