
栄谷丸山横穴群 コウモリに注意してご鑑賞ください
2025年04月12日

加賀の山裾、閑散とした村落の一角に古代の群集墓があります。
栄谷丸山横穴群(さかえだにまるやまよこあなぐん)、古墳時代後期に掘られた横穴墓群です。
ぶっちゃけね、陰鬱な場所です。
薄暗いし、人気ないし、全然整備されてないし。
そもそもお墓だし。
どうぞ勇気を持って侵入してください。

山肌にボコボコと展開する穴、穴、穴。
全部で13基確認されているそうです。
なかなかヤバイよ、雰囲気。
なんか出てくんじゃないの?みたいな。
霊感とかある人には、何か感じるものがあるかも?
わたしゃそんなんねーからズンズン進むけどね。

穴の中はこんな感じ。
奥行3メートル・高さ1.5メートルほどで、天井はアーチ状。
こんなんどうやって掘ったんかね?
だって古墳時代よ。
金属器はまだほぼない時代、当然鉄のスコップやツルハシなんてありゃしない。
やっぱ石器でゴリゴリ掘ったんだろうな。

地質は凝灰岩。
凝灰岩とは火山灰が降り積もって石化したものです。
元が粉なので固まってもたいして硬くならず、爪で削り取れるほどの柔らかさです。
とは言っても、これだけのサイズの穴だからね。
ひとつ掘るのにかなりの手間暇がかかったはず。
一体何人がかりで掘ったんだろうね?

構造は前室+玄室でできています。
玄室は被葬者が納められている部屋、前室はその手前にある部屋。
今はちょっと確認できませんが、そのさらに手前には恐らく羨道(せんどう・通路)と侵入防止のための封印もあったでしょう。
完成直後の姿ってどんなんだったんだろうな?
きっともっときちんと整備されてて、葬送の場にふさわしい清浄な空間だったんだろうな。
当時の眺め、見てみたいな~。

中には埋没しかけの墓穴もあります。
と言うか、本来は全部塞がれてんですけどね。
じゃなきゃ、1000年以上前に掘った穴なんてとっくに崩壊してるはず。
現在のように穴がぼこぼこ口を開けているのは昭和の発掘で掘り返したせいで、それまではずっと土の中に眠っていました。
って事は逆に言えば、このまま放置しておいたら崩れてなくなるって事でもあります。

実際ね、崩れ始めてるのもありますよ。
分かりますかね、穴の奥、天井がボコっと落ちてます。
崩落の始まりですね。
当たり前だわな。
土の中にあるならまだしも、雨風にさらしっぱなしにしたら速攻壊れるわな。
今日・明日なくなるって訳じゃないにしろ、このままじゃ数十年もすりゃ形を失うだろうな。

こちらは一番デカい穴。
他の穴とは明らかな格の違いを感じます。
きっとエラ~イ人が葬られてたんだろうな。
例えば首長クラスの権力者。
穴のサイズから想像するに、恐らく生前から掘り始めてたんじゃないかな。
案外被葬者本人も穴掘りに参加してたのかも?

中は広々。
奥行5メートル、高さ2メートルくらいあります。
身をかがめなくても余裕で歩行できる広さ。
この穴、現場にいる時は気付かなかったけど、後で画像確認したら奥にコウモリめっちゃぶら下がってたみたいで。
気持ち悪ッ!

横穴ボコボコで少々薄気味悪い栄谷丸山横穴群。
昼間に来る分には大丈夫です。
若干足場悪いですが、まーなんとか見て回れます。
コウモリを刺激しないよう、静かに見学してってください。
なお現場は木や竹に覆われてて、道路からは視認困難。
車で通っただけじゃちょっと見付け辛い感じになってます。
google mapを頼りに探してみてください。
栄谷丸山横穴群
住所:石川県加賀市栄谷町
関連タグ >> 古墳
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