店主たみこの観光案内日記

福岡鯉の里公園 鯉マニア以外には喰い付きにくい鯉の公園

2022年06月01日

福岡鯉の里公園

 

『恋に恋するアナタ、鯉はいかがですか?』

 

そんな謎のキャッチコピー(※注:わたしが考えた)を持つ公園が福岡鯉の里公園です。

 

わたしもここに来るまで知らんかったのですが、福岡町ってのは養鯉が盛んなんだそうです。
幕末に大和国郡山(奈良県)の方から種鯉を持ってきたのがきっかけで、以降紆余曲折はあったものの、今も連綿と養鯉が続けられています。
そんな福岡町と鯉産業を知ってもらいたいという事で作られたのが福岡鯉の里公園です。

 

ひょうたん型の池

 

公園の中央にはひょうたん型の池。
当然この中には鯉がゆらゆら泳いでます。

 

鯉が好きな人はこんなん喰い付くんでしょうね~。
わたしは鯉に関しては完全に守備範囲外なので、ん~~~・・・みたいな感じだけど。

 

そもそも恋に縁ないしな!(←それは関係ない)

 

池を泳ぐ鯉

 

ほ~らほら、鯉ちゃんいますよ、いっぱい。
ヒマそ~に泳いでます。

 

大概こういう場はエサやりができるようになってんですけどね。
1回100円くらいの鯉のエサ自販機が置いてあって、そのエサをばーっと撒いて、バシャバシャバシャーって鯉が集まって、わーい♪みたいな。
でもここはただ眺めてるだけ。
めっちゃ退屈。

 

人工の滝

 

謎の滝なんかもあります。
石でガッチゴチにデコレーションされた、三段落ちの人工滝。

 

石は安山岩ですね。
石基多め、斑晶少な目、黒味強め。

 

石の話はしなくていい??(汗)

 

滝の動力ポンプ

 

滝の裏はこんな感じ。
巨大なタンク2基にポンプと配管、配電盤。
こいつで滝にジャンジャン水を送っているのです。

 

普通は隠すんだけどな、こういうの。
でもこのテキトー感、嫌いじゃないわ(笑)。

 

鯉の里資料館

 

公園内には鯉の里資料館なんて施設も併設されています。
特に受付なんかなく、出入り自由。
かなりユル~イ施設です。

 

ただ中の雰囲気は独特。
ザ・鯉なマニアックワールドが待っています。

 

錦鯉のいろいろ

 

まずはズラリと錦鯉の一覧。

 

突然ですが、「渋谷金魚」ってマンガご存知ですかね?
あれは鯉じゃなくて金魚なんですが、巨大金魚が空中をぷかぷか泳いで人を襲って食うっていうマンガです。
これ見るとなんかあれを思い出してね。
うわー金魚襲ってくるわー!みたいな。

 

渋谷金魚トラウマをお持ちの方は迷わずお逃げください。

 

鯉の里資料館の展示

 

ズラリと並ぶのは鯉を運ぶための桶。
昔はこれに入れてかついでエッチラオッチラ運んだんだそうです。

 

キツそうだな~。
これに鯉と水入れてかついだら何kgくらいになるんだろ?
50メートルや100メートル程度ならいいけど、どうせ歩いて何kmも運んだんでしょ?
やりたくねー!
想像しただけで腰痛ンなりそうだわ。

 

鯉の目方を量る天秤

 

こちらは鯉の目方を量る天秤。
多分片方に桶を吊るして鯉を入れ、反対側の重りを動かして重さを量ったのでしょう。
これで100kgまで量れるんだとか。

 

そんなに正確そうに見えんけどね。
でもまあ金や銀を量る訳じゃあるまいし、ざっくり大体の数字が出ればそれで良かったのでしょう。

 

体長1.3メートルの鯉のはく製

 

部屋の最奥にはでっかいはく製がどどーん!
デカ過ぎて結構引きます。

 

名前は「太郎」。
体長1.3メートル、体重50kg、年齢なんと120歳!

