
勧進帳ものがたり館 エビゾー様の舞台が見られる歌舞伎ファンの聖地
2022年06月18日

悲劇のヒーロー、源義経(みなもとのよしつね)。
源平の合戦で大活躍をしたものの、実兄である源頼朝(みなもとのよりとも)との関係がこじれて逃走、その途中であわや捕縛という危機に遭いました。
その場所こそが、ここ小松の安宅の関(あたかのせき)です。
歌舞伎の演目「勧進帳」の舞台として有名なので、ご存知の方も多いでしょう。
勧進帳ものがたり館はそんな勧進帳の概要を分かりやすく紹介している施設です。
場所は海辺の防風林の中。
たまたま通りがかるような所ではないので、初めての人はナビとにらめっこしながら探してください。

まず入口にいきなり現れるのが北前船の模型。
模型と言ってもただの飾り物ではなく、祭りで使う曳船(ひきぶね)という山車(だし)です。
これをゴロゴロ引っ張って、街中を練り歩くのです。
ただこの曳船、船底に車輪も何も付いてません。
これをどうやって引き回すのか不明。
まさかズルズル引きずる訳には行かないし、多分下に丸太でも噛ませて転がすんだろうけど。
重そうだ~!

展示室に入って最初のコーナーが「勧進帳のふるさと安宅」。
大きなパネルで安宅の関について説明されています。
どんな所かとか、勧進帳に登場するメインキャラクターの弁慶・義経そして富樫左衛門(とがしのさえもん)のプロフィールとか。
ここね、しっかり見といて下さい。
この先に歌舞伎勧進帳のダイジェスト映像が見られるシアターがあるんですけど、その理解に必要です。

パネルの対面には歌舞伎で使用された舞台衣装がズラリ。
もちろんホンモノです。
左から順番に、義経→弁慶→左衛門。
ちなみに義経は強力(ごうりき・荷物持ち)、弁慶は山伏、左衛門は関守(せきもり・関所のボス)という設定です。
弁慶・左衛門はまあいいとして、義経はただの荷物持ちなのにやけに衣装が華やかすぎんか?って気がせんでもないですが、まあその辺りは舞台のお芝居ですので。
広~い心で目をつむってやってください。

そして次の部屋が「安宅勧進帳シアター」。
ここでは歌舞伎勧進帳のダイジェスト版を解説付きの映像で見られます。
演じるのは弁慶を市川團十郎、左衛門を市川海老蔵の豪華キャスト。
見所である見栄(みえ・歌舞伎独特の所作やポーズ)もきっちりと解説され、コンパクトながらも見応えのある内容となっています。
カッコええよ~、市川親子。
1回生の舞台も観てみたいな~。

その次にあるのが「なりきり歌舞伎体験ゾーン」という部屋。
なんちゃって歌舞伎気分が味わえる場所です。
これが面白くてね、歌舞伎の役者になれるのです、バーチャルで。
カメラの前に立つと、映った自分にAIが画像を合成してくれるのです。
左は衣装、右は隈取(くまどり、顔に赤い線を塗る歌舞伎独特の化粧)。
なんかくだらないんだけど、でもニヤっとしちゃう面白さがあります。

これは弁慶が読み上げたとする勧進帳(大仏の修復費用を寄進してもらえるようにお願いする嘆願書)の全文。
ただこの文章は全部アドリブで、何にも書かれていない(あるいは全然違う事が書かれている巻物)を前に空で読み上げたとされています。
すげーな弁慶。
こんなん即興でべらべらしゃべっちゃうんですからね。
教養高かったんだな~。

最後は「難関突破体験ゾーン」というコーナー。
歌舞伎の豆知識とタイプ別診断で遊べます。
この辺りは完全に意味不明。
何がしたいのかさっぱり分からん。
多分本来は企画展示用のスペースとして設けたんだけど、運営がしんどくてやっとれんみたいな理由で、こんな中途半端な展示にしてほったらかしてあると予想。
無駄や・・。

さらにこれで終わりではありません。
外にも見て欲しいものがあります。
それがこの銅像。
左から順に義経→弁慶→左衛門がどどーん!と揃い踏み。
この像、弁慶と左衛門を都賀田勇馬(つがた ゆうま)、義経を都賀田伯馬(つがた はくま)の親子が制作しています。
覚えてますかね、以前にこの像の試作品が出てきたのを?
そう、ハニべ岩窟院の記事ですね。
興味があったら読み返してみて下さい。

歌舞伎好きには多分ガッツリはまる勧進帳ものがたり館。
ここにあの義経と弁慶が訪れて歴史に残る涙のドラマを残したんだ~なんて感慨に浸りながら、どうぞしっぽり遊んでってください。
なおこの後、義経一行は鶴来に移動して金剣宮を参拝しています。
現地には義経が腰を降ろしたと伝えられる意味不明な石なんかもあり、あちらも歴史ムードむんむん。
義経ロマンを味わいたいなら、そちらもぜひ見てってください。
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