彦根城 天守閣 国宝を愛せない人は入らないでください
2021年04月21日
さーいよいよ天守閣です!
彦根城のシンボル!
カッコイーですなーやっぱ。
破風のバラエティと凝縮感が圧巻!!
破風ってのは飾り屋根の事なんですけどね。
切妻破風・入母屋破風・千鳥破風・唐破風っていう4種類の破風がぎゅーぎゅーに詰め込まれてんですよ。
しかもその組み合わせとプロポーションのバランスが抜群で、美観ハンパない!
見る角度を変えても素敵!
ホントこの天守、どの位置から見ても絵になるんですよね~。
特に唐破風下の金の飾りがいいですね。
黒と白の中に静かに沈む金が、何とも言えない荘厳さを引き出して、重さの中に流麗可憐な緊張感を走らせる。
ほんのわずかな装飾なんだけど、でもこのわずかな金が天守としての威厳をぐっと高めています。
そして一転、この石垣の荒々しさ。
上にそびえる天守の美しさとは対極にあるような荒さです。
天守ってのはそもそもが戦闘要塞ですからね。
ナンボ美しくてもダメなんですよ。
同時に強くもないと。
そんな「強さ」の表現がこの石垣。
頑強な武骨さで、天守の脚をガッチリと支えます。
で、いよいよ入場となるのですが、あれ?入口変わったのね?
以前は確か横の多門櫓の方から入る形になってたはずなんだけど。
コロナのせいかな?
とりあえず入場。
靴を脱いで中へと進みます。
いきなりカッコエーわー、この鉄扉!
表面はごってごてにコーティングされた黒!
スペシャル過ぎますやん!
繰り返しますが天守の役目は戦闘要塞ですからね。
こうして入口を強力に頑強に固めるのです。
それこそアリ1匹の侵入も許さない程に。
そして1階へ。
いいですわね~、木の色が。
深い深~い茶。
それも艶やかな飴色が入った茶。
時間だけが生み出せる、奥の深~い色。
ちなみに金沢城の五十間長屋はこんな感じ。
平成に復元されたものなので、つやつやピッカピカ。
これはこれでいいんですよ。
別に否定する訳じゃないんです。
でもやっぱ重みがないですよね、新しいと。
それに比べてこの彦根城天守の色の深み。
400年も経ってると貫禄が違いますわ。
息を飲む重厚さです。
ここでちょっとチェックしといて欲しいのが、梁の太さ。
70~80センチくらいありますかね?
極太です。
とりあえずここでは1階の梁は太くて頑丈だった。
これを頭に入れておいてください。
続いて2階です。
この天守は層塔型なので、上に行くにつれて面積が減っていきます。
なので全体に1階より一回り狭め。
ただ天井が高いのと窓が多いためか、それほどの圧迫感は受けません。
外側壁面には引き違い戸があります。
この戸の先は破風の内部に繋がっています。
戦闘時はこのスペースから敵を迎撃するのです。
ただ残念ながら戸には鍵が掛けられていて、中の様子は分かりません。
どんな感じなんですかね?
多分大人2人入れるか入れないかくらいの広さだと思うのですが。
柱や戸には多くの傷。
よく見るとそのどさくさには落書きも。
誰やこんなトコに落書きしたの?
冗談でもやったらイカンやろ。
特に「堀口智世」と「若林慎三」!
フルネームで名前刻んでくなよ!(笑)
そして最上階の3階。
ついにやって来ましたわ、てっぺんまで!
またひと回り狭くなりますが、それでも2部屋確保されています。
別に広さなんかどうでもいいけどね。
さすが最上階、眺めがもーーー爽快!!
眼下に彦根の街や琵琶湖がざーーー!!!
圧倒的な優越感です!
わたしミスター猿なんでね。
高いトコ大好きなんですわ。
こうして天守から見下ろす景色、もー最高ですッッッ!!
落書き。
だからやめろって、こういうの。
誰だよ山梨の山下って?
それに竹内、山田、小山、イトウ。
お前らまとめて腹を切れ!
んで、ここで見上げて欲しいのです上を。
分かります?梁が細くなっているのが?
1階で見た梁ではぶっとい頑丈な木が使われていましたが、3階では半分くらいの細さ。
見た目もぐんにゃりしてて強度なさそう。
でも別にいいのです、これで。
ちょっと考えれば分かると思いますが、下の部材は上からかかる重量を全部支えなければいけないので、それ相応の強度が必要なんですね。
だから当然太くて頑丈な物が使われます。
それに比べて上は自分の重さだけを支えればいいから、軽い部材で十分。
その差がこうして梁の太さや質の違いに出てるんですね。
以上、彦根城天守閣のレポートでした。
素敵です。
素晴らしいです。
感動です。
この空間にいられるという喜び。
これだけは現場に実際立ってみないと分かりません。
まだ彦根城に来たことないって人、来て絶対損はしませんから、ぜひ一度はお越しください。
そして国宝の古建築の味、思いっ切り堪能していって下さい。
でも落書きはダメだぞ!(←?)
次回は天守の裏側にある西の丸のレポートです。
天守の後なのでちょっと地味かもしれませんが、ここもここでなかなか面白いエリアですよ!
関連タグ >> お城 彦根城 国宝
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