
丸岡城 天守閣
2019年05月18日

お城の一番の見所と言えば、何と言っても天守閣。
空に向かってどーん!と屹立する姿はまさに日本の城の象徴そのもの。
が、しかし、石川県には天守閣が存在しません。
残念ながらないのです。
え?金沢城に天守閣ないの?と思われるかもしれませんが、はい、ありません。
前田利家存命の頃、ちょびっとの期間だけあったらしいのですが落雷で焼失。
その後再建されることなく、江戸時代を終えました。
お隣富山県にも天守閣はなく。
北陸三県の中で天守閣があるのは唯一福井県の丸岡城のみ。
いやいやいや、他にも天守閣あるでしょ?
同じ福井県の大野城にもあるし、富山にだって富山城の天守があるし、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが。
あれは最近になって建てられた復元。
バリバリ鉄筋の近代建築です。
建造当時の構造と姿を残している天守閣は、丸岡城にあるものだけなのです。
とは言えこの天守閣、実は一度昭和の地震で倒壊しています。
今あるのは崩れた建材を組み直して再建したもので、倒壊前の建材の再利用率は約70%。
なので細かいことを言えば江戸期に作られた完全オリジナルではないという見方もできます。
そして実際それを理由に昔は国宝だったのが、今は重要文化財に格下げされています。
これに関しては地元からかなりブーイングが上がっており、わたしも大いに疑問を感じています。
それを言い出せば、姫路城だって修理のために一度解体・再構築してるからアウトになるはずなのに、今も昔もずっと国宝のまま。
ところが丸岡城の再構築の場合はアウト、そして格下げ。
なんで?
このあたりなんだか釈然としないものがありますが、江戸期の姿をほぼそのままに留めているという点については異論のないところでしょう。
この天守閣、強烈ですよ~。
なんたって江戸期の感覚で造られてますから。
バリアフリー感ゼロ。
上階に行くためには、ほとんどハシゴのような階段を上らなければいけません。
その勾配ハンパなく、現場には安全のためロープがぶら下がっているほど。
まるでアスレチック(笑)。
もうちょっと上りやすく作れないの?って気もするでしょうが。
そもそも天守閣ってのは戦闘の際の防御施設。
簡単に上に上がられては困るのです。
なのでわざわざ上りにくく作られているのです。
この急勾配の階段をえっちらおっちら上って最上階まで行くと、そこに広がるのは大パノラマ。
視界を遮るものは何もない、爽快な眺めが待っています。
天気が良ければはるか向こうまで見渡せて、めちゃめちゃ気持ちいいですよ!
さらに見所はもうひとつ。
瓦です。
なんとこの天守閣の瓦、石でできています。
素材は笏谷石(しゃくだにいし)。
福井で採れる石で、適度な強度がありつつも柔らかく加工しやすいという特徴があります。
なんで瓦をわざわざ石で作ったのかと言うと、理由は気候。
北陸ですからね。
寒いです。
冬は雪がどっさり降ります。
なので普通の焼き瓦だと痛んじゃうのです。
でも石で作れば傷みにくく、耐久性が劇的に向上します。
現に江戸期に作られた石瓦が、今も現役で頑張ってる訳ですからね。
先人の知恵おそるべし!です。
北陸地方唯一の現存天守、丸岡城天守閣。
どうぞお越しの際は動きやすい服装で。
間違ってもハイヒールなんて履いてきちゃダメですよ!
現地には観光ボランティアガイドが常駐しています。
天守に行く前に、さらっと丸岡城の歴史なんかを聞いてみるのもいいですよ。
丸岡城
住所:福井県坂井市丸岡町霞町 1-59
TEL:0776-66-0303
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