海王丸 船内編 恐るべき船上の身分格差社会にジェラシー
2020年09月21日
今は現役を退いて射水の港に停泊されている航海練習船、海王丸。
内部は公開されており、自由に見学ができます。
前回はそんな海王丸の甲板上の様子を見てきました。
今回はいよいよ船内へと入っていきます。
ここも見どころ一杯。
目が離せませんよー!
まず最初に目にするのが「実習生居住区」。
この船は練習船ですのでね、船乗りのタマゴたちがいっぱい乗船するのですよ。
そのタマゴたちの寝起きする場所がここです。
部屋は全部で16室。
通路に沿って扉がズラっと並んでいます。
室内はこんな感じ。
両サイドに二段ベッドが備えられていて、ひと部屋に8人寝られます。
この狭さに男8人ですからね。
さぞかしむさ苦しかったでしょうね。
当然エアコンなんかないから熱や臭いもこもったでしょうし。
夏場なんか寝られなかったんじゃないですかね?
1人イビキのうるせーヤツいたらアウトだな(笑)。
そしてここが機関室。
なんやら訳の分からん機械類がごちゃごちゃと置かれています。
仕組みとしてはここで蒸気を発生させ、それによってタービンを回して発電しているそうです。
その蒸気を逃がすための大きな煙突もこの上にあります。
覚えていたら、最後に甲板の上に上がった時に探してみてください。
これ、今は動いてないので静かーですけど、稼働時はきっとものすごい音を立ててたんでしょうね。
それこそロックコンサート顔負けの大音量で。
シェケナベイベーですね。(謎)
その機関室を抜けると、右手に妙な部屋があります。
「マスト頂上体験コーナー」。
マストの上からの眺めを360度ぐるりと疑似的に見渡せる、という部屋です。
これがまー、何とも言えずリアル・・・・でもなくて。
んーーーー。
やっぱり本当のマストに登りたいー!!!
さらに進むと、さらに妙なものが現れます。
「愛むすび/愛鍵」の部屋。
恋人ふたりがカギに自分たちの名前を書いて、ここにガチャンとロックするんだそうです。
こうして二人は永遠に離れることなく結ばれ続ける、と。
これがその愛の鍵。
メルヘンチックムードむんむんの金色ハート型。
熱い熱い「愛」が伝わってきます。
ふ。
わたしゃ関係ないので、次、イキましょか。
こちらは「第1教室」兼「実習生食堂」。
長テーブルが用意され、ちょっとした集まりなんかができます。
部屋としてはここが船内で一番広いんだとか。
壁際には本棚も備えられていて、図書室としても使われていたようです。
壁際には丸窓がずらずら~。
ところで船の窓と言えば丸窓ですが、これなんでかご存知ですか?
その理由は強度にあります。
もし窓の形が四角形だと、辺と角とで枠にかかる圧に違いが出るんですね。
その結果強度のより強くかかる所がバリーンと壊れちゃうのです。
でも丸ならどこにも圧が均等に分散し、壊れにくくなります。
だから「丸」窓なのです。
こちらは船長室。
どうです?先に見たスシ詰め8人収容の実習生室との違い!
さすがは船長、VIPですわ~。
部屋は3室。
執務室、寝室、お風呂。
ひとりで3部屋を占有。
しかも豪華な調度品なんかまであって。
恐るべき厚待遇ですな。
さらにその奥にあるのが「士官サロン」。
ここで士官クラスの幹部船員が会議なんかを開いたんだそうです。
これもどうですか、さっき見た実習生食堂と比べて。
格差ハンパないでしょ?
上部の人間、どんだけエライのよ?と。
ほとんどカースト制度の世界ですな。
そんなこんなで船内をぐるっと回ると、最後に再び甲板上に出てきます。
そこで目にするのがこれ、「舵輪」。
でっかいのですよ、コレが。
直径1メートルくらいはありますかね?
こいつをグルグル回して船の舵を切ったのです。
基本的にはふたりで、海がしけて舵が重い時は4人がかりで回したそうです。
こんな大きな船の舵輪ですからね。
これを回すって、かなりの重労働だったでしょうね。
なんか考えただけで腰痛になりそうですわ!
