
ハニベ巌窟院 巌窟前編◆この赤い怖ぇーヤツは何ですか?
2022年04月02日

スーパー珍スポット、ハニベ巌窟院。
前回は(頭だけの)大仏さまと水子地蔵堂を中心に、そのエントランス部分を見てきました。
今回は巌窟院前の広場を見ていきます。
ここもかなり意味不明でしてね、何体もの像がなんやらが無造作に置かれています。
その初っ端にあるのがこのゾウとライオン。
なんでゾウなのかサッパリ分からんゾウ~。(←ココ笑ってください)

浅く掘られた洞穴の中には赤い仏像。
モチーフはなんでしょうね?
多分東南アジア系の神さまか仏さまと思われるけど、正体不明。
とりえあずすげーエキゾチックです。
前に置かれている黒い招き猫はハニベ焼きの置物。
駐車場に併設されている売店で買えますので、欲しい人は帰りにでもどうぞ。

仏像その2。
やっぱ何の像なのか分かりません。
性別すら不明。
薄いヴェールに丸いお尻、肉感的なボディラインは明らかに女性。
でもおっぱいがないから、見ようによっては男性。
どっちじゃ?
中性的な体つきの不思議~な像です。

と、思えば全然仏像的じゃない像もあります。
髪型は古代の日本人がやってた「髻(もとどり)」。
わたし、最初これは日本武尊(やまとたけるのみこと)の像なのかなと思ったのですが、正体は聖徳太子なんだそうで。
聖徳太子と言えば蘇我氏と組んで廃仏派の物部氏を排除し、日本に仏教を根付かせた立役者ですね。
確かによーく見ると、手に仏教を象徴する経典を持っています。

強烈なのがこのゾーン。
なんなのよ、このまがまがしさは?
中央に鐘楼、その右手に十一面観音、ここまではいい。
問題はその下、赤いグロテスクなヤツ。
なんでここに突然こんなのが置いてあんのよ?
ちゅーかコレ何よ?
怖っぇーーー!!!
左下のじーちゃんは仏教哲学者の西田幾多郎(にしだ きたろう)です。

そんなゴチャゴチャした広場の左側に建物が1棟。
隆明殿です。
ここ何かって言うと、ギャラリーですね。
このハニベ巌窟院を開いた都賀田勇馬(つがた ゆうま)の作品がズラリと並べられています。
彼の本業は彫刻家。
そんな彼の生前作のいくつかがここで見られます。

いきなり観音さまの木像がお出迎え。
ほぼ大人の身長くらいあります。
冠に阿弥陀如来の化仏が付いているので、恐らく聖観音でしょう。
表情が独特ですね。
一般的な仏像に比べてやや面長、目鼻立ちがクッキリ際立ってて、どことなくアジア的な雰囲気。
芸術家さんの作品なんでね。
どこにでもあるようなベタな像は作りたくなかったのでしょう。

この小学生が手を挙げているような像は誕生仏と呼ばれるもの。
誕生仏ってのはお釈迦さまが生まれた直後の姿を描いたものですね。
お釈迦さまってね、生まれていきなり7歩歩いたらしいですよ。
そしてこのポーズで「天上天下唯我独尊」と宣下したそうです。
え?へその緒はいつ切ったんだって?
大丈夫。
だってお釈迦さまは右脇腹から生まれてきたんだから!
それもそれでナニ言っとるのかよー意味分からんけどな(笑)。

こちらはインドの仏像(のレプリカ?)。
装飾のパターンが日本の仏教美術とは全然違いますね。
日本仏教が大好きな蓮の花や蔦なんかどこにも描かれていません。
代わりに仏塔、菩薩、シンプルな幾何学模様。
同じ仏教なのに、東西でこんなにも違う表現の世界観。
深いぞ!仏教!

仏教とは全然関係ないけど、こちらは義経の像。
歌舞伎の『勧進帳』って演目、ご存知でしょうか?
弁慶が主人である義経を助けるために、涙を流しながらボコボコにしたって、あのお話です。
その舞台となった安宅関がここから車で20分くらいの所にあります。
そこに義経・弁慶・富樫の3人の銅像が建てられてまして、その試作品がこの像なのです。(※詳しくは勧進帳ものがたり館を参照)
ちなみにこの像は都賀田勇馬の息子の伯馬(はくま)の手によるものです。

狭いエリアに謎なエネルギーがぎっしり詰め込まれた巌窟院前エリア。
なんかよー分からんですよー。
結局何がしたいんか全然分からんですよー。
なんか頭ン中「????」でいっぱいになりますよー。
だからここはなーんも考えんと歩いてください。
考えれば考えるほど深い闇(←?)に落ちてしまいます。
次回はいよいよ巌窟院の内部レポート。
珍妙怪奇、ここを珍スポットたらしめているコアです。
とにかくブッ飛んでますぜー!
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