
城が平横穴古墳 古代の墓地跡にちょっと戦慄
2024年12月07日

斜面に連続する穴、穴、穴。
なんかちょ~~っとヤバイ感じ。
城が平横穴古墳はそんな雰囲気の古代墓群です。
場所は山。
結構な傾斜を登った先にあります。
ほぼ登山と思ってください。

見よ!このヤバさ。
これは上から見下ろした景色ですが、こんな急傾斜をザクザク登った先にあります。
マジでキツイっス。
とは言え果てしなく続く訳じゃありません。
時間的には車を降りてから現場まで20分くらいですかね?
ちょっとキツめの登り坂運動くらいな感じに思っておいて下さい。

ゼイゼイ息切らしながら登って行くと、唐突に現れる三連続の穴。
到着です。
結構ね、異様ですよ、現場の雰囲気。
そもそも墓地なんでね、ちょっと不気味なのも当然と言えば当然。
ただそれを頭に置いてても、なんとなーく異様。

確認されている横穴墓は全部で52基。
築造は6世紀後半から始まり、8世紀初めまで続いたんだとか。
掘ったんですな~、えっさえっさと。
今と違って金属器なんてない時代だしね、こんだけの穴を掘るのはそりゃー大変だったはず。
そこにあったのは権力者への畏敬か?それとも宗教的敬意か?
文字記録が残ってない現在、もはやそれを知る術はありません。

どう思います、この造形?
めっちゃめちゃエッジ立ってるじゃないですか。
これを石器で作ったんですよ。
コツコツと掘って、削って、土を掻き出して。
それをひたすら繰り返して。
きっと途方もない重労働だったはず。
うーん・・・万事面倒臭がり屋のわたしには絶対無理だ・・。

土質はこんな感じ。
泥岩と砂岩の中間くらいですかね?
まだ硬く締まっておらず、岩石になりきっていない若い状態。
爪で引っ掻いてボロボロ崩れるくらいの柔らかさです。
これなら石でも掘れますわな。
と言っても、「掘る」というより「削る」みたいな作業だったろうけど。
1日や2日じゃ絶対無理。
ひとつの穴を掘り上げるのに、どのくらい時間がかかったんですかね?

内部はきれ~にくり抜かれています。
唖然とするほどの滑らかさ。
これもコツコツ削り磨いたんでしょうね。
ここまで来るともう職人ですな、墓穴職人。
完全にプロフェッショナルのレベル。
NHKの某番組に呼ばれそうだわ(笑)。

中には埋没している横穴墓もあります。
と言うか、これが本来の姿。
露出しているものは、全て近年掘り返したものです。
ぶっちゃけね、埋めといた方がいいんですよ、こんなのは。
ヘタに掘り返して雨風にさらすと崩れるからね。
「遺跡保存」という観点からは、土に埋めておいた方が絶対に安全。
でもそうしちゃったらこうやって見学できんし。
うーーーん難しい問題だ・・・(悩)。

こちらは横穴墓群の終点。
この先にも横穴墓は続いているっぽい雰囲気ですが、ご覧の通りの足場なので見学は無理。
行って行けん事もないけど、危ないので止めときました。
案外確認されていない横穴墓がまだあるかもね。
報告によれば刀剣や勾玉などの副葬品が発見されているそうなので、もし未掘の横穴墓を発見できればそんなお宝に巡り合えるかも?
勝手にやったらただの盗掘になるけど。

道のりがハードな城が平横穴古墳。
楽しいと感じるかどうかはその人次第。
ワシ古代遺跡大好っきゃねーーん!!って人のみお越しください。
まあまあ楽しめると思います。
体力に自信のある人は、もうちょっと頑張ってこのさらに上にある赤丸城跡もどうぞ。
ここからなら10分もかかりません。
堀切や竪堀など、面白い絶死トラップがいっぱい見られますよ!
関連タグ >> 遺跡 古墳
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