 

すげーな、おい、鯉って120年も生きるのか?
って言うか、死ぬまでデカくなり続けるのか?
なんかイメージをはるかに超えてミステリアスだわー。

 

太郎の魚拓

 

太郎の魚拓も残されています。
やっぱデカい。

 

見たかったな、生前の太郎。
1メートル超えの鯉なんて、完全に規格外やろ?
背中乗れるっちゅーねん。
ほぼ妖怪のレベルやん。

 

福岡鯉の里公園の石碑

 

資料館を出て右側に回ると、石碑が2本。
左は茂古沼太郎吉、1866年(大政奉還の前年)にこの福岡に種鯉を持ってきた人です。
右は成田熊吉、昭和の戦時中に途切れかけた福岡の養鯉を守るために奮闘した人です。
共に現在の養鯉業の礎を作った偉人として、こうして顕彰されています。

 

カッコええーな~。
わたしが死んでも誰も碑なんか建ててくれんやろうな。
今の内に建てとこうかな、自分で。

 

福岡鯉の里公園の全景

 

恋に恋する鯉が大好きな人のための公園、福岡鯉の里公園。
現場に恋の話は1ミリもありませんが(←?)、鯉はうじゃうじゃいます。
取り合えず鯉見物に行くか~的な感覚でお越しください。

 

鯉に興味がない人は!

 

渋谷金魚を読んでブルブル震えてください。(謎)

 

 

福岡鯉の里公園

住所:富山県高岡市福岡町矢部

ホームページ:高岡市公式サイト

 

 

関連タグ >> 美術館・博物館 公園 

 


勝山城博物館 3階展示室編◆恍惚の甲冑アイランドに心拍数アガリまくり!

2022年05月30日

勝山城博物館 3階展示室

 

勝山城博物館レポート、前々回は建物の外観を、前回は展示室の様子を紹介してきました。
今回は3階展示室のみにフォーカスしてお届けします。

 

テーマはズバリ『ザ・サムライ』!
戦国期~江戸時代の甲冑や刀剣がズラリと展示されています。
そのコレクションたるや素晴らしく、もーテンションあげあげ。
見てるだけでヨダレが止まりません!

 

紺糸威胸紅二枚胴具足

 

まずは一発目、「紺糸威胸紅二枚胴具足(こんいとおどしむねくれないにまいどうぐそく)」。

 

ンまぁ~カッコええ~♪
黒の醸し出す重厚感、威圧感。
兜に配された金地の輝きは美しく、鎧の随所に配された紅色の糸は華やかで。
強さと美観が同時に表現された圧巻のビジュアル。

 

鉄錆地六枚合兜


二発目、「鉄錆地六枚合兜(てつさびじろくまいあわせかぶと)」。

 

見て分かると思いますが、蝶ですわ、蝶。
それもデケー蝶がばさっと羽を広げた姿。


素敵ですわなー。
完全に美術品ですわなー。
ここまで美しいと戦場になんか持って行けんわ。

 

萌黄絲威御具足

 

三発目、「萌黄絲威御具足(もえきいとおどしおんぐそく)」。

 

金屏風の前にバーン!と飾られた甲冑が素晴らしく見事。
負けてない!艶やかさが金屏風に全く負けてない!
素敵だ~♪

 

さらに見て欲しいのが兜の前立(まえだて・前面に施された装飾)。
ドラゴンですわ、ドラゴン。
中国風の龍じゃないですよ、西洋風のドラゴンですよ。
イカシてるわ~!

 

金箔押馬藺後立付唐冠形兜

 

四発目、再び兜、「金箔押馬藺後立付唐冠形兜(きんぱくおしばりんうしろだてつきとうかんなりかぶと)」。
馬藺ってのは植物で、この兜の飾りはその馬藺の葉をモチーフにしています。

 

派手だなー。
放射状に伸びる金色の延金はまるで仏像の後光。
これ被っただけでビャーっと光って見えそう。
カッコイイーーー!!

 

金矢筈札色色絲威

 

五発目、「金矢筈札色色絲威(かなやはずざねいろいろいとおどし)」。

 

ゴールド!
全身ザ・ゴールド!
これ着てるだけでゴールドマン!
さらに兜の前立にはイッケイケの龍。
火炎をぶぉぉぉーーーっと吐き出してる龍!

 

迫るわー!
グイグイ迫ってくるわー!

 

伝備前国基光・丹後国宮津藩池田運寿源俊胤造・備州長船政光

 

日本刀、三振り。
左から順番に「伝備前国基光(でんびぜんこくもとみつ)」「丹後国宮津藩池田運寿源俊胤造(たんごのくにみやづはんいけだうんじゅげんしゅんいんぞう)」「備州長船政光(びしゅうおさふねまさみつ)」。

 

エグイわ~♪
エグイほどイイわ~♪
ぬらぬらと照り返す白い刀身が震えるほどシリアス。
シビれるー!

