氷見市立博物館 氷見の歴史を知りたきゃココに来い!
2022年03月16日
氷見の文化や歴史をざっと俯瞰できる場所、それが氷見市立博物館です。
場所は街中、ちょっと裏通りを入った所にあります。
氷見ってね、何気に歴史ある土地なのですよ。
古くは縄文遺跡から始まり、室町・戦国・江戸、そして近代。
その時々の様々な時代の痕跡が残っています。
そんな氷見のたどってきた歩みを凝縮してお見せしましょう、ってのがこの施設の意図です。
まずは館内マップ。
展示エリアは時計回りにグルリと見て回る構造になっており、順に「あゆみ(氷見の歴史)」「とる(氷見の漁業)」「つくる(氷見の農家のくらし)」と題されたコーナーが続きます。
ややアレコレ盛り込み過ぎって感がなくもないですが、まあその辺りはご愛嬌。
全部興味があれば全部、部分的に興味があればその部分だけを、嗜好に応じて楽しんでってください。
まずいきなりドーン!と見せられるのが「氷見の地形」。
氷見ってこんなトコなんだぞー、ってのが立体地図で紹介されています。
コレね、すっげーカネかけて作ってあるのは分かるんですが、結構雑なんですわ。
触ってみれば分かりますけど、スイッチの表示がメチャメチャ大雑把で、ん~~~??って感じ。
あと下の山城のジオラマも唐突過ぎて、氷見にこんなお城があるって事を知らない人には多分思いっ切り意味不明。
作った人の熱意は伝わるんですけどね。
前のめりに走り過ぎだわ(笑)。
そしてその次にすかさず現れるのが大境洞窟住居跡(おおざかいどうくつじゅうきょあと)で繰り広げられた再現生活風景ジオラマ。
大境洞窟住居跡ってのは、縄文~安土桃山くらいまで人が暮らしていたと考えられる海岸洞窟の遺跡です。
これがまたリアルでしてね、笑えるんですわ。
いや別にバカにしてるんじゃなくて、リアル感が素晴らし過ぎて笑えるって意味ね。
よーまーこんだけ生々しく作ったもんだなと、感心、感心、感心通り越してにやり、みたいな。
特に笑えるのがコレね。
何気にジオラマ内にもコレと同じものが再現されています(※前の画像の子供のお尻の後ろ辺り)。
説明書きには「石棒(縄文時代の祭祀具)」と当たり障りのない書き方がされてますが、要するにこれチンチンですね。
いわゆる『陰茎信仰』ってヤツです。
陰茎&女陰ってのは昔から信仰の対象とされてきました。
何の信仰って、そりゃ当然子孫繁栄。
これを拝み奉ることで、たくさ~んの子宝に恵まれますようにと願ったのです。
それにしても生々しいな(笑)。
その斜め前にはわたしの心から愛する縄文式土器がズラリ。
ん~素敵だ♪
何回見てもいいですわな、縄文式土器。
この雑さ、適当さ、そして熱量。
縄文人のアート感覚と生命のエネルギーが伝わって来るようです。
ビバ!縄文式土器!!
その先にこれまた面白ぇ~モンがあるのですわ。
ご覧の通り石塔なんですけどね、めっちゃフレッシュです。
まるでついさっき出来上がったばかりのような新品感。
でもね、コレ、室町時代のものなのです。
つまり600年くらい前のもの。
そんな古いものがなんでこんなにキレ~な形で残っているのか言うと、洞窟の中にずっと封印されていたからです。
それがたまたま崖の補強工事の過程で発見されたんですね。
見事ですな~。
まさに600年という時間を飛び越えたタイムカプセルですわ♪
その先には中世の様子。
戦国時代ですね。
氷見を代表するふたつの山城、阿尾城(あおじょう)と森寺城(もりでらじょう)が紹介されています。
トキメキますな~、お城♪
お城と言えば石垣・お堀・天守閣ってイメージが一般的だと思いますが、甘い!甘い!
地形以外なにも残ってない山城歩きこそお城巡りの醍醐味。
そこに隠された様々な絶死トラップを発見するのが最強の喜びなのです!
テンション上がりまくるわぁーーーーッッッ!!!
(※注:そこまでイったら病気です)
こちらは近世の展示。
江戸時代ですね。
資料によっては撮影禁止って事なのでアップでは写せませんが、古文書がズラリ。
なんやらミミズのたぐったような文字が色々書かれています。
読めそ~で読めない、シロウトには超高難易度の文書。
楽しいでしょうな~、こんなん読み解けたら。
わたしにはちょっと無理ですが。
その奥に妙な部屋があります。
その名も『昭和30代の茶の間』。
茶の間って分かりますかね?
今の若い人はまず使わない言葉だと思いますけど、要するにリビングルームです。
家族団らんの場所。
その再現って事らしいのですが。
足の踏み場ねー!
この部屋の家主、どんだけ片付けできん人なのよ?(笑)
いきなり場面は変わって、氷見の漁業の様子を紹介したエリア。
昔の船や漁具などが所狭しと置かれています。
氷見ってのは元々は港町ですのでね、ここで紹介されている通り漁業が産業の主力でした。
今でも立派な漁港があるし、フィッシャーマンズワーフなんかもあるし。
「氷見の寒ブリ」って言えば全国的にも有名ですし。
平地が狭くて海産資源が豊富となれば、こうなるのもまあ当然ですわな。
そんな漁師の再現ジオラマ。
いそうだー、こんな人(笑)。
まさにイメージ通りの漁師。
荒っぽい海の男的なオーラがむんむん湧き立っています。
実際いたんでしょうね、こんな感じの人がいっぱい。
うらーーー!魚いっぱい捕ってきたったどーーーー!!、みたいな。
耳をすませば当時の活気あふれる喧騒が聞こえてきそうです。
その奥には突然古民家。
めっちゃ生々しいですが、これ本物です。
明治期に建てられたものを移築して持ってきてあります。
めっちゃノスタルジックですわな。
シミの付いた土壁、飴色の柱、茅葺の屋根。
まさに一昔前の日本の風景を蘇らせたロストワールド!
室内はゴッチャゴチャ。
先に見た『昭和30代の茶の間』同様、これでもかとモノが置いてあります。
目を引くのが中央の囲炉裏ですね。
わたし、囲炉裏のある生活にメッチャ憧れがあるのですわ。
いつか囲炉裏のある家に住みたいーなんて思ってるのですが、まあ無理でしょうな。
老い先短いし。(←!)
氷見の歴史と文化がざっと見られる氷見市立博物館。
決して派手な所ではないです。
でもしみじみ~と楽しめる場所です。
氷見ってどんな歩みを重ねてきた土地なんだろうな~?程度の軽い期待感でお越しください。
そしてここで得た情報を基に氷見市内の様々な遺跡や史跡を巡るのも一興。
その上でさらに再びここの展示を見ると、また一味違う面白さが感じられますよ!
関連タグ >> 美術館・博物館
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