雄徳山 光覚寺 この解読難易度マックスの案内板をあなたは読めるか!?
2021年02月13日
『あめ買い幽霊』で有名なお寺、光覚寺(こうがくじ)。
「あめ買い幽霊」とはなんぞや?と言うと。
毎夜、飴を買いに女の人が来るのですよ。
あ、時代は江戸時代ね。
で、店のご主人が不思議に思い後を付けると、このお寺の墓地に入り、とあるお墓の前で消えたんですね。
翌日、そのお墓を掘り返したところ、なんと赤ちゃんが出てきました。
飴を買いに来ていた女の人はその母親で、お墓の下で息絶え、でもお腹の子供を守るために幽霊となって飴を買い、食べさせていたのです。
かくして赤ちゃんは無事保護され、お寺で大事に育てられました、とさ。
という、お話です。
そんな世にも奇妙な物語の舞台となった光覚寺。
実話かどうかは置いといて(実話なわけないけど)、早速お寺の様子を見て行きましょう。
まずは山門。
どどーんと立つ単独の門。
通常なら門の両脇に土塀がざーっと続くのですが、ないです土塀。
ぽつんと門。
なんでこんな事になってるのかは不明ですが、このお寺は金沢城内から移転してきたそうで、多分その時に門も一緒に持ってきたのでしょう。
でも恐らくは予算の都合から塀まで持ってくる余裕がなく、とりあえず門だけを建てといて。
塀もその内その内と思いつつ月日が経ち。
今も中途半端なままの状態が続いている、とそんな所じゃないでしょうか?
わたしの勝手な想像ですけどね。
その山門を抜けてすぐ、右手にあるのがこの鐘楼(しょうろう)。
鐘楼は通常切妻屋根であることが多いのですが、こちらは立派な入母屋屋根となっています。
四方には鬼瓦を据え、大棟両端にも据え、気合満点!
基壇上にはぐるりと柵。
そんなに高い基壇でもないのに、ガッチリと囲んであります。
よっぽど落ちるの怖かったんかね?
さらに境内を進み階段を登ると右手に仏像が現れます。
蓮華座に座り瞑想中の仏さま。
こちらは多分、釈迦如来でしょう。
足を結跏趺坐(けっかふざ)に組み、手はお腹の前で禅定印(ぜんじょういん)に結び、目を閉じて静かに夢想の世界に浸る。
考えているのは恐らく衆生の救済。
人々を正しく導くべく、ひたすらに精神を磨き、仏の道を追求する。
ありがたいですな。
お釈迦さま、どうかわたしもお救い下さい。
めちゃめちゃ性格悪いですけど。(←!)
その仏像の横にはこんなのもあります。
地蔵堂。
通常地蔵堂のお地蔵さまは6体であることが多いのですが、こちらは5体。
しかも大きさバラバラで、明らかな寄せ集め。
この地蔵堂、どうやら由来があるみたいで、こんな案内板が立っています。
田中~~あ~~・・・なんかイロイロ書いてあって・・・
近藤~~あ~~・・・なんかイロイロ書いてあって・・・
武村~~あ~~・・・なんかイロイロ書いてあって・・・
最後に加越能~~あ~~・・・やっぱイロイロ書いてあって・・・
結局何が書いてあるかと言うと~~~え~~・・・・
読めるかいっっっ!!!(笑)
ちなみに鐘楼内に立ててある案内板もすげー事になってます。
どなたか解読、お願いします。
そしてこちらが本堂。
造りとしてはシンプル。
屋根は切妻、傾斜ゆるめで反りもゆるめ。
向拝は短く、破風飾りはなし。
壁はややくすんだ色合いの白漆喰で、柱と梁を露出した真壁(しんかべ)仕上げ。
腰回りには板張りを巡らして全体の印象をぎゅっと引き締め、入口には2枚の桟唐戸(さんからど)を差し込んで精悍なマスクに仕立てる。
ちなみにこの正面入り口、入れません。
ガッチリ柵を貼り付けて、万年クローズされてます。
どこか壊れちゃってんですかね?
派手な喰いつき所はないですが、地味に興味が尽きない光覚寺。
わたし的には金と銅のツートンカラーな仏さまに一番インパクトを感じたのですが、さああなたは?
すぐ裏手は墓地になってて、そこを抜けてちょっと歩くと小坂神社があります。
こちらは奈良時代から続き、金沢五社のひとつに数えられる市内でも有数の神社。
時間があればぜひ合わせてお参りください。
関連タグ >> お寺 卯辰山寺院群
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