金崎宮 神楽殿のカッコ良さにハートがずきゅん!
2021年03月17日
「金ヶ崎の退き口」で有名な金ヶ崎城のふもとに、その金ヶ崎城と縁の深い小さな神社があります。
金崎宮(かねがさきぐう)です。
創建は比較的最近の明治23年。
地元の人々の強い要望で建てられました。
御祭神は尊良親王(たかなが しんのう)という人物で、かつて金ヶ崎城での戦で命を落とした皇族です。
遅れて尊良親王と共に戦った恒良親王(つねなが しんのう)も合祀されました。
まずいきなり参拝者の心を折るのがこの長ーーーーーーい石段。
見上げた瞬間、うえーー・・・。
実はこの石段に来るまでに既に長い坂を登って来ています。
その上での石段ですからね。
「ドS」です!!(←謎)
その石段の途中に末社として愛宕神社(あたごじんじゃ)があります。
愛宕神社と言えばご存知火伏の神さまですね。
実はこの金崎宮、かつて一度火事によって社殿を焼いています。
その後今の場所に移って再建されたのですが、恐らくもう二度と火事に遭わないようにとの願いが込められているのでしょう。
つまり神さまが神さまに願いを込めて神さまを祀って建てた神社ですね。
早口言葉かよ(笑)。
そしていよいよ神域の入口となる鳥居です。
天頂に渡された笠木の反りがピシっと美しい石鳥居。
貫禄十分ですな!
何気に上からかぶさる木立の緑がいいですね。
鎮守の森的な。
無限の生命エネルギーがゆるゆると舞い降りてくるような、幽玄な雰囲気。
その鳥居をくぐり、真っ先に目に入るのがこの建物。
神楽殿です。
ここで神楽を舞い、神に奉納するわけです。
これがもーカッコえ~のですよ!
屋根はすらりとシャープな反りが入った入母屋屋根。
アンバランスとも言えるほどサイズが大きく、それゆえに勇壮感いっぱいで。
破風部分には軽快な狐格子を配し、部分的にはめ込まれた金細工がピリッとした緊張感を出す。
下部は三間四方の正方形。
角柱はずっしり太く、梁も重みにあふれ、まるでエネルギーの塊のような力強さ。
天井には格天井を張り、祭祀の場としての格式を高める。
この神楽殿だけでもわざわざ見に来る価値ありますわ。
そもそも神楽殿備えた神社自体、そうそうないですからね。
それがこんな地方の、それもこんな地味な山奥の神社で出会えるなんて、もー失神レベルに感動ですわ!!
その横には末社がもうひとつ。
朝倉神社です。
ちょっと神社側の説明がないので詳細不明なのですが、朝倉と言えば越前一乗谷の朝倉氏。
この神社がある金ヶ崎城はかつてこの朝倉氏の所有だったこともあり、その朝倉氏を祀ってある神社なのでしょう。
全体を覆屋(おおいや)で囲ってあり、本体である社殿は奥にひっそりと隠されています。
そして本殿です。
と言っても手前の門でシャットアウトなので、ここでお参りすることとなります。
この門もカッコええですな~。
神楽殿と同じく大振りな屋根ががさっとかぶさって、銅板の深い緑がじっとりと映えて。
正面には太い鏡柱が2本どすっと降りて、その両脇を透塀(すきべい)が軽やかに伸びる。
あーこんな門、家に欲しいーーー!!!
その門の左横に再び末社。
絹掛神社です。
この神社は金ヶ崎城の戦いで命を落とした、名もなき武士達を祀ったものです。
尊良親王がここでの戦いで自刃したことは既に書いた通りですが、その際321人もの部下が共に自刃したと言われています。
ちょっと今の感覚じゃ考えられないことですが、当時家来が主人に殉じるのは当然の責務だったのでしょう。
残酷な時代だったんですね。
小さいけど、なかなかに見所にあふれて面白い金崎宮。
特に境内中央の神楽殿は本当に立派ですので、隅々までじ~っくり見てってください。
思わず踊りたくなりますよ!(※踊っちゃダメ)
そしてこの神社は恋の宮としても有名。
恋の願いを成就したい人、ぜひお参りしてその切ない心の内をぶつけてください!
きっと素敵な恋が実りますよーー!!!
多分。
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