
金沢湯涌江戸村
2019年07月20日

金沢の奥座敷と呼ばれる湯涌温泉。
「奥座敷」なんて言うと聞こえはいいですが、要するにものすごーく山奥って事です。
バスでも行けますが、車で行く方が現実的。
電車で観光に来たって人は、駅前のレンタカーを利用するといいでしょう。
そんな湯涌温泉のエリアにぽつんと謎な施設があります。
金沢湯涌江戸村です。
なんでここにこんなのあるの?と思われるかもしれませんが、ちょっとまあ色々経緯がありまして。
ここのすぐそばには昔、「東洋一のホテル」なんて言われた白雲楼ホテルがありました。
その豪華さから、戦後GHQの御用達(要は接収されたのですが)となったり、天皇陛下が利用したりと、かなり格式高いホテルでした。
しかし悲しいかな田舎の山奥、勢いは続かず。
次第に業績不振となり、1998年、静かにその幕を閉じる事となったのです。
そんな白雲楼ホテルの集客の呼び水の一つとして整備されたのが旧江戸村でした。
江戸時代の民家や武家屋敷などを県内外から移築して集め、ちょっとした民俗資料館みたいなものにしたのです。
しかしながら先述の通り、母体の白雲楼ホテルが倒産。
これら貴重な建造物群を維持・管理する主がいなくなってしまいました。
木造の建物なんて、放置すればすぐにボロボロに朽ちてしまいます。
どうする?どうする?となり。
最終的に保全に動いたのが行政でした。
元々あった場所は債権者が押さえていたりとか色々問題があったのでしょう、すぐ近くに新しく土地を取得し、そこに建物を移築。
こうして新しい湯涌江戸村が誕生したのです。
ここがね。
いいんですわ~♪
なんたってそこにあるのは全部江戸時代の生の建物。
復元じゃないですからね。
当時実際に人が暮らしていた空間を、リアルに体感できるのです。
建物は農家3棟、商家2棟、武士住宅1棟、宿場問屋1棟の合計7棟。
それぞれ趣が違い、その比較だけでも面白い。
屋根だけ見ても、板葺き、茅葺き、瓦葺きと色々。
武家屋敷にはちゃんと門や塀があったり、農家には土間があったり。
かつての生活臭みたいなものが色濃く感じ取れます。
中でも最も見応えがあるのが、旧鯖波(さばなみ)本陣石倉家住宅。
ここは本陣や人馬継立問屋(じんばつぎたてどんや)を営んでいた屋敷なんだそうで。
本陣とは宿屋。
人馬継立問屋とは物流を担う馬や人員の調達屋さんって事らしいです。
建物の仕立てや大きさから推測するに、相当儲けていたようで。
正面からの眺めがものすごーく立派。
入口右側にはがっしり厳格な黒瓦の棟門。
反対の左側にはひと回り小振りな納屋門。
その中央に、両脇を大きな格子窓と雨戸に挟まれた大きな玄関。
そのまま見上げると、目に飛び込むのが立派な大屋根。
構造は切妻、重厚感のある黒の瓦葺きで、頂には威圧感あふれるでっかい鬼瓦。
壁には白漆喰が美しく施され、格子状の化粧柱が縦横に走り。
しかもこの柱が美しいカーブを描いていて、スタイリッシュさハンパない!
中も充実してますよ。
入口入ってすぐに番台。
その脇や後ろには使い古された籠や箪笥なんかが置かれてて、かつての空気感がむんむん!
奥には板の間・座敷の間など、いくつもの部屋がざっと並び。
部屋を仕切るふすまには様々な意匠。
庭側の明かり障子からは、まばゆい自然光がさっと注ぎ込む。
その庭は枯山水。
大きな石や木々が配置され、玉砂利には幾筋もの曲線が鮮やかに描かれ。
日本庭園の静かな情景に、心がすっと吸い込まれる。
もうね。
住みたいですわ、ここに(笑)。
江戸期の建物をそのままに残す金沢湯涌江戸村。
当時の生活道具なんかも展示されてて、かつての人々の息遣いみたいなものを生々しく感じ取ることができます。
味のあるい~い所ですので、機会があればぜひお越しを。
なお見所は建物だけではありません。
室内にいる人形にも注目です。
これがスゴイんですよ!
何かスゴイのか?
それは自分の目でお確かめください。
笑っちゃダメよ。(←謎)
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