さらにその先に進むと、再び妙なものを目にします。
「幸せのベル」。
なんでもこの船では結婚式を受け付けていて、最後のクライマックスにこの鐘をふたりでカーン!と鳴らすんだそうです。
ちなみになんでやたら「愛」にこだわるのかと言うと、この船の入水日に関係します。
この船が初めてドックから海に出た日がなんと「2月14日」。
そう、泣く子も黙る(←?)バレンタインデーです。
それにあやかって、『海王丸=愛の聖地』化を進めているのです。
バレンタインデーと愛か・・。
ふ。
関係ねーや・・・(独)。
現役当時の面影を今も強く残す海王丸。
なんだか船内のあちこちにかつての温度感みたいなものが残ってて、すごく楽しめる空間です。
そんな練習船時代の雰囲気を肌で感じながら、ぜひ見学してみてください。
海王丸自体は動いてないですが、どーしても動く船に乗ってみたいって方はすぐそこで遊覧船が出ています。
海王丸をひと回り楽しんだ後、実際に海に出て潮風を浴びるってのも一興かもしれませんよ。
関連タグ >> 海王丸パーク
海王丸 甲板編 サルにはとっても魅力的な船上ジャングル!
2020年09月19日
「海王丸」。
船の名前です。
海王丸とはなんぞや?と言うと、昭和5年に建造された航海練習船です。
全長97メートル、マストは一番高い所で海面から46メートル、総トン数2,238トン、堂々たるサイズを誇る大型帆船です。
現在はその役目を二代目に譲って隠居。
かつての状態をそのままに留めた姿で、射水の港に停泊されています。
船内は見学可能。
早速見て行きましょう。
甲板の上に立った瞬間からガラッと空気が変わります。
ウッドデッキの柔らかな踏み心地。
アチコチに張り巡らされたロープ、ロープ、ロープ。
ゴッチゴチの分厚い鉄部材。
どれも非日常的で、うわ~~~別世界だ~~、みたいな不思議な感覚。
ルートはきっちり1本道で決められていて、矢印の案内通りに進む形になります。
とは言えこれだけ大きな船ですので、グネグネ結構な距離を歩くことになります。
疲れたら適当に休みながら進んでください。
最初の喰いつき所はここですね。
「前部航海船橋」。
海王丸は帆船なのでマストで風を受けて進むのが基本なのですが、一応推進エンジンも搭載しています。
入出港など低速で細かい動きを必要とする時には、このエンジンを使って船を動かすんですね。
その操作室がここです。
中には計器類やらレーダーやら、なんやらさっぱり分からん機械がいっぱい。
数人であちこち分担しながら操船を行う仕組みなのでしょう。
これはコンパスです。
写真じゃ分かり辛いですが、ケースに密封されていて水に浮いてます。
これは水平状態を保つため。
海上では波にゆらゆら揺られますんで、船がどんな角度になってもコンパスが正確に機能するよう、こうして水に浮かべてあるのです。
真鍮の枠がカッコイ~ですわな~♪
キンキラキンの金色。
真鍮はサビに強いので、ここに限らず船内至る所で使われています。
一方鉄はどこもゴッテゴテにペンキ塗りされています。
これもサビ対策ですね。
鉄は潮風で簡単にサビちゃいますんで、上からごっそりペンキを厚塗りして塩分に触れないようにしてあるんですね。
船内を見る時はそんな所にも気を付けて見てみてください。
こちらはアンカー。
でっかいですよ~。
長さで3メートルくらいありましたかね?
重さは何と2.4トン。
この鉄の塊を海の中にどすんと落として船を固定するんですね。
そしてこの鬼重い鉄の塊を上げ下げする仕掛けがこのすぐ下にあります。
それがこのリール。
こいつで鎖をぐいぐい巻き取って持ち上げたり下ろしたりするのです。
鎖の太さがハンパないですわね。
キングコングでも繋ぐのかってくらいぶっとい鎖。
2.4トンもの重りを吊り上げるには、このくらいの太さが必要なんでしょうね。
ほとんど重戦車のような迫力です。
ちょっと横を見るとこんなものが張ってあります。
縦方向のワイヤーが「シュラウド」、横方向のロープが「ラットライン」。
マストへの上り下りは、基本このシュラウド&ラットラインにつかまって行います。
わたしサルなんでね。
こんなん見たらもー登りたくてしゃーなくなるのですわ、サルなので。
社会的常識を踏まえて、まあ我慢はしますけどね。
でも、あー登りたい。
登りたい。
登りたい。
そわそわそわそわそわそわそわ・・・・
ウキキーー!!
その憧れのマストです。
高いのさー、コレが!
なんたって海上高46メートルですからね。
高い!高い!
