加茂横穴墓群 興味のある人は墓穴の中までどうぞ
2022年08月20日
山肌にボコボコと口を開ける横穴。
知らずに行くとちょっと気持ち悪い場所、それが加茂横穴墓群です。
いや実際ね、不気味なんですわ。
ここはこんな場所って分かってて行っても、なーんかザワザワしてくる気持ち悪さ。
そういう所はちょっと苦手って人は止めた方がいいかもしれません。
入口の目印はこちら。
田舎ロードをテレテレ走ってると鴨城跡の看板が見えてくるので、この脇道を入ってってください。
突き当りで右側の未舗装路に突入すると、そのすぐ先が入口になります。
車は入口前に数台程度なら停められます。
既に名前が出てますが、こちらは鴨城跡への入口でもあります。
多分加茂横穴墓群よりもソッチ目当てで来る人の方が多いでしょう。
山への入口。
見ての通りこの先はガッツリ山道となります。
ハッキリ言ってね、傾斜がエグイですよ。
ほぼ登山なんてレベルでなく、ガッチガチの山登り。
ただ現場までの距離はそんなに遠くなく、鴨城跡まで行くならまだしも、加茂横穴墓群までなら10分もかからないレベル。
そんなに根性ないんだけどー・・って人でも多分大丈夫です。
登り始めて程なくすると、道が二手に分かれます。
あれ?どっち行ったらいいの?と思わず当惑。
結論から言ってどちらに進んでもオーケー。
右が本道で左は行き止まり。
取り合えず行き止まりの左から見ていきます。
30メートルほど進むと突き当りに穴。
最初の横穴墓です。
見ての通り、状態はかなり良好。
掘られたのは今から1300~1400年前頃と言われていますが、現在も穴の輪郭がはっきりと残っています。
中は大人ひとりが横になれるかなれないかギリギリくらいの広さ。
奥行はそれほどありません。
改めて先ほどの分岐路に戻って右側の道を進むと、今度は連続して穴・穴・穴。
ちょっとした異世界状態。
なんか来ちゃいけない所に迷い込んでしまったような、不気味~な空気に包まれます。
分かってんですけどね、この穴が何か。
別に害になるものでもヤバイものでもないってのは分かってんですけどね。
でもなん~~~か不気味。
振り向いたら後ろに変なモンいるんでねえの?みたいな不気味さ。
穴のコンディションは色々。
いいものになるとこんな感じで今なお当時の輪郭がそのままクッキリ残っています。
コレ、何使って掘ったんですかね?
古墳時代後期頃だから、まだそんなに金属器なんて普及してないはずだし。
やっぱ石かな?
謎じゃ~~。
中にはもちろん崩落してしまっているものもあります。
これなんかそう。
一体ここにどんな横穴墓があったのかはもう永遠の謎。
ゆくゆくは今残っている横穴墓も全部崩れちゃうんでしょうね。
1000年以上も残ってきたものだから、まだ100年や200年でどうこうって事はないだろうけど。
後世のためにも、今の内に何か対策しとかないといけないかもしれませんね。
ちょっと地面をアップ。
地質的にはこの山、珪質泥岩という石でできています。
珪質泥岩とは海の底に溜まった泥(シリカを多く含む)が固まったものです。
石の年齢にもよりますが基本的に柔らかく、それゆえに古代の人でも容易に成形することができました。
エッジが残るほどきれいに加工できているのは、そんな石の性質によります。
興味があったら試しにちょっと爪で引っ掻いてみて下さい。
結構簡単に傷が付きます。
そのままひたすら登ると、メッチャきれいな横穴墓が現れます。
22号墳です。
この加茂横穴墓群の中で最もきれいな状態を留めていて、建造当時の様子を今もリアルに残しています。
スゴイね。
とても1000年以上経っているとは思えない生々しさ。
と同時に、こんなのを1000年以上も前の人が作ったという技術力の高さにも驚きです。
身をかがめれば中に入ることもできます。
服が汚れても気にならない人は入ってみてください。
内部はアーチ天井になっていて、なかなかの広さ。
ただお墓ですんでね、あんまり気持良くはありません。
なんとなーく気分だけ味わったらとっとと脱出してください。
ちょっとホラー感漂う加茂横穴墓群。
山登り無理~、怖いの無理~って人は諦めてください。
当然訪れる時はそれなりの動きやすい格好で、ついうっかりコケても大丈夫なよう、汚れてもいい服装でお越しください。
体力に自信のある人はこの上にある鴨城跡もどうぞ。
曲輪や空堀といった中世山城の遺構が待っています。
特に本丸から見下ろす眺めは最高ですよ!
加茂横穴墓群
住所:富山県高岡市福岡町加茂
関連タグ >> 遺跡 古墳
コメントをする
加茂の最新記事一覧

加茂横穴墓群 興味のある人は墓穴の中までどうぞ
2022年08月20日
山肌にボコボコと口を開ける横穴。知らずに行くとちょっと気持ち悪い場所、それが加茂横穴墓群です。いや実際ね、不気味なんです・・・
カテゴリー:観光名所

鴨城跡 入口を間違えると地獄を見ます
2022年06月27日
中世の山城、鴨城。なんでこんなトコに城作んのよ?と思わずボヤきたくなるくらいヤバイ所にあります。場所は山の上。バリバリ山・・・
カテゴリー:観光名所
- 羽咋市歴史民俗資料館 渚の正倉院 氣多大神宮展 part2 等伯の神画が見られるゼ~♪
- グリル&ハンバーグNINO ハンバーグ&ソーセージ&から揚げ コスパ高すぎ!腹いっぱい食えます
- 旧橋本家住宅 ここに人間が住んでたのが信じられない
- 富山市ガラス美術館 展示編 難しいゾ~、ガラスアート
- 富山市ガラス美術館 建築編 富山という土地を表現した建築アート
- 白山町遺跡現地説明会 永遠に答えが分からないのが考古学
- 薬王院 温泉寺 「あいうえお」はここから始まりました
- 餃子のあひる 餃子定食 この餃子、エンドレスに食えるわ~♪
- 栄谷丸山横穴群 コウモリに注意してご鑑賞ください
- 富山市郷土博物館 復元模型のテクノな仕掛けがイカスのよ!
- 富山城跡 千歳御門~日本庭園周辺 庭園の読み解き、楽しいわ~♪
- 富山城跡 水堀~西の丸 石垣の詳細がよー分からん、謎多きお城
- 羽咋市歴史民俗資料館 渚の正倉院 氣多大神宮展 今しか見られない貴重なお宝がいっぱい
- 香満居 豚トロ黒胡椒炒め定食+担々麺 ボリュームも美味さも文句ナシの街中華
- 一乗谷朝倉氏遺跡 中の御殿跡・諏訪館跡庭園 こんなカッコエエ庭に憧れるわ~
- 一乗谷朝倉氏遺跡 南陽寺跡庭園・湯殿跡庭園 ちょっともったいないなココは
- 一乗谷朝倉氏遺跡 朝倉館跡 ここにはロマンが眠っています
- 一乗谷朝倉氏遺跡 雲正寺地区・平面復原地区 今も残る生々しい生活の痕跡
- 一乗谷朝倉氏遺跡 下城戸跡・上城戸跡 ここがディフェンスラインの最前線
- とんかつ勝亭 立山ロース定食 この肉、味もボリュームも極上だわ~♪