
柳田布尾山古墳公園 古墳館 古墳の全体像を見たいヤツはここに来い
2023年07月07日

平成10年に発見された日本海側最大の前方後方墳、柳田布尾山古墳(やないだぬのおやまこふん)。
現在は柳田布尾山古墳公園として整備されており、常時気軽に見学できるようになっています。
前回はその柳田布尾山古墳を中心に紹介してきました。
今回は同公園内にある古墳館をレポートします。

まずは館内マップ。
建物は三階建てで、1階がロビー、2階が展示室、3階が展望室となっています。
特徴的なのが2階・3階の形。
なんか金平糖のような妙ぉ~な形になっています。
これ、多分ですが、柳田布尾山古墳をモチーフにしています。
なぜなら柳田布尾山古墳は前方後方墳、つまり前も後ろも四角形、だから四角形をふたつ重ねて金平糖形、とそんな意味が隠されていると思われます。
なかなかニクイ演出です。

1階ロビーの様子。
柳田布尾山古墳の写真紹介や、遺跡で辿る氷見の歴史なんかが展示されています。
これ見ると結構色々出てるみたいね、遺跡や遺物。
古くは旧石器時代から始まり、1万年以上にも渡って様々な痕跡がザックザク。
この辺りは海の幸も山の幸も豊かですからね。
きっと古代から住みやすい環境だったのでしょう。

2階はパネルを中心とした展示室。
柳田布尾山古墳のプロフィールや発掘調査時の様子などが紹介されています。
この部屋がねー、なんか落ち着かんのですよ。
壁面が金平糖型になってるからあっちカクカクこっちカクカク、どーにも居心地が悪い。
せめてもうちょっと広けりゃまた違うんだろうけど、そんな広くもないもんだから余計にカクカクが気になる。
ちょっと展示室向きの形じゃないのかもな。

埋葬施設の発掘調査の様子。
全面丸々掘り起こすのではなく、線状に限定して掘り出しています。
トレンチ調査ってヤツですね。
こうして掘る面積を絞る事で遺跡の全破壊を防ぎ、かつ全体の状態を類推するのです。
ただ盗掘に遭ってるんでね、発掘時点で結構壊れてたそうです。
なので埋葬時の正確な状態・被葬者の情報・副葬品などはほぼ消失。
実に残念。

こちらもトレンチ調査の様子。
分かりますかね、土の色がミルフィーユ状になっているのが?
これ、砂と粘土を交互に重ねてあるんだそうです。
こうする事で形が崩れるのを防いだんだそうで。
すごいな、古代の土木技術。
どこでこんな知恵付けたんですかね?
恐らくその裏には中央政権(大和朝廷)による技術指導があったと思われますが。
それでも驚嘆の技術。

氷見市内にある主な古墳の3Dモデル。
中央の一番大きいのが柳田布尾山古墳です。
こうして比べると全然違うわな、スケールが。
圧倒的!
古墳のサイズはそのまま被葬者のパワーを表すと言われるので、相当な権力者だった事が伺えます。
一体どんなスゲー人物が葬られたのか?
んー知りたい!

3階の展望室。
360度、ぐる~っと見渡せるようになっています。
この展望室の意図は明らかですね。
柳田布尾山古墳の全貌を見下ろすためのもの。
鳥じゃなきゃ見れない景色がここから見られます。

柳田布尾山古墳どーん!
ぶっちゃけもうちょっと上から見てみたいけど、これでも十分全体が見通せます。
このデカいのを作ったんだからね、古代人が。
山を切り開いて、地面削って、高さ足りない分は土を運んで積み上げて。
もちろん機械ナシのオール手作業で。
唖然とするほどの労働量です。

柳田布尾山古墳公園の古墳館。
正直、内容的にはそんなに充実してるとは言えません。
でもここのメインはあくまで展望室からの古墳の俯瞰。
上から見下ろす巨大古墳はなかなかに迫力ありますよ。
そして柳田布尾山古墳。
古墳館で知識を仕込んでから見学すると、また違った見え方がしてきます。
ここを訪れる時はぜひ両方を往復しながら楽しんでってください。
関連タグ >> 美術館・博物館 古墳 柳田布尾山古墳公園
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