この上によじ登ってぐるっと周りを見渡したら、さぞかし気持ちいい~だろうな~~・・・。
登りたい。(←しつこい)
そのマストのすぐ下にこんなちょっとしたスペースがあります。
「ウェルデッキ」と呼ばれる場所です。
ここは憩いの場や共同作業場として使われていました。
洗濯なんかもここで行われ、土曜の午前になると全員で洗濯物を持ち寄ってざぶざぶと洗ったんだそうです。
朝から繰り広げられる男たちの壮絶な洗濯光景。
タライに洗濯物を浸して、洗濯板でゴシゴシゴシ。
んーーーー。
怖ぇーなー(笑)。
海王丸の船内を巡る旅、前半はここまで。
次回は船内部の様子を見て行きます。
中もね、色々な非日常があって面白いですよ。
食堂やキッチン、医療室や寝室、そして船の動力となる機関室など、見所いっぱい。
そして謎な恋の成就スポットも?
ひとつひとつ探っていきましょう!
関連タグ >> 海王丸パーク
海王丸パーク 家族連れでも楽しめる海のエンターテイメントスペース
2020年09月16日
射水の港に、今は現役を退いたでっかーい帆船が停泊しています。
この帆船の名前が「海王丸」、そしてこの海王丸を中心に整備された公園が「海王丸パーク」です。
港ですんでね、ざーーっと平面。
吹く風涼やかで、潮の香りが心地良ーく鼻をくすぐって、陽光もどことなく強めで。
なんかバーケーション感いっぱい。
そんな雰囲気の場所です。
まずは全体の構図を見て行きます。
左手に大きな駐車場、その脇に飲食店やお土産物屋さんが軒を連ね、右側に向けて広場や交流センターなんかがあります。
メインの海王丸もこちら。
海王丸自体については次回レポートしますので、今回は公園の様子にフォーカスしてお伝えします。
駐車場で車を降りて海王丸に向かう途中、最初に目にするのがこちら、「恋人の聖地モニュメント」。
中央にハートマークをあしらった舵輪がなんやら謎に設置されています。
その先には海王丸。
要はこの舵輪と海王丸をバックに写真撮れ、とそういう仕掛けですな。
なんとご丁寧に自撮り用の台まで用意されています。
最近やたら多いですよね、この手の恋人の聖地アピール。
カップルでここに来たら幸せになれますよ~、とか、結ばれますよ~、とか。
ただまあ・・。
わたし関係ないしスルー。(←!)
そのままスタスタ進むと次に見えてくるのが「日本海交流センター」。
かまぼこ屋根のファサードで、青い空の下にすっとそびえています。
ここ何かというと、海洋文化への理解と知識を深める施設なんだそうで。
ここで言う「海洋文化」とは船の話なんですが、とりあえず中の様子を見てみましょう。
こんな感じね。
帆船の模型がズラズラズラーっと並べられています。
船マニアにはタマランでしょうな、この数。
こんだけ船の模型が一同に集まってる場所って、全国を見渡してもなかなかないでしょう。
しかもどれもクオリティが高く精巧に作られてて、リアルさ満点!
市販のプラモデル作る訳じゃないから、多分パーツひとつひとつから自力で作るんでしょうね。
これひとつ完成させるのにどのくらい時間がかかるのかな?
もう完全に「アート」ですわ。
そんな交流センターを抜けると目の前に大きな広場が現れます。
こちらはイベントスペース。
年に数回開催されるイベントがここを中心にして行われます。
その広場を囲むように伸びるのが「緑のパーゴラ」と呼ばれる回廊。
両端と中心に建物を置いて、ちょうど半円劇場みたいな形で広場を囲っています。
イベント時には観客席として使われるのでしょう。
そんな広場の片隅に面白いものが建っています。
時計台です。
別に時計台自体は珍しくも何ともありませんが、注目して欲しいのが文字盤。
なんかよー分からんデザインの造形が放射状に配されています。
これ実は船の通信に使われる国際通信旗の模様なんですね。
つまり船舶記号で作られた文字盤となっているのです。
なので見る人が見れば、「あ、1~12だ」とひと目で分かるのです。
興味のある人は時計台下の案内板を見てください。
詳しく説明されています。
なお柱部分に取り付けられている3つの印は「よい航海を」を意味するんだそうです。
さらに海際に行くと展望台なんかもあります。
長い階段をテクテク登った先に見えるのは、ダイナミックに広がる180度大パノラマの海!!(※横にスロープもあるので車椅子の人も登れます)
ここがい~い眺めでしてね。
海が青くて空が青くて、さーっと肌を撫でる風が気持ち良くて。
双眼鏡が設置されているので、海の向こうのさらに向こうの方までよーく見えます。
ぽっぽと航行する漁船の姿がな~んとも言えず平和ですよ!
