光松八幡神社 一番見たい拝殿の中は見られません
2022年06月08日
野々市の住宅地の一角、木々と狭路の中に隠れるように小さな神社がたたずんでいます。
光松八幡神社(こうしょうはちまんじんじゃ)です。
創建年は不明で、村の鎮守社として祀られてきたごく小さな神社です。
まーね、地味です。
ああ、言われてみればあるね、こんなトコに神社、くらいな地味さ。
でもね行くんですよ。
だって神社大好きなのでーーー!!(←病気)
詳しい縁起についてはこの案内板に書かれています。
ざっくり説明すると、ここには元々白山社って神社があって、そこに明治4年、金谷御殿(かなやごてん・金沢城の一角)にあった八幡神社のご神体を持ってきて合祀されました。
その際、加賀藩の元藩主であった前田斉泰(まえだ なりやす)に大いに尽力いただき、そんな縁で前田家とは深い繋がりがある・・・といった感じ。
なんですけども、実はまだ続きがあります。
そのたった2年後に金谷御殿は神社になっているのです。
それが金沢で最も有名なあの尾山神社です。
これってどうなんですかね?
尾山神社創建のためにあらかじめ八幡神社を追い出した、とも取れるんですけど。
だとすると、なんとなーくキナ臭さを感じますな。
入口にはガツーンと石鳥居。
笠木(かさぎ・天頂の横置きのパーツ)をほのかに上に反らせた明神鳥居です。
日本中の神社で最も目にするタイプ。
記録によると、建てられたのは昭和3年。
前にあった鳥居が破損したので、新しく建て替えたんだそうです。
そしてその撤去した旧鳥居、実はまだ境内の中に見ることができます。
それがこちら。
柱と台座だけの姿になってちょこん。
説明がないと、これが鳥居だったとはまず100%気付けない。
ちなみにこの旧鳥居は安山岩、先に見た新鳥居は花崗岩で作られています。
両者ともマグマが固まってできた岩で、安山岩は地表、花崗岩は地中深くで生成されたものです。
さらに岩石組成にも違いがあって・・・あー・・そんなマニアックな話はどうでもいい??(汗)
そしていよいよ拝殿、となるのですが。
その前にアレがあるのですよ、アレが。
わたくしの大ぁ~い好きなアレが!!
そう!アレ!!
逆立ち狛犬~~~♪♪♪
どぉ~ですか、この後ろ足をぴょこりと蹴り上げた凛々しいお姿!
逆立ちですよ、狛犬が逆立ち。
やっぱ金沢の神社の狛犬は逆立ちしててナンボですわ!(ここは野々市だけど)
逆立ち狛犬。
LOVE~~~♪♪♪
で、改めて拝殿。
・・・・なんだけど。
これがもう素晴らしいくらい残念な状態。
ご覧の通り覆屋(おおいや)ですっぽり囲まれてて、建物の仕立てが全く分かりません。
覆屋とは建物を保護するためのもので、要はカバーです。
これによって建物の持ちがぐっと良くなります。
でもおかげで建物が全~然見えん。
邪魔やーーー!!!
どけてくれーーーー!!!
わし建物が見たいんじゃーーー!!!(泣)
入口もガッチリガードされています。
外が見せてもらえん上に、中の様子も見せてもらえんちゅーね。
寂し過ぎるやろ、この神社・・。
なんでも中には数々の文化財が眠っているそうです。
特に木造の狛犬ってのに興味津々で、ぜひとも拝見したいのですが、ここからはどこにあるのかすら分かりません。
ちなみにこれがその狛犬の写真。
すぐ近くにある野々市市ふるさと歴史館って所で見られます。
うあ!カッコええー!
見たい!
生で見たい!
誰かーーー!!
この拝殿、開けてくれーーー!!!
勝手に入ろかな?(※犯罪です)
拝殿の後ろにはご神体を安置した本殿、その連結部分には幣殿(へいでん)。
いわゆる権現造り(ごんげんづくり)ってヤツです。
注目して欲しいのは床の高さ。
拝殿→幣殿→本殿と進むにつれて高くなっています。
これは神への敬意。
上位の存在である神は、物理的にも上の場所にいるって事を表しているのです。
そんな本殿の下なのですが、ここも面白いのですよ。
床位置を上に上げるために石垣を組んで底上げしてあるんですけどね、この石がまー楽しい。
ご覧の通り様々な色を散らしてあります。
これは明らかに視覚的効果を狙ったものですね。
石種も砂岩、凝灰岩、安山岩と色々。
色を散らすために、色んな場所から色んな石を集めてきたんでしょうね。
いや面白ぇ~な~♪
まあこれ見て面白がるのは、ごく一部の石マニアだけだろうけど(笑)。
一見どこにでーもある神社、光松八幡神社。
実際どこにでーもある、ごくありふれた神社です。
でもね、ソコがいいのですよ。
そのどこにでーもある神社をいかに深掘りして楽しむか?それが神社探訪の面白さなのです!
チョーか~いい~逆立ち狛犬も。
た~まらんわ~~~♪♪
関連タグ >> 神社 逆立ち狛犬
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