 

槍&薙刀

 

槍&薙刀(なぎなた)。
銘は・・・漢字打つの面倒臭いしもういいや。(←?)

 

欲しいなー。
これ1本欲しいなー。
部屋に飾りたいなー。
特に一番下の槍なんか宝蔵院胤舜(ほうぞういんいんしゅん)の十字槍を彷彿させますね。

 

あ、宝蔵院胤舜はバガボンドに出てくるメッチャ強えー槍使いです。

 

川中島合戦図屏風

 

最後に屏風、「川中島合戦図屏風」。
縦158センチ×横3メートル60センチの大画面でバーンと描かれています。

 

すげーわな。
実際目の前にすると分かるんですけど、迫力が桁違いなんですよ。
臨場感が凄まじいというか、圧がものすごくてね。
画面から吹き出すエネルギーがハンパない!

 

信玄と謙信の一騎打ちの場面

 

その中でも特に見て欲しいのがこの部分。
川の中央に騎馬でタイマン張ってる人間がいますよね?
これ、武田信玄(左)と上杉謙信(右)です。

 

実際にこんなシーンがあったのかは謎ですが、そんなのはどうでもいいですわ。
信玄と謙信が直接刃を突き合せたって、それだけでドラマじゃないですか。
想像しただけでわくわくが止まらない!
ロマンだ~~♪♪

 

勝山城博物館3階の甲冑

 

甲冑刀剣好きにはハートどきどきの勝山城博物館の3階展示室。


素晴らしいですわ!
涙出ますわ!
こんだけ腹いっぱい甲冑刀剣見させてもらえたら、もー死んでもいいですわ!(死にたくないけど)

 

現代日本が失ってしまったサムライスピリッツを味わいたい方。
ぜひ一度はご訪問を。
あなたの心の奥に眠る武士魂が、きっと目覚めますゼ。

 

 

勝山城博物館

住所:福井県勝山市平泉寺町 85-26-1

TEL:0779-88-6200

ホームページ:勝山城博物館公式サイト

 

 

関連タグ >> 美術館・博物館 勝山城博物館 

 


勝山城博物館 展示編◆最上階からの大パノラマでビッグドラマを楽しめ!

2022年05月28日

勝山城博物館

 

田んぼの真ん中にどどーん!と屹立する天守閣、勝山城博物館。
前回はその外観を見てきました。
今回からいよいよ内部の話に移ります。

 

ここでは主に勝山の歴史や文化が紹介されています。
そして最後には最上階からの素晴らしい眺め。
なかなかに見応えのある施設です。

 

勝山城博物館の1階ロビー

 

まずは1階ロビー。
特に喰い付き所のない、あいまいな空間となっています。
勝山城のジオラマ、建造工程の紹介、この施設を作った偉大なる多田清翁の略歴と紹介など、イマイチ刺さらない内容ばかり。
まーイントロダクション的なスペースですね。

 

さっさと次イキましょ。

 

2階のゴールデン障壁画

 

2階に上ると一気に画面がダイナミックに展開。
ゴールデン障壁画がばーん!と現れます。
あまりに唐突過ぎて、一瞬、は???って感じ。

 

これ、今井俊満(いまい としみつ)って人の障壁画です。
数々の文化勲章を叙勲してきた画家さんで、日本とフランスを拠点に活動していました。
こんな画を描く人なんだからさぞかし有名な日本画家なのかと思いきや、意外にも専門は洋画。
ただその根底には日本画のエッセンスがしっかりと生きていて、「和ベースの洋」みたいな作品を数多く残しました。

 

3つのシャチホコ

 

そんな障壁画ゾーンをぐるっと抜けると、今度はシャチホコ×3尾。
金箔でキンキラリンに装飾された荘厳な姿で飾られています。

 

これらはこの博物館の屋根に実際に設置されているもののサンプルです。
それぞれ高さ1.1→1.7→2.45メートル、重さ250→600→750キロ。

 

立派ですわな。
こんな間近で見ると迫力が格別ですわ。
うちの家の屋根にも飾りてーなー。

 

重みで潰れるけどな(笑)。

 

お祭り用の櫓

 

さらに奥へと進むと、突然お祭り用の櫓が現れます。
これホンモノ。
確定ではありませんが、江戸時代後期頃のものだそうです。
つまり江戸時代の人がここに実際に上ってお祭りしてたんですね。

 

そう考えるとなんか生々しいですわな。
当時の人の息遣いがそのまんま残されているような感じ。
なんだか祭りの囃子と喧騒まで聞こえてくるようです。

 

なおこの櫓、自由に上れます。
櫓上からの眺めを見てみたいなーって人はぜひ上ってみて下さい。

 

勝山城博物館の3階展示室

 

3階に上がるとザ・武具ルーム。
甲冑や刀剣、さらに合戦図屏風までズラリと展示されています。

 

好きなんですわ~こんなの♪
なんか見てるだけでわくわくしてくる!

