
平泉寺 参道◆震えるほどの聖域感にハート爆アゲ!!!
2021年12月08日

勝山の山間にひっそーりとたたずむ平泉寺(へいせんじ)。
中世に形成した大宗教都市の中核となった神社です。
は?神社?お寺じゃねーの?と思われるかもしれませんが、神社です。
「平泉寺」って名前の「神社」です。
えれーややこしいんですけど、これには明治期の神仏分離令が関係しています。
あの頃は「お寺」を名乗るより「神社」を名乗った方が生き残りやすかったんですね。
でも名前だけはなんでか「平泉寺」のままで残って、現在のようなよー分からん状況になったみたいです。
そんな平泉寺を今回から3回に渡ってレポートしていきます。

まずは全体マップ。
境内入口に駐車場があり、そこから参道が真っすぐズバッ!
ここの参道がいきなりクライマックスです。
その先に拝殿、本殿。
ここも激しくクライマックス!
さらに奥に進むと三宮という小さなお宮があり、その裏手から霊峰白山へと続く禅定道がスタートします。
ではひとつずつ見ていきましょう。

平泉寺は初めてって人はまずここから訪れてください。
「白山平泉寺歴史探遊館まほろば」。
ここでは平泉寺についての歴史を中心とした説明がざっと紹介されています。
なんとなく来てみたけど、平泉寺ってよ~知らん、って人にはぴったり。
大雑把な概要だけでも頭に入れておけば、この後の理解がぐっと深まります。
大事な見所もしっかりチェックしてください。

そしていよいよ参道へと進むわけですが、スゲーんですわ、このエリアの聖域感が。
一歩目からいきなり神の世界へ踏み込んだかのような異世界的感覚。
石、苔、冷たい空気、そしてざっとかぶさる高木。
どれも震えるほど神秘的で、神域ムードむんむん!
なんかね、ヤバイですよ。
わたしみたいなブラックな人間がこの先入っていいのか?って怖くなるくらいヤバイですよ。

素敵ですわ~♪
この中世の時代へとタイムスリップしたかのような眺め、素敵過ぎますわ♪
石段もイカしてますが、やっぱキモは両サイドの苔ですわね。
ザ・昔のジャパニーズなワビサビの精神がギンギンに感じられて、研ぎ澄まされた緊張感みたいなものが全身をさ~っと包み込んで。
自然と神仏と人間との調和を目指した日本独特の宗教観が、体にそのまましみ通って行くような静謐な空間です。

その参道左側に唐突に木造の棟門がぽこっとあります。
社務所です。
仰々しく門なんか建てられると勝手に入っていいのか躊躇しますが、大丈夫、入場可です。
遠慮なくどうぞ。
この先にね、い~いモノが待ってんですよ。

それがコレ、苔庭~♪
正式名称「旧玄成院庭園(きゅうげんじょういんていえん)」。
造成されたのは1530年頃って事なので、戦国時代の真っただ中、織田信長が生まれたくらい。
時の管領、細川高国(ほそかわ たかくに)の手によるものだそうです。
見ての通り、一面苔・苔・苔の苔絨毯。
ン~もぉ~シブイ!

画面中央になんとなく石組みがあるのが分かりますかね?
これは枯滝、つまり石組みで表現した滝です。
ここは山間、湧き水じゃばじゃば、水なんて引っ張ろうと思えばいくらでも引っ張れるはず。
なのに敢えて水を使わない枯滝。
この辺は京の庭を意識したのかもしれませんね。
アッチは水利の関係から枯山水が主流でしたからね。
その世界観をここに持ってきたかったのかもしれません。

こちらは本尊石。
小高く盛られた丘の上にコトンと置かれた細長い石がそうです。
本尊ってのは阿弥陀如来とか観音さまといった、お寺の中心となる仏さまですね。
その本尊を石に見立てたのが本尊石です。
つまりこの庭はこの本尊石を中心とした世界として仕立てられているんですね。
ただスゲー奥にある上に地味でね。
多分ほとんどの人がここに本尊石がある事に気付けないでしょう。
よーく探さないと分からないので、現場では不審者感全開(←?)でキョロキョロしてください。

再び参道に戻って進むと、左下に池が見えてきます。
御手洗池(みたらしのいけ)。
ちっちゃな池なんですけど、この池が平泉寺のルーツと言われています。
何がルーツって、ここに神が降りて来たらしいんですわ。
今から1300年前(奈良時代初期)、泰澄大師(たいちょうだいし)って高僧の前に顕現したんだそうで。
伝説では池の中ほどにある影向岩(ようごういわ)って石の上に現れたと言われています。

この画像じゃ分かり辛いけど、中央にある黒い塊が恐らくその影向岩。
この上に女神さまがしゃら~んと現れたって事みたいです。
きっと素敵なおねーさまなんでしょうね、女神さま。
だって女神さまなんだし。
わたしも一度お会いしたくて一生懸命祈ったんですけど、残念ながら現れてくれませんでした。
やっぱりブラックな人間の前に神さまは降りてこないようです。
ああ・・こんな悪人でごめんなさい・・。(←ガチのブラック人間)

その池のほとりに杉の木が1本立っています。
幹に注連縄が巻かれた、やけにうやうやしい木。
この木、泰澄大師の御手植えと言われています。
少々マユツバっぽいけど、その通りだと仮定すると樹齢1300年強。
そんな大昔からこの池をずーっと見守って来た、霊験あらたかな神木として祀られています。

樹齢もスゴイのですが、見て欲しいのは幹の形。
見上げてみると、幹が3本に分かれています。
実はこの「3」って数字に重要な意味があります。
平泉寺ってのは白山信仰の拠点なのですが、その白山の山頂は3つの峰で構成されています。
そしてこの杉の形は白山の形がそのまま現れたもの、と考えられているのです。
ゆえにありがた~い神木として崇められているのです。
そう思って眺めてみると。
う~ん・・。
普通に杉だ(笑)。

改めて参道に戻って進むと、木造の鳥居がどーん!
天頂に破風(はふ・飾り屋根)を被せた山王鳥居。
カッコええな~、この鳥居♪
山王鳥居自体珍しい上に、この古木感。
なんか霊的エネルギーがビンビン飛んできますわ!
と、今回はここまで。
この先はいよいよ平泉寺の心臓部である拝殿・本殿。
ここも心臓ばくばくにテンション上がりますゼ~!
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