店主たみこの観光案内日記

ごっぽ石

2018年09月19日

ごっぽ石

 

香林坊から徒歩数分、突然江戸時代にタイムスリップしたかのようなエリアがあります。
長町武家屋敷跡です。
藩政時代の屋敷がそのまま残されており、道は細くてぐにゃぐにゃ、つらつらと続く土塀の茶色がひたすらノスタルジックな。
そんな素敵な場所です。

 

さて今回ここで見て欲しいのは、それら江戸期の建物ではなく、足元。
よーく注意して見てみると、屋敷の周辺所々に丸い石がぼこっと植えられて(←?)いるのが分かります。

 

これ、「ごっぽ石」と呼ばれるもので。
ちゃんと意味があってそこにあります。

 

時代は江戸時代。
季節は冬。
当時は当然スニーカーもゴム長靴もなく。
下駄。
雪降る中に下駄はないだろうと思いますが、まあ天気のいい日は下駄履いてたんですかね。
カランコロンと歩いてたそうです。
ただ下駄ってヤツは雪道で履くと、段々歯の間に雪が詰まってくるんですね。
それも一歩一歩歩くたびに踏み固まって、段々ゴツゴツしてきて。
いい加減うっとうしくなってくる。
そこでその歯に詰まった雪を落とすために、このごっぽ石にコーン!コーン!とぶつけて落としたそうなんです。

 

特に人の家を訪問する際。
下駄に雪をごっそりと噛ませたまま入ると、後で溶けて土間を水でびちゃびちゃにしてしまう。
だから家の入口には必ずこのごっぽ石があって。
訪れたお客さんは、まずここで下駄の雪をたたき落としてから家に入ったそうです。
家の方でも玄関の方でコーン!コーン!って音が聞こえると、あ、お客さんが来た、と分かったそうで。
まあ今で言うピンポンチャイム的な働きもしたらしいです。

 

なるほどね。
石ひとつにも歴史ありですね。

 

なお「ごっぽ石」ってのは、「ごぽっ!」っと雪が取れるからじゃなくて。
当時、雪の中に足が埋まる様子を「ごぼる」と言ったからだと言われています。

 

今じゃ誰も使わない言葉だけど。



江戸時代の情緒が今によみがえる長町武家屋敷跡。
訪れた際にはぜひその建物や風情だけでなく。
足元にもよーく注意してご散策ください。

 

武士の真似してコンコン蹴ってみてもいいけど。
壊さないでね(笑)。

 

 

長町武家屋敷跡

住所:石川県金沢市長町

 




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