 

ここの展示に関しては内容がメチャメチャ充実しててサラッと紹介するにはちょっともったいないので、次回集中的にレポートします。
マジ素晴らしいですよ!

 

西脇呉石の書道道具

 

続いて4階。
ここでは企画展と西脇呉石(にしわき ごせき)の作品展、および中国清時代の民間刺繍工芸品が展示されています。

 

西脇呉石?は?ダレじゃ?って多分思うと思いますが、勝山出身の書家です。
残念ながらその作品の多くが戦災で失われてしまったのですが、戦後に多くの教科書の仕事を手掛けており、その一部がこちら。
すっげーシブい文字で書かれています。

 

いいですな、字の上手い人は。
わたしなんか未だに小学生レベルですからね。
もう諦めてますわ、上手くなるの(悲)。

 

中国の刺繍

 

こちらは中国の刺繍。

 

ぶっちゃけそんなにインパクトないんだけどね。
でもそれが逆に肩ひじ張らないと言うか、立ち位置の近さを感じると言うか。
なんかすげーカジュアル。

 

ちなみにこれらのデザインにはいちいち意味があります。
昇進とか厄払いとか長寿とか。
詳しくはキャプションに解説されていますので、興味があったら読んでみてください。

 

勝山城博物館周辺のジオラマ

 

5階に上がるとジオラマがどーん!
勝山城博物館周辺の地形が神さま目線で俯瞰できます。

 

すげーな。
メッチャクチャ緻密。
どんだけ時間かけて作ったのよ、コレ?
なんか狂気とも取れる職人魂を感じますわ。

気の短いわたしにゃこんな根気のいる作業、絶ぇーーっ対無理だな。

 

6階のエレベーターホール

 

そしていよいよ6階、最上階です。
このエレベーターホールの先に一面のパノラマが広がります。

 

天守閣の一番のクライマックスと言えば、何と言っても最上階からの展望ですからね。
この先に待つ景色にもーワクワク!

 

最上階からの眺め

 

どどーん!と登場、勝山城下!
ダイナミックな絶景がズバッと広がるッッッ!!!

 

・・・と言いたいんだけど・・・田んぼと山ばっか。

 

ローカルなんでね。
期待値低めでお願いします(笑)。

 

勝山の街並みと田んぼ

 

こちらは住宅地が見渡せる方角。
画像左から右に向けて福井県の誇る一級河川九頭竜川が流れています。
あとは山、そして平地。

 

この眺め、全て九頭竜川が作り出したものです。
山を削ったのはもちろん九頭竜川で、その山と山との間に土砂を流し込んで平地を作ったのも九頭竜川。
つまりこの一面の大パノラマは、九頭竜川が悠久の時間をかけて作り上げた一大アートなのです。

 

そう考えると。
絶景だーーーー♪♪♪

 

勝山城博物館の模型

 

文化、歴史、絶景と様々な楽しみ方ができる勝山城博物館。

 

楽しいですゼ。
ハートびりびりキますゼ。
特に最上階からの眺めはすん~ごく気持ちイイので、ぜひ一度は生で体感してみてください。

 

次回は既にチラッと書いた通り、3階展示室のレポート。
い~んですわ♪
この階の展示、もぉ~ホント~にい~んですわ♪
ザ・ジャパニーズ・サムラーイのスピリッツ、ビンビンに感じちゃってください!

 

 

勝山城博物館

住所:福井県勝山市平泉寺町 85-26-1

TEL:0779-88-6200

ホームページ:勝山城博物館公式サイト

 

 

関連タグ >> 美術館・博物館 勝山城博物館 

 


勝山城博物館 外観編◆パフォーマンス抜群の模擬天守にテンションあげあげ!