あと子供用の遊具なんかもあります。
その名も「波のハンモック」。
ご覧の通り波型の通路を3列配し、その間をハンモックで繋いであります。
これは子供喜ぶでしょうね。
小学生くらいの子供ならきっとハートどきゅん!のスポット。
お子様連れの方はぜひ遊んでってください。
お父さんはめっちゃ疲れるだろうけど(笑)。
さらにこんなのも。
「ラジコン広場」。
これがまったく意味不明でして、なんでここで突然「ラジコン」なのか、謎、謎、謎。
公園の意図とまったくリンクしてない謎過ぎる施設。
でも。
おっさんひとり、めっちゃ楽しそうにラジコン走らせてました。
意外とやってみたら面白いかもしんない。
帆船海王丸を中心に構成された海の遊びスペース、海王丸パーク。
そんなに人が多い訳じゃないので、ゆっくり楽しめます。
ちょっと家族で出かけてみようって時にはちょうどいいかも。
バーベキュースペースなんかもありますし、遊ぼうと思えば丸1日でも遊べます。
自称アウトドア系ファミリーって方はぜひ一度行ってみてください。
次回は海王丸の様子をレポートします。
船内は公開されており、航海当時の姿がそのまま残されています。
ここも面白いですよー!
上海麺餃王 四川炒飯と餃子セット 『美味い・安い・腹いっぱい』が体現できる町中華!
2020年09月14日
この日は仕事帰りでもうくたくた。
へばりまくった体力を回復すべく、Go to 晩メシ。
上海麺餃王へ。
ここはザ・タウン中華の王道的お店。
『美味い・安い・腹いっぱい』をそれこそ腹いっぱい満喫できるお店。
まずは店に入ってカウンターに着席。
ジロジロっとメニューを見て、んーーーとしばらく悩み、選んだのが”四川炒飯と餃子セット”。
炒飯は当然大盛で。
それでは金沢港の大衆中華食堂、上海麺餃王にて。
セットメニューの2番”四川炒飯と餃子セット”を。
食べたおします!
まずは四川炒飯。
ごはんはしとしと。
水分多めのごはんはしんなり柔らかく、粘り豊かで、つるんと滑らか。
ひと噛みごとに、しっとりと口の中で溶ける。
中華スープの味のしみ具合がいいですね。
うま味がしっかり出てて、ボリュームがあって。
そこにさらにごはんの甘みが重なり、ぐんぐんと味が伸びる。
フィニッシュにはコショーのビリビリ感。
やや強めの刺激でラストをビシッと締める。
餃子。
皮は厚みがしっかりあってもちもち。
かぶりつくともにゅ~ん!と伸びる。
中にはどっさりの餡。
みっちりと練り込まれた肉がほろほろほどけ、次第に肉汁がじゅわ~と湧き出してきて。
と同時に白菜のバリバリした食感が踊り出して。
味の充実感を尻上がりに増していく。
タレにぶち込んどいた自家製ラー油がまたいいですな。
味にピリッとした刺激を添えて、食欲をぐいぐい引っ張り出す。
玉子スープ。
液は餡かけでとろとろ。
つる~んと粘るように口の中に流れ込む。
その中にはたっぷりと泳ぐ溶き卵。
ふわふわの食感としとやかな甘みが、とろとろ甘旨スープに実によく馴染み、ちゅるちゅるするんと喉を滑る。
これも炒飯同様コショーが強めに効いてて、後味ぴりり。
がつがつがつっと食べて。
もりもりもりもり飲み込んで。
完食。
上海麺餃王の”四川炒飯と餃子セット”。
いやー多いわ!
もー多いわ!
わざわざ大盛りにしたけど、半分ほどで既にお腹にキてたって言うね。
これなら普通盛りで十分でしたわ。
『美味い・安い・腹いっぱい』を体現できる上海麺餃王。
とにかく美味いモン腹いっぱい食いてー!って人には絶対おすすめ。
お腹ペコペコにして、お越しください。
ごちそうさま。
[参考]
・四川炒飯と餃子セット:800円
・炒飯大盛り:100円
上海麺餃王
住所:石川県金沢市北間町ホ 181 ツーエムビル1F
TEL:076-237-2256
長谷山 観音院 長階段のイジワル地蔵に負けるな!
2020年09月12日
いきなり漢字をズラっと並べます。
高野山真言宗長谷山観音院(こうやさん しんごんしゅう はせざん かんのんいん)。
北陸三十三観音霊場の第14番札所です。
その名の通り観音さまを本尊に祀るお寺で、卯辰山(うたつやま)の中腹にあります。
創建は740年頃と言われているので奈良時代、実に1,200年以上の歴史を持つ古刹です。
アプローチは上からと下からの2つのルートがあるのですが、ぜひ使って欲しいのは下からのルート。
「観音坂」と呼ばれる石段を延々と登るルートです。
長いのですわこの階段が。
下から見た瞬間、うん、帰ろう、と思わずUターンしたくなる長さ。
でもねここを登って欲しいのですよ。
だって苦労してお参りした方がご利益がありそうじゃないですか!(←そうなのか?)
