
雲龍山 勝興寺 本坊後編 宗教の本質って何だろう?
2024年05月11日

ここまで4回に渡ってお届けしてきた勝興寺レポート。
今回がいよいよ最終回、本坊の後半戦となります。
スタートは台所。
その名の通り料理を作っていた場所です。
ここでお坊さんが包丁を握り、日々精進料理に腕を振るっていました。

その台所の片隅にあるのがこの井戸。
デコレーションじゃありません、今でも水が湧いてる本物です。
それが室内、それも床間にででん!
室内に井戸がある事体は珍しくないけど、床間にあるってのはちょっと異様だわな。
常識的には土間だと思うんだけど、なんでここなんだろ?
こんな所に井戸作っちゃったら、こぼれた水で床が傷むと思うんだけど。
不可解じゃ・・(悩)。

釜戸。
復元なのでやけにピカピカですが、実際ここにこんな感じのがありました。
これ、排煙はどうしたんだろ?
普通釜戸って排煙のために部屋の隅っこに設置して、上部に換気窓も設けるんだけど。
じゃなきゃ室内が煙でもこもこになるし。
天井高いから、意外と煙は上に溜められたのかな?

こちらは恐らく食事をしていた部屋。
ここに膳を並べて、みんなで食べていたと思われます。
やっぱ食事中は私語厳禁なのかな?
ここは浄土真宗だから知らんけど、禅宗なんかだと食事も修行とか言って黙っ~~~って食うからな。
あんな事やってて美味いのかな?
まあ修行なんだから、美味い不味いなんてのは二の次なんだろうけど。

そのままスタスタ進むと、今度は展示室。
平成10年~令和2年まで足掛け22年に渡って行われた大修復の様子が、写真や遺物と共に紹介されています。
このお寺ね、今でこそきれいな見た目になってますが、修復前まではボロボロのボコボコだったんですよ。
壁に穴は開いてるわ、部材は朽ちてるわ、ひどい所になると柱が折れてるわで、もう本当に廃墟一歩手前。
それを解体再構築したり、鉄筋補強したりして、完全リフレッシュ。
その総工費実に70億円!
下手に規模が大きいってのも考え物ですな。

展示室を出て、その先の廊下を右に曲がると、今度は書院ゾーン。
お上品な部屋がズラズラ続きます。
これ、お寺に必要なのかね?
別にお坊さんは貧乏に暮らせって言う訳じゃないけど、それにしても贅沢じゃない?
少なくとも「庶民に寄り添って生きていきたい」みたいな意識は全然感じられん。
金持ち趣味の臭いプンプン。
宗教というものの持つ胡散臭さって、今も昔も同じなのかもね。

その隣の部屋に展示されている洛中洛外図屏風(らくちゅうらくがいずびょうぶ)。
これは複製ですが、ちゃんとどこかにオリジナルもあります。
スゲーなこれ。
こんなん大好き♪
欲しいわー。
複製でもいいし欲しいわー。
くれんかな?(※もらえません)

最奥の部屋。
骨董品的なものがチョロチョロっと陳列されています。
屏風もいいけど、こんな小物も好きですわ。
って言うか、骨董系大好き。
ぜひコレクションに欲しい。
もらえんかな?(※だから無理)

そんな展示品のひとつ、『雲竜の硯』。
勝興寺七不思議のひとつです。
筆を取ると、自然と水が湧き出てくると伝えられています。
好きだわね~、この手のヨタ話。
誰が考えるんだろうね?
まあ受け手もナイって分かってて面白がるんだろうけど。
どこのお寺にもよくある、「想像力豊かな空想ストーリー」ってヤツです。

そしてこの展示室の向かい、最後のクライマックスが待っています。
その名も「金の間」。
壁と襖が金箔でバッシバシに彩られた、一面のゴールドルーム。
えげつないくらいのゴールド。
でも!でも!残念ながら撮影禁止なんだなー!!
ここはぜひご自分の目で。
その燦然たる姿、直接ご覧ください。

以上で勝興寺のレポート終わり。
とにかく全てが見応えだらけのお寺です。
重文どっさり、プラス国宝。
ここは見に来て絶対に損はありません。
大寺院の壮大な伽藍群、死ぬほど腹いっぱいご堪能ください。
美麗仏教建築、万歳!
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