店主たみこの観光案内ブログ

気比神宮 摂社・末社 ジャニーズ系狛犬の目力に背筋ゾクゾク!

2020年10月03日

気比神宮の大鳥居

 

日本三大木造大鳥居のひとつがあることで有名な気比神宮(けひじんぐう)。
前回はその立派な鳥居と、心臓部である拝殿を見てきました。
今回は敷地内にある摂社・末社を見て行きます。

 

なにしろ歴史ある神社ですんでね。
摂社・末社もいっぱいです!

 

猿田彦神社の社殿

 

まず最初にあるのが猿田彦神社。
大鳥居をくぐってすぐ左手にある神社です。
ちゃんと入口に鳥居も出ていますが、脇道になっているせいか、意外とみんな素通りしちゃう神社です。

 

ここに祀られているのは猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)で、神話の時代、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を天界から地上へと先導したと伝えられています。
ゆえに「導き」や「航海」「安全」のご神徳があるとされ、特に港のある場所に祀られることの多い神さまです。

 

猿田彦神社の狛犬

 

ここで見て欲しいのが狛犬。

 

どーですか、この眼。
白とグレーできれいに彩色されてて、目力ハンパない。
ギッ!とはじけ飛ぶ霊威がもー強烈!

 

わたしこの狛犬を勝手にジャニーズ系と思ってんですが。
それはちょっと言いすぎ??(笑)

 

九社の宮

 

次に登場するのが九社の宮。
これはその名の通り、9つのお宮です。
拝殿の左側にあります。

 

入口の鳥居をくぐると、ずらずらずらっと並ぶ社(やしろ)社(やしろ)社(やしろ)。
手前から順番に

 

・伊佐々別神社(いざさわけじんじゃ)
・擬領神社(おおみやつこじんじゃ)
・天伊弉奈彦神社(あめのいざなひこじんじゃ)
・天伊弉奈姫神社(あめのいざなひめじんじゃ)
・天利劔神社(あめのとつるぎじんじゃ)
・鏡神社(かがみのじんじゃ)
・林神社(はやしのじんじゃ)
・金神社(かねのじんじゃ)
・劔神社(つるぎじんじゃ)

 

となります。

 

九社の宮の案内書き

 

ここで、アレ?伊佐々別神社って、気比神宮で祀られてる伊奢沙別命(いざさわけのみこと)と名前似てね?と気が付かれた方、めざといです。
そう、ここに出てくる伊佐々別(いざさわけ)=伊奢沙別(いざさわけ)は全く同じ神さまです。
じゃあなんでアッチとコッチで使ってる漢字違うの?って事ですが、それはまーアレですわ、アレ。
適当なんですわ。(←!)

 

これ本当の話で、実は神さまの名前に当てられる漢字は出てくる文書(もんじょ)によってマチマチです。
例えば「伊邪那岐」「伊弉諾」「伊耶那岐」、これ全部「イザナギ」と読みます。
なので同じ神さまを祀っていても、神社によって当てられている漢字が微妙に違う、なんて結構頻繁にあります。

 

伊佐々別神社と擬領神社

 

ここでもうひとつ不思議なのが、本殿で既に伊奢沙別命は祀ってあるのに、なんで同じ神社内に社がもうひとつあるの?って疑問。
確かに意味不明ですよね。

 

これは神道独特の考え方なのですが、神さまには4つの顔があるとされています。
一霊四魂(いちれいしこん)と呼ばれるもので、四魂とは和魂(にぎみたま)・荒魂(あらみたま)・幸魂(さきみたま)・奇魂(くしみたま)を指します。
ざっくり言って和魂は「平和」、荒魂は「行動」、幸魂は「愛情」、奇魂は「知性」を表しており、通常祀られているのは和魂の神さまです。
基本的に和魂の神さまには日常の幸福を感謝するべき、とされています。
じゃあ何か願い事をかなえて欲しい時にはどうしたらいいの?って事ですが、ここで登場するのが荒魂の神さまです。
荒魂の神さまの特徴は「行動」なので、積極的なお願いがある時はこちらにお参りするのが近道なんだそうです。
同じ神社内に同じ神さまの和魂と荒魂が別々に祀られているのは、こういう理由からなんですね。

 

気比神宮の神明両宮

 