ちなみに階段の数は112段。
マジでキツイです。
その長い階段の途中に踊り場が1ヵ所あります。
そこに祀られているのがこちらの六地蔵。
汗をダラダラ流して階段を登る参拝者の姿を、ふふふ・・と笑いながら見ています。
いや~んイ・ジ・ワ・ル♪(←謎)
その前にも仏像が4体。。
左から順に救世観音(多分)、地蔵菩薩、不動明王、観音菩薩(多分)。
階段長いんでね、急がなくていいです。
ちょっと休憩がてら、しん~みりとお参りしていって下さい。
もうちょっとで本堂、という場所にこんな石仏もあります。
弥勒菩薩、か、ひょっとしたら如意輪観音(にょいりんかんのん)。
足を半跏踏下坐(はんかふみさげざ)に組み、右手は軽く頬に当てる思惟手(しゆいしゅ)。
いわゆる「半跏思惟像(はんかしゆいぞう)」というスタイルです。
これは考えてるんですね、どうやって衆生を救うか。
信仰の薄い人や悪いヤツらもいっぱいいますからね、人間の世界には。
でもそんな人たちをも浄化して救済するのが仏さまの務め。
そのためにはどうしたらいいか?どうしたらいいか?
何百年も、何千年も、何億年も、こうして考え悩んでいるのです。
そしていよいよ本堂に到着、平屋建ての小振りな建物がばっと現れます。
造りは比較的シンプルな切り妻造りで、屋根瓦は金沢では珍しい赤瓦。
装飾はほどんどなく、向拝柱上の虹梁にちょこちょこっと雲の彫り物が施されている程度。
建築仕様的には、ちょっと見所が乏しい。
この建物は加賀藩三代目藩主前田利常(まえだ としつね)の正室珠姫(たまひめ)の寄進と言われており、江戸前期のもの。
珠姫は江戸幕府の二代目将軍徳川秀忠(とくがわ ひでただ)の娘で、観音信仰が篤かったと言われています。
そんな縁でここに社殿を寄進したんだそうです。
そんな本堂の前に、は??と考えさせられる石像があります。
狛犬的に一対、のほ~んと安置されています。
何コレ?
狛犬にしてはあまりにブサイ・・・かっちょ良くない。
髪型(?)はおさげでイケてないし、体系もずんぐり太ってて狛犬的たくましさがない。
何よりも『大物オーラ』がない。
でもこれ、正真正銘狛犬なんだそうで。
守ってるんです、お寺を。
ガオオッーーーッッって。
という事ですんで、あまり深く詮索しないでください。
狛犬??????で、納得してください。
中には須弥壇がどどーん!
建物自体が大きくないので、この須弥壇もそんなに大きなものではありません。
それでも威厳は圧倒的。
天井から幢幡(どうばん・上から下がってる長細い金色の装飾)が2本ざらっと下がり、中央には金の宝塔を据え、一番奥に本尊である十一面観音(じゅういちめんかんのん)がこちらを向いてじっと立つ。
思わず背筋が伸びるような、厳かな雰囲気。
ご本尊を目の前にした時に感じる、この独特の緊張感が好きでしてね。
心洗われますわ~、悪人なので。(←?)
本堂の左脇こんな仏さまもいます。
白寿観音(はくじゅかんのん)。
足元にいるじっちゃん・ばっちゃんは長寿の証。
この観音さまには長寿はもちろん、ボケ封じや家運長久のご利益もあるんだそうです。
しかもこのお寺では写経を受け付けていて、書き上げた写経はこの観音さまの体内に奉納してもらえるんだとか。
興味のある人は1枚いかがですか?
白寿観音パワーで、あと100年くらい生きられるかもしれませんよ!
色々な仏さまと出会えるお寺、観音院。
目にする仏像一体一体を愛でながら、どうぞゆ~っくりとお参りください。
なおこのお寺では毎年旧暦の7月9日に、四万六千日(しまんろくせんにち)の法要が営まれます。
これはこの日にお参りすればなんと46,000日分のご利益が得られるというもの。
46,000日は年に換算すると約120年。
とってもお得な大感謝デー(?)となっております。
当日は家内安全・商売繁盛のトウモロコシなんかも配られ、多くの人で賑わいます。
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