杉谷山 瑞泉寺 前編 エグい程にカッコイイぜ、山門!!
2023年03月25日
彫刻の里、井波の街中にどすんと構える大きなお寺、それが瑞泉寺(ずいせんじ)です。
1390年(室町時代始め頃)、浄土真宗本願寺派5代目宗主の綽如(しゃくにょ)によって創建されました。
これがスゲーのさ。
もう芸術!
お寺自体が芸術!
見ててクラクラしてくるほどの素晴らしさです。
まずはこの石垣。
まるで要塞のような威圧感で訪れる者をガツーン!と迎撃。
お寺というより完全にお城。
これ、どうも戦国時代の名残りみたいです。
当時この辺りは一向宗(浄土真宗)が徒党を組んでガンガン突っ張ってた、いわゆる一向一揆の震源地でした。
この石垣も戦闘時の迎撃基地を想定して築かれたもののようです。
(※後記:江戸時代に移転しているので、この石垣もその時に築かれたものだそうです)
ただね。
裏へ回るとご覧の通り。
スッゲーゆるゆる。
おい!おい!おい!表のいかつさはタダのハリボテかよ!?みたいな。
大事ですわね、ハッタリ。
わたしもハッタリだけで生きてきましたからね。
ハッタリは『生きる知恵』です!(←謎理論)
そのまま境内に入ると巨大な山門が表れるのですが、その前にちょっと右へ。
そこにキンキラキンのカッチョエー門が建っています。
その名も式台門。
これ、なんでこんなにハデハデなのかというと、格の高い人専用の門だったから。
具体的に言うと天皇の使者。
そんなごく一部の雲上人だけのために作られた門なのです。
見事じゃないですか、このデコレーション。
左右の鏡柱には「獅子の子落とし」、冠木の上には「バク」、軒下には「松に鶴」。
躍動感あふれる木彫刻が、超絶精緻なノミ使いで彫り込まれています。
さらに金の金具。
黒い木地の中でピッカピカに光を放ち、強烈なまでの荘厳さ。
トドメに菊の御紋。
まばゆいばかりの皇室の御威光ビームをびっかーーーーと照射!!!
カッコ良すぎる・・・。
そして山門。
デカいのよ、もーとにかくデカいのよ。
全高17.4メートルのサイズはただひたすら圧巻。
見る者を押し潰さんばかりの重量感で圧迫します。
スゴイわね。
こんなの今作ったら何億円かかるんだろ?
建立は江戸時代後期頃らしいですが、それでもハンパない費用がかかったはず。
おカネあったんだね~このお寺。
軒下にガツガツと並ぶ枓栱(ときょう)。
枓栱ってのは重量物を下から支えるための木組みなんですけどね、それが隙間なくびっちり。
これ、構造的には全く無駄。
いらんのですわ、こんなにいっぱい。
もっと間引いても全然オーケー。
じゃあなんでこんなにいっぱいあるのかと言うと、デザイン。
つまり見た目を豪華にするためだけにこうしてズラズラ並べてあるのです。
ゆえにゴージャス、そしてパワフル!
門口上空には龍。
うねる雲と波の間に悠々と体を横たえ、凶暴な眼光でこちらを睨む。
頑強なツメをガッチリと突き立て、今にも襲い掛からんばかりの臨場感。
レベル高ぇー!!
なんか見てるだけで震えてくるわ!
こちらは脇戸。
つまりサブの入口なんだけど、それでもこの水準。
隙間なくビッチリと装飾!装飾!装飾!
コッテコテの美麗仕様。
いい仕事してるわ~、江戸時代の大工さん。
脇戸なのに全く手を抜く気配が感じられない。
職人魂の塊のような作品です。
まだまだあるゼ、彫刻。
こちらは「八仙(の内の2体)」。
八仙とは道教に伝えられる8人の仙人で、日本で言えば七福神みたいなイメージ。
中国の絵画や美術なんかによく登場します。
これも素敵でね。
異国的な雰囲気が独特の風情を醸し出してて、どこかミステリアス。
なんだか妖精に見守られているような、不思議なファンタジー感に包まれます。
ここを抜けるといよいよ本堂!となるのですが。
今回はここまで。
次回は本堂とその隣の太子堂・宝物殿を見ていきます。
この先はお宝と神秘体験の連続。
撮影不可のエリアが多いので全てはお見せできませんが、お伝えできる範囲で紹介していきます。
関連タグ >> お寺 瑞泉寺
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