
河田山古墳群史跡資料館 B級古墳展示館で見られるリアル石室
2022年06月29日

ザ・古代ロマン、古墳。
そんな古墳がうじゃうじゃある(あった)古墳群の中にある古墳を紹介する施設が河田山古墳群史跡資料館です。
場所は山の方、住宅地の片隅にぽつんとあります。
実はこの住宅地ってのが元々古墳群だった場所で、現在は残念ながら宅地造成によってほぼ全ての古墳が消滅してしまいました。
しかし過去に行われた調査で見付かった出土物はちゃんと保管されており、そんな遺物の数々が見られるのがこの展示館なのです。

入っていきなりガーン!と現れるのがこの横穴式の石室。
ガッチガチにリアルです。
と言うか、この石室本物です。
発掘で出てきたものを曳家(ひきや)という、住宅を引っ張って動かす工法を使ってここに移設してあります。

その過程を紹介しているのがコチラ。
これによると発砲ウレタンでガッチガチに固定して、まさに出てきたそのまんまの状態を保って移動したようです。
移動距離はおよそ30メートル。
すげーですわな。
このままの形を壊さずに動かしたんですよ。
そんな手間暇かけるんなら、初めからその場所に資料館建てた方が手っ取り早かったんでないの?って気がせんでもないですが。

石材は凝灰岩(ぎょうかいがん)。
凝灰岩とは火山灰が押し固められてできた岩石です。
ほろほろして柔らかくて加工が容易な反面、風化が早いという特徴があります。
実際、凝灰岩で作られた石仏なんかは、ものの数十年も経つとボロボロ欠けてきます。
にも関わらずご覧の通り保存状態が良好なのは、ひとえに土の中に埋まっていたから。
1000年以上もの時間を、土に守られながらじーーっと過ごしてきたんですね。

そしてもうひとつ驚きなのが、加工技術の見事さ。
石同士がぴったり、ほぼ隙間なく組み上げられています。
古墳時代ですよ!
今みたいに電ノコもウォーターカッターもなかった時代ですよ!
そんな時代にこれほど正確にカットされた石材が作れたって、ちょっと考えられんですわ。
一体どうやって作ったんですかね?
そしてどのくらいの時間と手間が掛かったんですかね?
恐らくこの石材ひとつひとつにとんでもない労働量が詰まってんでしょうね。

こちらは古墳から出土した遺物の数々。
ズラーリ壮観♪
こんなん好きでね~。
なんかもー、見てるだけでわくわくしてきますわ。
古代人、どんな気持ちでこれ作ってたのかなー?とか、これ使ってどんな生活してたのかなー?とか。
妄想バンバン膨らみます!
ひとつ欲しーーー!!!!

石器。
石器なので古墳時代よりもっと昔、石器時代のものですが、こんなんもいいですな。
石器と言えば頁岩(けつがん・パリパリ割れやすい石)を利用していたイメージがあるけど、この石器は流紋岩や安山岩から作られているんだそうで。
流紋岩も安山岩も火山性の石で、結構硬いです。
硬い石を使えば丈夫な石器が作れますが、その分当然加工は困難になります。
でもそこを上手~く加工したんですね。
これも手間暇かかったでしょうね。

土器。
弥生時代のもの。
炭がこびりついてて、使用感むーんむん。
形状に注目して欲しいのですが、胴回りが膨らんでいます。
これは食材を効率よく煮炊きするための知恵。
こうして胴回りを膨らませることで内部にスムーズな対流を起こし、まんべんなく熱を行き渡らせるのです。
古代人的ライフハックです。

古墳から出てきた鉄器。
ご覧の通りサビまくっててボッロボロ。
長細いのは剣ですね。
反りの入った日本刀と違って、スカッと一直線な剣。
この頃の剣は武器と言うより装飾品、あるいは権威の象徴としての役割が強く、ゆえにこうして被葬者の権威を高めるアイテムとして埋葬されました。
当時としては一級品のお宝だったのでしょう。

甲冑なんかもあります。
鉄製なので当然サビサビボロボロ。
これなんかも実用性低そうですね、動きにくそうだし。
こんなん着てモタモタやってたら、逆に敵にブサッとやられそう。
これも実用目的というより権威品として作られたものなのでしょう。

こんな変わったものもあります。
画像中央の薄黒いぐねぐねしたモノなんですけど、これ何だか分かりますか?
正解は水煙(すいえん)。
仏塔の屋根の上にチョコっと乗っけられる装飾です。
これ自体は今でもよく見られますが、特異なのは材質で、陶器で作られています。(普通は真鍮などの金属)
かなりレア。
形がぐね~っと歪んでるのは、多分失敗作なのでしょう。

石川県の古墳マップ。
あるわあるわ、うじゃうじゃあるわ。
行った事のあるものないもの色々。
行かんとねー。
古墳フェチとして、片っ端から回らんとねー。
待っとれやー!古墳ーーーー!
行っても見学できん事が多々あるけど・・。

宅地開発で失われてしまった河田山古墳群の出土品が見られる河田山古墳群史跡資料館。
ぶっちゃけそんなに密度感はありません。
圧倒的なボリュームを求める人には、多分消化不良。
でもね、それでも不思議な充実感があるのですよ。
その辺、どう感じるかはアナタの『古墳愛』次第。
我こそは古墳愛人間!という人は迷わず訪問してみて下さい。
すぐそこにはリアル古墳もあります。
最後の〆は本物見学じゃ!って人はそちらも合わせてどうぞ。
関連タグ >> 美術館・博物館 古墳 河田山古墳群
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