南惣美術館 光悦、雪舟、宗達、西郷、応挙、等伯・・ラインナップが異次元過ぎじゃね?
2024年03月16日
能登の山奥に唐突に現れる立派な御屋敷。
その一角にある米蔵を展示用に改装した施設が南惣美術館です。
館内には、え?これマジで本物?と思わず贋作を疑いたくなるくらいの超ビッグネームの作品がズラリ。
有名美術館や博物館にも全く引けを取らない、驚愕のラインナップが揃っています。
いや、マジでね、唖然としますゼ。
カネ以前の問題として、どういうツテで手に入れたのよこんなの?みたいな。
まー驚きの連続です。
いきなり本阿弥光悦(ほんあみ こうえつ)の登場!
赤茶碗、銘「青柳」。
光悦よ、光悦!
江戸時代の文化人。
俵屋宗達(たわらや そうたつ)なんかと並んで後の琳派の流れを作った人。
そんなビッグマンの作品。
なんでそんなスゲーのがこんなトコにあんの?
澤庵(たくあん)の書。
澤庵って、あの漬物のタクアンね。
あれを考案した人。(※諸説あるそうですが)
本職はお坊さん。
いやいやいやいや、どーやったらそんなん手に入るの?
澤庵和尚の書なんてカネがありゃ買えるってモンでもないでしょ。
謎や~~~・・・・。
後花園天皇の書。
天皇陛下よ、天皇陛下!
ガチガチの非売品(?)じゃん!
どういうコネがあったらそんなの回ってくんの?
皇室にパイプでもあったの?
どういう人脈持ってたのよ?
雪舟の仏画三幅。
雪舟だよ、雪舟!
セッシューーーー!!!
これこそ本物か??と激しく疑いたくなるんだけど、確かにソレっぽくはあるんだな。
ぶっとい輪郭線、墨の濃淡具合、空気感、人物(正しくは仏さまだけど)の暑苦しいほどのヲッサン臭さ。
雪舟・・・・っぽい・・・。
俵屋宗達の「菊之図風炉先」。
宗達だゼ、宗達!
琳派の源流として今なお語り継がれる、レジェンド中のレジェンド。
そんな国宝級ビッグマンの作品。
いやーなんか・・・。
頭クラクラしてくるわ。
人間国宝、魚住為楽(うおずみ いらく)の「龍号」。
本来は「龍」「雲」でワンセットなんだそうですが、ここにあるのは「龍」のみ。
片割れの「雲」の方は皇室が所有しているそうです。
皇室が買い上げるほどの逸品。
その片割れを一個人が手に入れてしまうという奇跡。
ちょっと異次元過ぎて理解できんわ。
再び俵屋宗達の「百花百熊之図」。
六曲一双の金屏風です。
スゲーのよ、画面の存在感が。
何メートルにも渡って金の輝きがビッカー!
でもその中に描かれた画は対照的なほどに深く沈んでて、そして静寂で。
これぞザ・オールド・ジャパニーズ・アートと呼ぶにふさわしい、極限の禅定感。
ここから2階に上がるのですが、なぜかその階段上に謎の戸板。
詳細・由来、一切不明。
なんだけど。
これもいいわな~♪
何を描いてあんのかよー分からんけど、そんなんどうでもいいわ。
古いってのはそれだけでカッコイイ。
家に持って帰って毎日鑑賞してーー♪♪
で、2階に上がると掛け軸が4幅ズラズラー。
左から順番に、東郷平八郎(とうごう へいはちろう・元帥海軍大将)、乃木希典(のぎ まれすけ・陸軍大将)、西郷隆盛、佐久間象山(さくま しょうざん)。
もう言葉もないわ。
ホント繰り返しになるけど、どーやったらこんなん手に入るのよ?
個人で入手できるレベルじゃないでしょ、こんなの。
一体どっから引っ張ってくんのよ?
ありえんわ~~~。
仏像コレクションがズラリ。
仏像マニアなんでね。
こんなの欲しーー!!!
1体でいいし、家に飾りたいわ。
中央の「南無観世音菩薩」の掛け軸もカッコイイなー。
なんか見てるだけでビリビリシビれてくるわ。
こんなにいっぱいあんなら、ひとつくらいくれてもいいんじゃないかな・・・。(※もらえません)
円山応挙(まるやま おうきょ)の「猛虎之図」。
今度は応挙かよ??
どんだけビッグネーム揃えてんのよ。
しかもこの画、スッゲー臨場感あるんだわ。
今にも虎の「ゴロゴロゴロ」って腹声が聞こえてきそう。
素晴らしいわ~。
ラスト、長谷川等伯(はせがわ とうはく)の六曲一隻屏風。
能登の生んだスーパースター、長谷川等伯。
当時京都でバリバリに幅を効かせてた狩野派に、タメを張れるほどの勢力を築いた画界の巨人。
この屏風、各画面に1人ずつ人物が描かれてんですけどね、ちょっと意味深なんですわ。
なぜか6人中4人が同じ方向(左上)を向いてんですよ。
何を見てるのかは謎。
その方向に「何か」があるっぽいのですが、残念ながら対象は画面の外。
そこに何があるのかは自分で考えてくれって事なのかね?
うわ~、こんなん一番もんもんとするわ~~(悩)。
あまりの異次元っぷりに、現実感さえ飛んでしまう南惣美術館。
一見の価値アリですわ。
と言うか絶対見とかにゃ損!
そう断言できるほどのラインナップ。
スッゲー山奥でメチャメチャ交通の便は悪いですが、大丈夫、報われます。
これ見ればここまではるばるやって来た苦労が報われます。
重ねて言いますが、見といて絶対・絶対・絶対・損はないので、能登まで来ることがあったらぜひとも立ち寄ってみてください。
スーパーお金持ちの爆裂コレクションに。
栄光あれ。
※このレポートは震災前に訪問した時のものです
関連タグ >> 美術館・博物館
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