2022年05月25日

勝山城博物館

 

勝山の田んぼの中に唐突に現れる天主閣。
それが勝山城博物館です。

 

この天主閣、「模擬天守」ってヤツでして、ざっくり言えば「なんちゃって天守」です。
ここにこんな天守が建っていたという史実はありません。
なんか地域のシンボルとなるようなものが欲しーって郷土愛から造られた、ロマンの建物です。

 

造ったのは爆お金持ち多田清(1905~1991年)。
タクシー事業で巨財を築き上げ、とにかくカネがあってあってしゃーなかった人です。
以前紹介した越前大仏清大寺も彼の手によるものでしたね。

 

勝山城博物館の模擬天守

 

駐車場からゆるい坂道を登るとズゴーン!と現れる巨大天守。

 

デカいんですわ。
とにかくデカいんですわ。
その高さ実に57.8メートル。
日本一の高さと言われています。

 

多田清って人はとにかく一番デカいってのが好きでしてね。
先に触れた清大寺も大仏を始めとして「日本一」だらけ。
この天守のサイズにも間違いなくそんなこだわりが込められています。

 

天守台石垣の龍

 

そして次にビビるのがこの石垣の龍。
お城を見慣れた方なら、あ~?なんでココに龍ぅ~??と思わずいぶかしがるでしょう。

 

実際変です。
メッチャ変です。
完全に意味不明です。

 

実はこの龍、すぐ近くを流れる九頭竜川(くずりゅうがわ)にちなんでいます。
なのでぐるーっと一周してみると、正面に3頭+左右・裏に各2頭で合計9頭。
ちゃんと「九頭竜」の形になってます。

 

かと言って必要なのかこの龍?と言われると、まあ、必要ないけどな(笑)。

 

石垣から流れ出る銅

 

この石垣、所々にこんな汚れが見られます。
青いような緑のような変な色のな汚れ。

 

これ、銅です。
この天守、屋根が銅板葺きになっていて、そこを流れた雨水がここにしみ出しているのです。
銅はほんの微量ながら雨に溶けるので、それが酸化しつつ再結晶化する事でこんな色が現れるのです。
いわゆる「緑青(ろくしょう)」ってヤツです。

 

勝山城博物館の水堀

 

天守の前には水堀。
満々と水がたたえられています。

 

この辺はお決まりですわな。
天守+水堀+石垣、これぞお城の3点セット。
これが揃ってなきゃ、どーもお城として締まらない。

 

所詮イミテーションって言っちゃーそれまでなんですが、結構クオリティ高いんですわ、この水堀。
本物と比べても遜色ない、堂々たる威容。

 

変化を付けた石垣の石組み

 

その一方で石垣はカッチカチ。
あまりにきれい過ぎてイマイチ昔っぽくないのを、石肌を荒くガタつかせることでなんとか時代感をアピールしてる感じ。

 

ただねこの石垣ね、よーく見るとちょっと面白い遊びが潜ませてあるのですわ。
それは横方向の目地。
一直線に揃えず、所々ナナメに走らせてリズムに変化を付けています。
これとよく似たのが金沢城にもなくはないですが、普通はこんな事やりません、意味ないし。
現代に造ったお城だからこそできる、さり気な~い遊びです。

 

花崗岩の岩肌

 

こちらは石材の拡大画像。
ほぼ大きさの揃った結晶がびっしり絡み合っています。
典型的な花崗岩(かこうがん)ですね。

 

花崗岩ってのは地下深くで溶岩が固まったものです。
時間をかけてゆ~っくり岩石化するので、こうして粒の揃った結晶ができあがるのです。
興味のある人はルーペ持参で観察してみてください。

 

勝山城博物館の埋門

 

その石垣を登ってぐるーっと回った先に入口が現れます。
ゴツイ木材で固められた埋門(うずみもん)。

 

カッケーなこの門も!
黒金物がメチャメチャシブイですわ。
扉の造りとか石落としがないとか、まあツッコミ所があるっちゃーあるんですけど、セーフ。
こんだけ立派にできてれば全然オーケーです。

 

勝山城博物館の二の門

 

その門を抜けると、真正面に二の門。
間には四角形の空間がでーん!
枡形(ますがた・敵を囲い込んで集中攻撃するための空間)と呼ばれるスペースですね。

 

この枡形、見る人が見ると一瞬で気付くと思うんだけど、ちょっと変な形になっています。
普通は一の門と二の門とを直角に配置するのがセオリーなのに、ここでは真っすぐに並んでいるのです。
ぶっちゃけこれじゃ防御力に問題アリ。
敵が攻めて来たらどーすんの?

