店主たみこの観光案内ブログ

惣領砦跡 初心者向けの歩きやす~い山城

2023年06月03日

惣領砦跡の入口

 

氷見の山の方ぉ~をブラブラ行った先にある惣領砦跡。
戦国時代に築かれた山城跡です。

 

アクセスは比較的楽。
入口まで車で行けるし、駐車場もあります。
低山なのでそれほどハードな山登りはなく、しかも足元良好。
山城初心者でも気軽に見学できます。

 

スタートの東屋

 

スタートはこの東屋。
駐車場から5分程歩いた先にあります。

 

平和なんですけどね、ここまでは。
でもね、地獄ですよ、この先は。
トラップ!トラップ!トラップ!
生きた心地のしない地獄ロードが始まります。

 

惣領砦跡の堀切

 

はい、いきなり登場、堀切(ほりきり)。
堀切とは敵の侵入路をシャットアウトする横溝です。

 

この程度の高低差がなんなの?と思うアナタ、甘い甘い。
本来ここにはもっと「露骨」な段差があり、敵の侵入をガッチリ防いでいました。
突破するには一端溝の底に降りるしかないのですが、そんな事したら即アウト!城側の一斉攻撃が待っています。
ごくごくシンプルな仕掛けですが、何気に絶死確定のデビルトラップです。

 

惣領砦跡の土橋

 

次に待つのは土橋。
見ての通り、尾根を利用した細ぉ~~い道が通されています。

 

これもヤバさ全開。
攻め手はこの狭路を一列になって通るしかなく、そこを狙い撃ちにされるのです。
どんなに大軍で来たって関係ナシ、ここを通る時は必ず一列。
そのまま先頭から順番にミナゴロシにされてオワリです。

 

本丸前の堀切

 

再び堀切。
なんやら「空堀」というプレートが付けられてますが、堀切ですね、これ。

 

空堀と堀切、何が違うんじゃ?と言われると、ちょっと難しいんですが。
私的には横一線で来る敵を横線で止める溝が空堀、縦線で来る敵の足場を切る、あるいは曲輪(くるわ・広場)同士の接続を切る溝が堀切、と考えています。
まあその辺、解釈次第なんですけどね。

 

惣領砦跡の本丸

 

そこを越えるとやんわり平坦な地形。
本丸です。
本丸と言っても妙に狭く、本丸としてはちょっと疑問なサイズ。
でも前後を深い堀切で挟み、城内最強に防御を固めているので、やっぱりここが本丸なのでしょう。

 

恐らくそんなに大人数で守るお城じゃなかったんでしょうね。
少人数でコンパクトに戦うお城、そんな想定で作られたものだったのでしょう。

 

本丸反対側の堀切

 

反対側の出入口にもやっぱり堀切。
例によって「空堀」のプレートが付けられていますが、堀切です。

 

お決まりのパターンですね。
前後の入口を堀切で封鎖。
敵にすればどちらから攻めても足止めを喰らい、城側にすればどちらから来られても一旦足を止められるのです。
そこから先は持久力の勝負。
先に兵力か武器の尽きた方の負けです。

 

本丸の食い違い虎口

 

この堀切を降りたところでちょっと振り返ってみて下さい。
通路が本丸を巻くような形でうにょ~っと曲がっているのが確認できます。
食い違い虎口です。

 

食い違い虎口とは、入口と出口の位置をズラした出入口です。
狙いは当然敵の足止め。
これによって敵が勢いに乗って一気に乗り込むのを防ぐのです。

 

最後の堀切

 

その先に進むと再び堀切。
横一直線にズバッと溝を通し、敵の侵入を食い止めています。

 

敵にすりゃ恐怖だわな。
これを越えなきゃ前に進めない、でもここに落ちたら逃げ場を無くして一巻の終わり。
進みたい!進めない!!
考えただけで胃がキリキリしてくるような光景です。

 

惣領砦跡の展望台

 

お城の痕跡はこれで終わり。
この先で道は二手に分かれ、左は山道、右は東屋のある展望台へと繋がります。

 

この東屋からの眺めがね、爽快なんですよ。
足下に氷見のローカルな景色が、その先には青々とした富山湾が、壮大な奥行でズバー。
めっちゃ気持いいですよ!

 

惣領砦跡の山道

 

山城初心者でも気軽に楽しめる惣領砦跡。
プチ山歩き程度の感覚でお越しください。
空気は美味いし、いい運動になるし、お城の緊張感は味わえるし、なかなかに充実してます。

 

お城入口にはイタセンパラ(※天然記念物のちっちゃな淡水魚)保護池なんて妙な施設もあります。
イノシシ除けにガッチリ柵で囲まれてますが、勝手に入っていいそうなので、時間がある人はそちらもどうぞ。
見付けるの大変かもしれないけどね。(わたしは見付けられなかった)

 

 

惣領砦跡

住所:富山県氷見市惣領

 




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