店主たみこの観光案内日記

加賀本多博物館

2018年12月04日

加賀本多博物館

 

兼六園の程近く。
木々にぐるりと囲まれて三棟のレンガ建築が並んでいます。
いしかわ赤レンガミュージアムです。
手前二棟が「石川県立歴史博物館」、そして奥の1棟が今回紹介する「加賀本多博物館」です。

 

「本多」とは人の名前で、江戸時代に加賀藩を支えた8人の重臣の一角「本多家」に由来します。
その録はなんと5万石!
通常1万石以上で大名ですから、収入だけで言えば中大名クラスに相当します。
まあ要するに、すっげーーーーーお金持ちだった訳ですよ。

 

本多家初代の正重は、徳川家の重臣である本多正信の次男。
徳川家の本多と言えば「徳川四天王」のひとりに数えられる本多忠勝がいます。
名字が同じなので混同されがちですが、この「忠勝」と「正信」は全然繋がりがないそうです。
と言うか、噂ではものすごく仲が悪かったそうで・・。

 

そして正重なんですが。
普通ならそのまま徳川家に仕えるはずが、ちょっとひと悶着起こしてしまい出奔。
奉公先を転々と変えながら各地を渡り歩き、やがて上杉景勝の右腕である直江兼続の元に身を寄せ、そのまま養子になってしまいます。
兼続と言えば漫画『花の慶次』にも登場する、智勇兼ね備えた武将。
男らしくてカッコ良く、義に厚く。
今思い出してもわくわく・・あ、話逸れましたが、その後さらに兼続の元をも辞し、最後にやって来たのが前田家だったのです。

 

加賀藩において正重は、その能力をいかんなく発揮。
特に語り草となっているのが、前田家に謀反の疑いがかけられた時の外交手腕。

 

元々徳川家と前田家はかなり関係がギクシャクしており。
ついには前田家に謀反の意思ありと、一方的な因縁をふっかけられます。
要は前田家取り潰しの口実ですな。

 

この時に事態打開に向けて奔走したのが正重。
父・正信と兄・正純とのコネを生かして幕府との折衝に尽力し。
なんとか疑いを晴らし、加賀藩史上最大の危機回避に大きく貢献したのです。
その功績が認められて、家禄が3万石から5万石へと加増、藩主に次ぐ加賀藩ナンバー2の地位を確立しました。
その後も代々前田家に仕え、明治に至るまで藩を支え続けたのです。

 

そんな本多家にまつわる品々を収蔵したのが加賀本多博物館。
館内には本多家ゆかりの武具や工芸品・古文書などがずらりと並んでいます。

 

中でも目玉とされているのが「村雨の壺」。
別名「5万石の壺」。
そこにはこんないわれがあります。

 

江戸時代初期、幕府と加賀藩の間に領有権問題が勃発します。
それは越中新川郡。
松倉金山などの鉱山群を抱える、いわば「カネのうごめく場所」でした。
ここを幕府が取り上げようとしたのです。
当然加賀藩としては、はいどうぞと簡単に差し出す訳にはいかず。
かと言って表立って反発する訳にもいかず。
どーにも身動きが取れない、厳しい状況になってしまいました。
そんな窮地を救ったのが正重。
ここでも父&兄のスーパーコネクションをフル活用し、幕府と折衝。
見事この話を白紙に戻したのです。
これには前田の殿さま大喜び。
褒美に5万石の加増を言い渡したのですが、正重はこれを固辞。
では代わりにと授けたのがこの「村雨の壺」なのです。
故に付いた名前が「5万石の壺」。
この壺ひとつに5万石の値打ちがあるという事なのです。

 

そう思って眺めてみると。
うーーーん。

 

普通に壺だ(笑)。

 

ちなみに「村雨」ってのは、壺の表面に施された釉薬の見た目が雨雲を連想させるからとの事。
伝説では「壺を収めた箱の蓋を開けると雨が降る」などと言われたそうです。



その他にも歴史を感じさせる展示品がいっぱい。
わたし的には日本刀に思いっ切り食い付いちゃったのですが。
あなたは何に魅かれますか?

 

加賀百万石を支えた本多家至宝の品々。
どうぞ一点一点、た~っぷりとご鑑賞下さい。

 

 

加賀本多博物館

住所:石川県金沢市出羽町 3-1

TEL:076-261-0500

 




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