 

敵なんていないけどよ(笑)。

 

入口脇の搬入口

 

その脇に謎な行き止まり通路があります。
多分展示品の搬入口。

 

この場所ね、なんかメッチャお城感強いんですよ。
石垣+白漆喰壁+重厚な丸瓦。

前後の閉塞感も手伝ってか、すげーリアル。

 

こういう場所をもっと欲しいなー。
こんな感じの回遊路をいっぱい作ってくれれば、きっともっと楽しい場所になったと思うんだけどな。

 

下から見上げる天主閣

 

なかなかにイカした勝山城博物館の模擬天守。
シリアスなお城感を期待すると少々オチャラケた感じがあるのですが、まーその辺は堅苦しく考えない!
遊びです、遊び。
模擬天守はあくまで遊び。
ここを鑑賞する時は遊びと割り切って面白がってください。

 

次回は内部の展示について紹介していきます。
勝山の歴史や文化をビンビン体感できますゼ!

 

 

勝山城博物館

住所:福井県勝山市平泉寺町 85-26-1

TEL:0779-88-6200

ホームページ:勝山城博物館公式サイト

 

 

関連タグ >> お城 美術館・博物館 勝山城博物館 

 


ZERO 豚生姜焼定食 味も量も恍惚のパフォーマンスで200点満点!!

2022年05月23日

ZERO 豚生姜焼定食

 

この日はお休みでブラブラ。
取り合えず借りてた本を返しに海みらい図書館へ。
返したついでに別の本を借りて、外へ出たらちょうどお昼前。
よし、メシ食うべ!

 

向かった先は車で3分のZERO(ゼロ)。
なんか洋食屋っぽい名前ですが、普通に和定食のお店です。

 

ガラガラっと扉を開けて入店、カウンターの片隅に着席し、メニューを物色。
唐揚、焼き魚、トンカツ・・・どれもわたし好み♪
そんな贅沢ラインナップの中で選んだのは”豚生姜焼定食”。
こちらをライス大盛りにしてもらって、食べたおします。

 

豚生姜焼き

 

豚生姜焼き。

 

お肉は粒大き目でぷるっぷる。
豚肉らしく脂ぎとぎとでぬんめり。

 

この肉が旨々でしてね~、口に含んだ瞬間にうま味がじゅわ~~。
赤味の肉味と脂の甘みがとろっとろに溶け合って、そこに甘辛いタレが絡んで、尻上がりにうま味をズンズンと増して。
さらに後にほんのり続く生姜の植物香が爽快感をす~っと乗せて。
ンもぉ~極上の味!

 

犯罪だわ・・・こりゃ(笑)。

 

豚生姜焼きとごはん

 

そんな激旨お肉ちゃんをごはんと一緒に。

 

ごはんは空気をたっぷり含んでてふっかふか。
熱い汁気が甘~くしみ出す。

 

ここに味モンスターのお肉ちゃんですわ。
やわい肉とやわいごはんの融合、肉のうま味とごはんの甘みの融合、そしてそんな両者をどろどろに包み込む旨甘く濃密なタレ。
噛めば噛むほどだばだばにヨダレが湧き出して、そのヨダレがさらに味を深めて、美味さを増して。
口の中は無限に盛り上がる味×味×味の大饗宴!!

 

ZERO みそ汁

 

みそ汁。

 

味噌の濃度はやや薄、優しい香気がすっと湧き上がる。
味も大人しめで、撫でるようにさらりと流れる。

 

具はキャベツと溶き卵。
荒めにカットされたキャベツは歯応えバリバリワイルド、量が多い事もあり食べ応え満点。
その中にするする泳ぐ玉子はふんわりした甘さ。

 

ナスの煮つけ

 

もう1品出ました。
ナスの煮つけ。

 

ナスは芯まで柔らかくなっててじゅくじゅく。
このナスに味醂の効いた甘辛いつゆがしっかり染みてましてね、じゅわっと流れ出す汁が涙出るくらい美味いんですわ。
これはぜひ日本酒でも飲みながらつつきたいな!



完食。



ZEROの”豚生姜焼定食”。
素晴らしいですわ。
こんだけボリュームがあって、文句ナシに美味くて、しかも750円でしょ?
ちょっとありえんパフォーマンスですわ。
しかもゴテゴテに濃い味じゃなくて、わたし好みのさら~りとした優しい味付け。
毎日食べても疲れない味。
めっちゃめちゃハートにズキューン!ですわ!



また来ます、ごちそうさま。





 

[参考]
・豚生姜焼定食:750円
・ごはん大盛り:無料

 


 

 

おふくろ定食 ZERO

住所:石川県金沢市鞍月 3-55

TEL:076-268-7675

 

 

 


 


 

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