小松市立博物館 3階 石マニアにはハートあげあげの夢の国♪
2022年07月09日
小松の歴史や文化を紹介している小松市立博物館。
展示室は2階と3階にあり、前回は2階の様子を紹介してきました。
今回は3階のレポートです。
ここが素晴らしいのさ♪
何が素晴らしいって、石!
石だけでほぼワンフロア使ってんですよ。
もーー石マニアにはヨダレだらだらのワンダーランド!
石に興味のない人は3秒で飽きるけどな。(←!)
では片っ端から見ていきましょう。
まずは1発目、飛騨片麻岩(ひだへんまがん)。
片麻岩とは大陸プレート同士がこすれ合う場所でできた石。
地下深くで生成されるので本来地表には現れないものなのですが、地殻の変動や隆起などの作用によってごくまれに顔を出す事があります。
そんな石のサンプルですね。
飛騨ってのは、岐阜県の飛騨。
石川県で採れた石なのになんで名前が飛騨なの?って事ですが、どうもこの石、アッチとコッチで繋がってるらしいのです、地下深~くで。
スケールがデカいですな!
2発目は濃飛流紋岩(のうひりゅうもんがん)。
こちらも岐阜県を中心に展開している岩石です。
なので「濃飛」。
流紋岩というのは粘性の高い溶岩が地表、または地下の浅い部分で固まったものです。
流紋の名前が示す通り、溶岩のドロドロ状態がそのまま模様となって残るという特徴があります。(このサンプルはないけど)
以前に福井の雄島でも紹介したアレですね。
3発目、溶結凝灰岩(ようけつぎょうかいがん)。
溶結凝灰岩とは高温の火砕流や火山灰が自熱で溶けて石化したものです。
特徴はレンズ状の軽石や黒曜石の粒。
一見流紋岩に見えなくもないですが、よーく見ると所々にレンズ状の粒が見られます。
この石にもありますので、興味のある人は目を凝らして探してみてください。
4発目、流紋岩(上)&安山岩(あんざんがん・下)。
流紋岩はさっきも出てきましたね。
ただこちらは先のサンプルと違って、ハッキリと流紋が出ています。
そしてこれらふたつの石、実は基本的には同じ石です。
ただ安山岩の方が有色鉱物を多く含んでいるので、色が黒っぽくなります。
以前に紹介した福井の東尋坊の岩も安山岩でしたね。
5発目、火山弾(上)と黒曜石(下)。
火山弾は名前からイメージできる通り、火山の噴火によって弾丸のように飛んできた溶岩です。
表面には細かな気泡のツブツブがいっぱい。
恐らく空気に急冷された事でできたものでしょう。
黒曜石は流紋岩の一種で、急激に冷やされることで生まれると言われています。
ガラス質なのが特徴で、衝撃を与えると簡単にバリーンと割れます。
割ると先端が鋭く尖るので、旧石器時代は矢じりや刃物の材料によく利用されました。
6発目は堆積岩、上から順番に礫岩(れきがん)→礫岩→泥岩(でいがん)です。
堆積岩というのはその名の通り、堆積した石や砂が長い年月をかけて岩化したものです。
石が固まると礫岩、砂が固まると砂岩、ドロが固まると泥岩となります。
礫岩・泥岩は壊れやすいですが、砂岩はカッチリ硬い事が多いのでよく石垣なんかに使われます。
近くの石垣にも使われていないか、機会があったらチェックしてみて下さい。
7発目、こちらも同じく堆積岩。
石灰石と呼ばれる、サンゴの死骸が石化したものです。
右がノーマル、左がフズリナと呼ばれる特殊なもの。
フズリナってのはアメーバ状の原生生物です。
表面の粒々がその化石で、これによって大体の年代(石炭紀~ペルム紀)が特定できるんだそうです。
いわゆる「示準化石(しじゅんかせき・生成時代が特定できる化石)」というヤツです。
8発目、変成岩。
上が「結晶片岩」、下が「緑色片岩」。
変成岩というのは地下深くで圧力や熱を受けて組成構造を変化させた石です。
両者とも波状の模様が見られますが、それがその痕跡。
上下からぎゅ~~~っと圧力がかかる事で、岩石を構成する基石が縞状に再結晶したのです。
ちなみに1発目に見た片麻岩も変成岩の一種です。
9発目、ズラリと並ぶのは全部凝灰岩(ぎょうかいがん)。
凝灰岩とは火山灰が降り積もって石化したものです。
特徴は粉っぽい見た目、気泡、そして柔らかさ。
柔らかいので加工に向いていて、建物の石材としてよく使われます。
古墳の石室なんかでもよく見かけます。
身近な所だと、神社の狛犬ですかね?
あれは大体凝灰岩製です。
今度神社に行ったらチェックしてみて下さい。
ここから先は鉱石コレクション。
さらにマニアックな世界へと入って行きます。
正直ね、この辺りになるとわたしも全然分からんのですわ。
石だったら河原や山、街中にだってゴロゴロあるけど、鉱石なんて適当に歩いてて見付かるモンじゃないしね。
なのであんまり興味が湧かんのですよ。
ここまで喰い付けるようになったら超一流ですわ。(←なんの?)
ただそれでもこんなの見せられると、スゲ~な~と思いますね。
これは方解石(ほうかいせき)って石なんですけど、横幅40センチくらいあります。
え?ってくらいのデカさ。
どうやったらこんなでっかい結晶できるんですかね?
時間はどのくらいかかったんだろう?
やっぱ数千年とかそんな単位なのかな?
神の御業のレベルですわ。
これもスゲーな。
やっぱデカくて、幅40cm×高さ50cmくらいあります。
キャプションでは「石英」となってますが、要は水晶ですね。
水晶ってのはこうやって石の中の空洞で成長するのです。
それがある日崖崩れなんかでボロっと落ちてきて、パカッと割れて、偶然見つかるのです。
ツワモノはそれっぽい石を砕いて見付けちゃうらしいですけどね。
石マニアにはもードキドキが止まらない、小松市立博物館の3階展示室。
素敵ですゼ、素晴らしいですゼ。
どーぞ血圧上げまくりでご覧ください。
石に興味のない人にはこんなつまらんトコないけどな(笑)。
あい・らぶ・石♪
関連タグ >> 美術館・博物館 小松市立博物館
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