店主たみこの観光案内日記

尾山神社 神門

2018年11月20日

尾山神社 神門

 

金沢観光の定番『尾山神社の神門』。
御覧の通りの珍奇なデザイン。
文豪幸田露伴をして「レンガ細工の竜宮城」と揶揄された、およそ神社の正門らしからぬ風貌。

 

が。

 

わたし好きですよ、この神門。
カッコいいじゃないですか!
竜宮城??
上等!
神社の真正面に竜宮城があって何が悪い??

 

設計に当たったのは津田吉之助(つだきちのすけ)。
幕末から明治期にかけて活躍した大工の棟梁です。
尾山神社の神門以外では、金沢製糸場の建設にも関わったみたいです。

 

そもそも尾山神社が建てられたのは明治6年。
時代が江戸から明治へと大きく動いていた頃。
廃藩置県が翌年なので、この時点ではまだ加賀藩という名の組織は存在していたものの、藩の威信も前田家の威光も大きく失墜していたであろう時期です。
そんな中持ち上がったのが、この尾山神社の新設。
祭神として加賀藩の藩祖前田利家が祀られたのは、こんな時代の流れと無縁ではなかったに違いありません。
実際神社の創設に関わったのは、旧藩臣を中心とするメンバーでした。

 

こうして新たな前田家の象徴として建てられた尾山神社。
その後徐々に境内が整備されていき。
2年後の明治8年、この神門が建てられたのです。

 

しかし出来上がったのがこのビジュアル。
なんじゃこりゃ?と、当時はかなり厳しい批判を浴びたようです。
先の露伴の例にもあるように、中傷の声は後を絶たず。
壊せ!壊せ!の大合唱。
やがて取り壊しの話が現実味を帯び、あわや解体?という一歩手前まで行ったのですが、結果的に立ち消えに終わり。
うやむやのまま時が過ぎました。

 

事態が一転したのは、半世紀以上も経った昭和9年。
なんとこの神門が突然国宝に指定されたのです。(※現在は重要文化財)
理由は「現存する貴重な明治期の洋風木造建築」だからとのこと。
これで風向きは一気に変わり、金沢を代表するシンボルタワーへと大変身したのです。

 

今も昔も。
人は権威に弱いですね(笑)。

 

とは言え実際立派ですよ、この建物。

 

構造は三階建て。
1階は木造に石壁を貼り付けた洋風仕様。
アーチ型の門に、和様の分厚い木製扉を取り付け。
そして肩の角は丸く落として、中国寺院風に整形。
和・洋・中をハイブリッドさせた独特のデザイン。

 

そこから目線を移し最上階を見上げると、今度はギヤマン(色ガラス)の窓。
かつてこの窓からは明かりが灯され、灯台としても機能したそうです。
当時港の方からこの神門の明かりが見えたという記録も残っています。
今は多分高層ビルとかが邪魔して無理でしょうけど。



こうして金沢観光のシンボルとしての地位を盤石にした尾山神社の神門。
そのカッコ良さにどうか。
シビレてください♪



蛇足ながら、わたくしこの神門に関してひとつの野望を持ってまして。

それは。
いつかこの神門に登ること!!!
最上階から見下ろす金沢市街の眺めは、きっと壮観だろうな~~♪♪

 

誰かコネありませんか??

 

 

尾山神社

住所:石川県金沢市尾山町 11-1

TEL:076-231-7210

 




エリア >> 石川県 > 金沢市 > 尾山町

 

関連タグ >> 神社 尾山神社 

 


コメントをする

 

 

 

尾山町の最新記事一覧

尾山神社 拝殿・本殿 そのカッコよさを徹底分解!

2020年05月16日

金沢でナンバーワンの神社は?という質問をされると、恐らくほとんどの金沢人が「尾山神社」と答えるでしょう。そのくらいこの神・・・

カテゴリー:観光名所

尾山神社 神門

2018年11月20日

金沢観光の定番『尾山神社の神門』。御覧の通りの珍奇なデザイン。文豪幸田露伴をして「レンガ細工の竜宮城」と揶揄された、およ・・・

カテゴリー:観光名所


 

新着記事

>> 記事一覧