その九社の宮の並びをさらに奥に進むと、突き当りにもうふたつ社があります。
神明両宮(しんめいりょうぐう)です。
左の社が外宮(げぐう)、右の社が内宮(ないぐう)。

 

外宮・内宮という言葉を聞いて、あ、伊勢神宮、とピンと来た方はかなりの神社ツウ。
そう、このふたつの社は伊勢神宮の分社なのです。
だから当然祀られている神さまは左が豊受大神(とようけのおおかみ)、右が天照大御神(あまてらすおおみかみ)。
伊勢神宮は行きたいけど遠いよ~、って人のための神社です。

 

気比神宮裏手の3つの摂社

 

再び表参道に戻り最奥まで行くと、さらにあと3つ神社があります。
左から順番に大神下前神社(おおみわしもさきじんじゃ)、兒宮(このみや)、角鹿神社(つぬがじんじゃ)です。

 

結構死角なんですよね、ここ。
多分気比神宮は何回も行ったことあるけど、ここまで行ったことはないって人も結構多いはず。
でもせっかく来たんなら、ぜひここも見て行ってください。

 

大神下前神社

 

まずは大神下前神社から。

 

こちらの祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)。
気比大神四守護神の1柱なんだそうです。
じゃあ残り3柱は何かというと・・・あー・・・不明。(←おいっ!)

 

一見まあまあのサイズの建物ですが、実はこれは覆屋(おおいや)と呼ばれるもの。
覆屋とは本体である社を保護するための建物で、よーく見ると中に入れ子で小さな社があって、こちらが本体となります。
なので実は本体は見た目より小さいです。

まあご神徳に社の大きさは関係ないけどね。

 

兒宮

 

その右隣りが兒宮。
こちらの祭神は伊弉冉尊(いざなみのみこと)。
国生みの神さまですね。

 

ここもガッチリ覆屋に入れられています。
金金具の配された扉が格式高くてカッコイイですな!

 

左右に控える狛犬のサイズが違いますが、これは多分別々に調達したものを並べたからでしょう。
チグハグだけど、でもなんかこのユルさがの~んびりしてていいですね。

 

角鹿神社

 

最後に角鹿神社。
祭神は都怒我阿羅斯等命(つぬがあらしとのみこと)。

 

都怒我阿羅斯等は古代朝鮮の人で、額に角が生えていたんだそうです。
そんな人を神格化して祀った神社だから「角鹿神社」。
そして日本書紀によると、この「角鹿(つぬが)」が「敦賀(つるが)」の地名の由来になったと記されています。
でも古事記では「血浦(チウラ)」が「敦賀」の語源になったとも記されており、どちらが正しいのかは不明。

 

私的には血浦説が有力と思ってるのですが、真相はどうなんですかね?

 

気比宮古殿地

 

あともうひとつだけ、この3つの神社のすぐ近くに唐突に鳥居が建っています。
ここは気比宮古殿地(けひぐうこでんち)と呼ばれる場所で、鳥居の先に大きな意味があります。
そこに何があるかと言うと、小学校。
は?って感じですが、よく見るとその小学校の校庭の一角に不自然なエリアがあります。

 

気比之大神が降臨した場所

 

この石垣で囲って、もこっと盛り上げてある場所ね。

 

この場所、元々は気比神宮の敷地の一部で、伝承によると気比之大神が降臨した場所とされています。
でも戦後の都市計画によって接収され、そこに小学校が建てられてしまいました。
とは言え、本来は気比神宮の中でも飛び抜けて神聖な場所。
そこで校庭の一区画だけをこんな形で残して、今も大切に祀っているのです。

 

これも時代の流れと言ってしまえばそれまでですが。
もうちょっと信仰に対する配慮が欲しかったですね。

 

大神下前神社の軒下にある布袋さん

 

ただ古いだけでなく、様々な摂社・末社も楽しめる気比神宮。
拝殿だけお参りして帰るのもいいですが、これら小さな神社もぜひ見て行って欲しいポイントです。
それぞれに祀られている神さま、その由緒、そして建物の造り。
深掘りしていくと、何気に色々な発見があって飽きませんよ。

 

特に猿田彦神社の狛犬は本当にカッコイイですからね~。
もーぎゅーぎゅーに抱きしめて、ちゅっ♪ちゅっ♪してあげてください!

 

 

気比神宮

住所:福井県敦賀市曙町 11-68

TEL:0770-22-0794

ホームページ:気比神宮公式サイト

 




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