
本願寺吉崎別院(西別院)中宗堂・資料館編 お寺のお宝が無料で観覧できます
2022年11月26日

本願寺吉崎別院レポート。
前回はボロカッコイー山門と極楽世界ギンギンの本堂を見てきました。
今回は蓮如の御影を祀った中宗堂と、寺宝を展示・公開している資料館を見ていきます。
まずは中宗堂から。
こちらは昭和45年に建てられた鉄筋建築で、ぶっちゃけお寺の建物としてはやや違和感強め。
ちょっと冷たい感じのする風貌です。

でも中に入ると印象が一変、黄金の空間がどーん!
前回見た本堂ほどのインパクトはないですが、それでも強烈なエネルギーを放っています。
内陣上の欄間が見事ですわな。
仏教的世界観がギンギン。
これも本堂で見たのと同様、極楽浄土の表現ですね。

宮殿(くうでん)の中央には蓮如さんの画がでーん!
厳かな雰囲気で来訪者を迎えています。
さてこの蓮如画、妙なんです。
訪問してた時は気付きませんでしたが、改めて画像を拡大して確認してみると、ないんです、顔が。
つるつるののっぺらぼう。
しかも見ようによっては後から消したように見えなくもない。
なんでや?
どういう意味があるんや~~~???(謎)(謎)(謎)

内陣の天井は小組格天井。
前回見た本堂の格天井よりもランクの高い天井です。
細かい事言うと、ここで祀られてる蓮如さんより本堂に祀られてる阿弥陀さんの方が格が上なので、本来アッチの方こそ小組格天井にすべきなんですけどね。
その辺り、メチャメチャ無計画でチグハグ。
別にどうでもいいけど。

続いて資料館。
こちらではお寺のお宝を常時公開しています。
しかも入場無料。
わたしみたいなビンボー人にはありがたーい施設です。
やっぱタダはいいですわな。
タダ万歳♪♪

内部はワンルーム。
ハッキリ言ってそんなに広くありません。
そんな中、様々な展示物が統一感なく並べられてて、結構カオス。
・・なんだけどね、よーく見ていくとポツポツいいモン混じってんですわ。
どこに喰い付くかは人それぞれだろうけど。

六字名号(ろくじみょうごう)の掛け軸。
六字名号とは「南無阿弥陀仏」の6文字です。
で、これの何がそんなにありがたいのかと言うと、蓮如その人の書いた文字らしいのです。
いわゆる「真筆」ってヤツね。
その原本が左(真っ黒のヤツ)、それを元にデジタル復元したのが右。
すげーな。
多分赤外線を当てたんだと思うんだけど、この真っ黒画面からここまで鮮明に文字を浮き上がらせることができるんですね。
現代技術恐るべし!

こちらも原本(右・もちろん蓮如筆)と復元版(左)。
文字に起こすと『能発一念喜愛心 不断煩悩得涅槃 凡聖逆謗斉廻入 如衆水入海一味』となります。
親鸞(しんらん・浄土真宗の開祖)の書いた教行信証(きょうぎょうしんしょう)という著作の中にある正信偈文(しょうしんげもん)の一節です。
書いてある意味は、あー、まー。
アレですよ、アレ。
アレね。
ググって調べて下さい。(←?)

絵伝。
蓮如さんの生涯がコマ割りマンガのように描かれています。
ここに掛けられているのは1幅だけですが、本来は4幅セットの連作となります。
多分お寺での講話に使ったんでしょうね。
掛け軸の絵を追いかけながら、蓮如さんのドラマチックな生涯をとうとうと解説。
それを聞きながら信者たちはありがたや~ありがたや~と合掌。
娯楽の乏しかった中世や近世、この絵解き物語は意外に人気のコンテンツだったのかもしれません。

親鸞聖人鏡御影。
キャプションによると、親鸞の姿を「毛端」にいたるまで忠実に再現した画だそうです、頭ツルツルだけど。
上部に書いてある文字は『憶念弥陀仏本願 自然即時入必定 唯能常称如来号 応報大悲弘誓恩』。
これも正信偈文の一節です。
意味はもちろん・・・・自分で調べてください・・・。

地味だけど細かく掘り下げると色んな面白さが見付かる、本願寺吉崎別院の中宗堂&資料館。
特に資料館は見応えありますよ。
かつての信教・布教の雰囲気が生々しく感じられます。
別に仏教興味ないけど~って人も、ぜひ一度見に来てみてください。
なんたってタダだしね♪
一通り見たら蓮如上人記念館も一緒にどうぞ。
ここから徒歩3分の距離にあります。
合わせて見れば、より一層蓮如ワールドへの理解が深まりますよ!
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