店主たみこの観光案内ブログ

白巖山 青林寺 なぜか34体ある三十三観音の犯人はコレだ!

2021年08月04日

白巖山 青林寺

 

ここ1か所で西国三十三カ所の観音巡りがまとめてできるというお得な(?)お寺、青林寺(せいりんじ)。
場所は七尾の山間、和倉温泉から歩いて5分の距離にあります。

 

このお寺、大正天皇が皇太子時代に訪れたという御便殿(ごべんでん)が有名なのですが、残念ながらこの日はコロナのため閉鎖。
って事でそれ以外の部分を見ていきます。
御便殿の様子はまたいつか、機会を改めて。

 

青林寺の山門

 

まずは山門です。

 

どーよ!この勇壮感!?
カッチリと組み上げられた木の造形は一分の隙もないほどに精緻精妙で、でもその部材ひとつひとつは優しく温かく、まさに完成された日本の寺院建築の理想形。
それゆえかそこから生まれる霊的エネルギーがハンパなく、門前には独特の緊張感がピーン!

 

この先は聖域です。
どうぞ背筋を伸ばしてご入場を。

 

青林寺の不動明王像

 

門を抜けてすぐ左手には石仏。
不動明王像ですね。

 

左手に羂索(けんさく)、右手に宝剣、髪を辮髪(べんぱつ・ラーメンマンみたいな髪型)に束ねて、眼は上下を同時に睨む天地眼、そして背後には怒りのエネルギーを象徴する火炎光。
不動明王お決まりのスタイルです。

 

像全体はずんぐりしてて、ちょっとユーモラスな感じですね。
でも不動明王の仕事は仏法を破壊する者の調伏。
悪いヤツは力づくでバーン!とヤられるので、よ~く注意して前を通ってください。

特にわたしみたいなリアル悪いヤツは厳重注意です。(←?)

 

青林寺の本堂

 

その先にあるのが本堂。
中央には銅板葺きの滑らかなカーブが美しい、唐破風の向拝がバーン!

 

軒下には金文字で『白巖山(はくがんざん)』と大書された扁額。

白巖山とはこのお寺の山号です。
青林寺は孤峰白巖大和尚という僧によって開かれたので、多分そこから取った名前なのでしょう。

 

ちなみに山号とはお寺の名前(寺号)の前に付けられる名前です。

延暦寺で言えば「比叡山」、金剛峯寺で言えば「高野山」。
お寺って結構名前被ることが多いですからね、こうやって山号を合わせることで同じ名前の他のお寺との混同を避けるのです。
ただそれでもごくまれに山号も寺号も被っちゃってるってケースもあるんだけどね。

 

おびんづるさまの像

 

入口左手には木造が一体。
その名も『おびんづるさま』。
賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)の像ですね。

 

賓頭盧とは釈迦の十大弟子の1人で、強い霊力によって病に苦しむ人々を治癒して回ったと伝えられています。
それにあやかって出来たのが「おびんずる信仰」で、この像をなでなでするとその部分の病気や怪我が良くなるんだとか。
いわゆる「なで仏」ってヤツですね。

 

健康不安のある人は思いっ切りなでなでしてってください。
信じる者は救われます。



多分。

 

本堂内部の様子

 

本堂内部の様子。

 

すげーですな、黄金の装飾。
金!金!金!バッシバシに金!

 

須弥壇の中が良く見えませんが、このお寺の本尊は薬師如来との事なので、恐らく薬師如来像が祀られているのでしょう。
薬師如来と言えば病気平癒の仏。
先に見た賓頭盧にも通じます。
健康長寿ってのはいつの世も変わらない人々の願いなんですね。

 

西国三十三カ所の観音巡りの案内板

 

そしていよいよ今回のクライマックス、西国三十三カ所の観音巡りのルートがこの先にあります。
入口は本堂の左横。
細い通路に沿ってすたすた進むと現れます。

 

先にひとつだけ警告しときます。
夏場は蚊に注意してください。(←刺されたのか?)

 

西国三十三カ所の観音巡りの道

 

現場は道沿いに石仏、石仏、石仏。
ひたすら石仏。
当たり前ですけど、数えるとちゃんと合計33体あります。

 

ただよーく注意して数えないと、途中でお地蔵さまが1体紛れてます。
なのでなんとなく数えると、あれ?全部で34体あるんでね?って事になります。

 

そもそも几帳面に数える人なんていないだろうけど。

 

ボロボロの石仏

 

これら石仏群なんですけどね、結構くたびれてんですわ。
個体差もあるけど、ひどいものになるとほぼのっぺらぼう。
え?これって誰か悪いヤツが削ったの?ってくらいのっぺりしてます。

 

石材が凝灰岩ですのでね。
柔らかく加工しやすい半面、風化もしやすいのですよ。
なので長年風雨にさらされることで角がボロボロ落ちて、多分こんな状態になっちゃったんでしょうね。

 

そろそろお堂で囲ってあげないとヤバイね。
もう50~100年もするとボロボロ崩れだすよ。

 

和みの鐘

 

途中には謎な鐘があります。
その名も『和みの鐘』。
想いを込めて3回鳴らすと願いが叶う、と言われています。

 

の、ですが。

 

これを知ったのは後の話。
現場の案内板は朽ち朽ちに朽ちてて、何が書いてあるのかサッパリ読めません。
だからわたし、1回しか鳴らして来ませんでした。

 

ああーーー願い事1回分損したーーー!!!

 

青林寺の西国三十三観音巡りへの入口

 

願い事成就、病気平癒、西国三十三観音巡りと、あらゆる欲望が一度に満たせる青林寺。
欲張りだけどアレコレ頑張るのは面倒臭いって人にはうってつけのお寺です。
横着したい人はぜひお参りを。

 

まあ。

 

そんな怠け者は入口のお不動さんにガーン!とヤられちゃうけどね!

 

 

白巖山 青林寺

住所:石川県七尾市和倉町 61

TEL:0767-62-2836

ホームページ:曹洞宗石川県宗務所公式サイト

 




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関連タグ >> お寺 

 


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