イソライト珪藻土記念館 いらん!コレはいらん!
2021年10月09日
イソライトってご存知ですかね?
一般的には「珪藻土(けいそうど)」と呼ばれ、大昔に植物性プランクトンの死骸の殻が大量に積み重なって石化した泥岩の一種です。
能登半島はこの珪藻土の塊みたいな場所でして、最も分厚い所だと60メートルもの厚さがあるそうです。
そんな珪藻土についての展示を行っているのが、ここイソライト珪藻土記念館。
運営は同じ敷地内にあるイソライト工業という会社で、その名の通りイソライト関連の製品を取り扱っています。
つまりこの記念館はイソライト工業の商品デモンストレーションの場なんですね。
館内に入るといきなり本物の珪藻土。
現場から切り取ってきたサンプルです。
泥岩なんでね、そんなには硬くないはず、年齢にもよるけど。(※基本的に古いほど硬い)
見た感じ、爪で引っ掻けば削れそうなレベル。
引っ掻いてみようかなーと思ったけど、展示品なので社会的常識を考慮してやめときました。
ズラリと並ぶパネルは珪藻土の成り立ちの説明、主な産地、そしてイソライト工業の生い立ちなどがつづられています。
興味深いのはやっぱり成り立ちですね、石大好きなので。
先に書いた通り、珪藻土とは植物性プランクトン由来の岩石です。
生物由来の岩石と言えば、他にはチャートや石灰岩なんかもそうですね。
チャートは珪藻土と同じくプランクトン由来の岩石、石灰岩は珊瑚由来の岩石です。
石炭なんかもこの部類ですね。
こちらは珪藻土の採掘現場のパネル写真。
脇に置かれている消火器と比較してもらえば分かると思いますが、結構デカいです。
幅4~5メートルくらいはありますかね?
なかなかの臨場感。
こんだけゴボゴボ採れればうはうはでしょうね。
漁業や農業と違って年によって収穫量の増減がある訳でもなし、欲しけりゃいっぱい採ればいいし、いらなきゃ無理に採らなくてもいいし、放っといても腐るもんでもなし。
安定供給が約束された楽な資源です。
ただし天然資源だからいつかはなくなるけどね。
そんな珪藻土、どんな場面で使われているのかと言うと、コレ。
七輪やコンロです。
七輪なんて今じゃ過去の遺物。
あーあーうちにもあるわコレ、って人はほとんどいないでしょう。
わたしの家にもありません。
ただね、最近レトロな生活に対する憧れ感が高まってまして。
いつか買うかもしれない、七輪。
これでスルメじりじり焼いて一杯ヤっったら、美味いだろうな~♪
こんな使われ方もしているそうです。
ピザ窯。
不思議ね。
こんなん見せられるとメチャメチャ食いたくなるね、ピザ。
こんな窯でピザ焼いたら、すっげー美味ぇーんでねーの?みたいな。
あかん、ヨダレ出てきた(笑)。
そんな珪藻土を使った新商品も続々開発されています。
これらはそのサンプル。
その名も『イソライトCG』。
珪藻土の用途は七輪やコンロの材料だけではありません。
土壌改良なんかにも利用されています。
「多孔質」という特性は吸水性・保水性に優れ、さらに高い耐踏圧力によって強い持続力も発揮します。
これによって植物の育ちやすい土壌環境を作り、屋上緑化や芝生の育ちやすい環境を作るのです。
そんな展示スペースの片隅にどーんと飾られているのがこちら、森源之助のブロンズ胸像。
見た瞬間、かなり「???」。
これってどうなんですかね?
社内に飾るんなら分かるよ、社長室とか会議室とか。
でもここは一般の人に会社や製品を知ってもらうための場所でしょ?
そこでこんな会社設立偉人自慢されてもね。
この一角だけになんとな~く漂う場違い感。
多分そんな言い知れない違和感を感じるのはわたしだけじゃないはず。
珪藻土について学べるイソライト珪藻土記念館。
ぶっちゃけそんなに目の覚めるような場所じゃないです。
地味~な展示館です。
珪藻土、ちょ~っと興味あるかな~?って人は立ち寄ってみてください。
あとピザ屋さん、イタ飯屋さん。
自店に珪藻土ピザ焼き窯欲しいな~って要望がありましたら、ぜひ一度お問い合わせを。
あなたの焼くピザの味がワンランクアップする・・・・かもしれません。
関連タグ >> 美術館・博物館
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