
金剣宮 エントランス編 源義経も腰かけたと言われる伝説の石に座(れない)
2021年09月01日

中世の時代には白山七社のひとつに数えられた金剣宮(きんけんぐう)。
手取川を見下ろす、河岸段丘上にある神社です。
ここがえ~神社でね。
荘厳ムードむんむん。
おお~神さま、いるわいるわ~、絶対いるわ~、みたいな雰囲気。
そんなスピリチュアルなスポットです。

で、早速見ていくのですが、この神社、正面に参道が2本あります。
いわゆる「男坂」「女坂」と呼ばれるもので、金剣宮の場合は左が急峻な男坂、右が傾斜のゆるやかな女坂となっています。
なんで男・女、2本の坂があるのかについては諸説ありますが、着物が関係しているようです。
昔の、例えば江戸時代の女の人の着物はすそが狭く、そのせいで足を大きく踏み出せませんでした。
当然段差の大きな石段を登るにはすこぶる具合が悪い。
そこで小股ででもテクテク登れるようにと、女性専用の傾斜の緩い道が用意されたのです。
ゆえに傾斜の緩い方に「女坂」、急な方に「男坂」という名前が付いたんだとか。
ただこの神社の女坂は後半結構傾斜キツクて、あんまり意味ないけどね。

こちらがその男坂。
ズバッと急坂一直線。
いやー男らしいわ!
見ての通り手すりがないんでね、実際登ると見た目以上にキツイです。
途中でへーへーはーはー、みたいな。
その辺りはご自身の体力と相談して、無理のないペースでどうぞ。

そこから100メートルほど横にある女坂。
確かに傾斜の具合は見た目緩やか。
さらっと登れそう。
雰囲気もね、どこか女性的なのですわ。
景観がさら~っとしてて、なんとな~く軽くて。
デートで来られる方はこちらから登るのがオススメです。

そしてこの女坂なのですが、途中いくつか見所があります。
そのひとつがこちら、不動滝。
「不動」とは「不動明王」ですね。
不動明王は滝の化身と考えられており、このように滝を不動明王に見立てて祀られるケースはここ以外でもよく見掛けます。
この滝が素敵でしてね。
不動明王の荒々しいイメージとは裏腹に、白絹のように細くたなびく水流がたまらなくエレガント。
周囲を囲む緑がさらに荘厳さを引き立てて、めちゃめちゃクール!

滝の隣には小さな祠がぽつり。
石清水薬師不動尊です。
薬師は文字通り薬の意味。
この滝の水には古来より癒しの力があると信じられており、特に眼病に効果があると言われています。
目の病にお悩みの方。
しっかりお参りしていけば少しは改善する、かも、しれませんよ。

そしてその上。
いきなり傾斜がキツくなります。
一応ぐにゃーんと経路は曲げられていますが、それでもなかなかの傾斜。
決して楽~に登れる角度ではありません。
試練ですな。
ここは頑張って登るしかありません。
意地で登り切ってください!
なお、わざわざこの坂登らんでも、坂の上に駐車場があってそこから簡単に参拝できます。(←え?)

そんなすったもんだの先にようやく境内。
鬱然と茂る木々の中に神社の入口が現れます。
いいですな~、このビジュアルも。
ついに神の世界にたどり着いたわ、みたいな。
圧倒的な神霊力がビンビン飛んできます。

その入口を守る狛犬。
どーーーーですか、この迫力!
狛犬と言えば一般的にでっぷり太ってて、どちらかと言えば鈍重なんですけどね。
でもこの狛犬はご覧の通りスカッとシャープ。
まるで鍛え上げられたアスリートのよう!
いいね。
わたしのぶよぶよなお腹にも見習わせたいね。

その狛犬の脇に、なにやら意味深な石が3つゴロゴロっと転がっています。
そのひとつめがこちら、「亀石」。
見たそのまんま、亀です。
何が言いたいのかは不明。
多分長寿を願ってのものと思いますが。
まあ遊びですな。

その横には「天忍石(あまのしのぶいし)」、またの名を「牛石」。
これは影向石(ようごういし)と呼ばれるもので、神が宿ると信じられています。
金剣宮ではこの石に神が降臨したという伝説が残っているんだとか。
見た感じただの石なんですけどね。
安山岩かな?
ぶっちゃけあんま神霊感ないです。(←それ言っていいのか?)

最後のひとつがこちら「義経腰掛石」。
義経ってのはあの源義経(みなもとのよしつね)。
鎌倉幕府を開いた源頼朝(みなもとのよりとも)の弟で、弁慶の親分ですね。
平氏との戦いで大武勇を馳せたにも関わらず、後に頼朝と仲違いして流浪、最後は奥州で自刃して生涯を閉じた悲劇の武将です。
その流浪の際、この金剣宮にも立ち寄ったそうで、その時この石に腰掛けたんだそうです。
石はなーーんの変哲もない花崗岩なんですけどね。
(真偽不明だけど)義経が腰を下ろしたってだけで、こうして何百年も大事に守り伝えられるほどのお宝になるんですね。
歴史レジェンドの威光、恐るべし!

と、今回はここまで。
次回は境内の様子を見ていきます。
境内もまたい~のですわ。
末社でぎゅうぎゅう、神霊パワー全開!
雑多でやや洗練感に欠けるのものの、でも不思議~に荘厳な空気が漂ってて。
おカネの神さま(←?)なんかもいて。
まー飽きないですよ~。
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