
松本城 天守閣編 その1◆1階~5階までジロジロじ~~~ろと観察してみました
2021年03月03日

現存12天守。
江戸時代以前に建てられて現在まで残っている天守閣の総称で、その名の通り全国を見渡してもたったの12棟しかありません。
その内の1棟がここ松本城の天守閣です。
いいですわね~、現存天守。
今作っても「現存」じゃないですからね。
江戸時代に作ったものがずっと残ってることに意味がある訳で。
金沢城でも本格志向とか言ってドえらいカネ使って城郭の復元作業を進めてますが、しょせん復元。
やっぱ江戸時代製のリアルなホンモノには逆立ちしたってかないませんわ。

この松本城の天守閣は全部で5棟の建物が連結された形でできています。
まずメインとなるのが中央の天守閣。
その右横に乾小天守とそれを繋ぐ渡り櫓。
反対の左側に辰巳附櫓と月見櫓。
建物内は見学可能ですが、乾小天守のみ中には入れません。
最初に1回だけチラッと建物内を覗けるだけです。

こちらがその乾小天守内部の様子。
入場してすぐの右側から見られます。
ここを見逃すともう乾小天守内は見られませんので、忘れずに覗いていってください。
注目して欲しいのが柱の形。
角柱と丸柱が混在しています。
丸柱があるのはここだけで、天守にはないのだとか。
なんでふたつの形が混在しているのかは不明。
単に調達の関係ですかね?

そしていよいよ天守閣本体へと入っていきます。
まずは1階。
柱のノミの跡がいいですね。
コツコツとひと彫りずつ丹念に削っていった手仕事感がはっきりと残っています。
そしてツヤツヤぼろぼろの床。
飴色を通り越してすっかり黒ずんでいます。
昔はここをお侍さんが歩いていたんですね。

こちらは石落としの穴。
石落としとは戦時の際、下から這い上がって来る敵を迎撃するための穴です。
ここから石や熱湯、時にはウ〇チを落とすんですね。
ただわたしいつも思うんですけど、石落としって外から見てもどこにあるか確認できるんですよ。
なのにここを登ったら上から石を落とされるって分かってて、わざわざ登る人いるんですかね?
実戦での実行効果がどれほどあったのか、激しく疑問。

2階に登ると火縄銃を始めとした、様々な武器のコレクションが見られます。
なにしろ江戸時代の骨董品なのでヴィンテージ感満点!
中には大砲なんかも展示されています。
カッコイイーですな、鉄砲。
わたしも一丁欲しい、インテリアとして。
型や保存状態にもよるでしょうが、こんなん買うといくらくらいするんですかね?

こちらは窓枠ですね。
外に落ちないよう、木柵を打ち付けてあります。
固定はプラスネジ。
このネジ、まるで現代製のような精巧な造りですね。
ホームセンターにでも行けば、まさにこれと同じものが売ってそう。
江戸時代の金属加工技術、恐るべし!です。
・・・・くだらんアラ探ししなくていい??(笑)

3階。
室内全面が真っ暗けっけ。
この階には窓がありません。
そのため外からはここに階があることが分からず、兵を安全に潜ませておく事が出来たと言われています。
ただそれは戦国期の話。
平和な江戸時代になるとそんな必要もなくなり、もっぱら倉庫として使われていたんだそうです。
一体何が置いてあったんですかね、ここに?
何と言ってもお城の倉庫ですからね、きっと超レアなお宝がゴロゴロ。
ヤフオクに出せば高く売れるだろうな~。(←売るのか?)

4階に登るとガラッと雰囲気が変わります。
なんか居住ムードむんむん!
御簾がつらーっと下げられてて、いかにもエライ人がいたっぽい感じ。
ここは戦闘時、城主の居住スペースとすることを前提にしていたんだそうです。
なんとなーく生活感があるのはそのため。
よく見ると柱や鴨居なんかもカンナを使って丁寧に仕上げられています。

5階に登ると、またさらに雰囲気が変わってきます。
四方の壁には破風の出っ張り。
このスペースが結構広くて、しゃがんでではありますが、大人3~4人くらいは潜り込めます。
戦闘時にはここから見渡して外部の状況を確認したんですね。
場合によっては鉄砲をパンパーン!
外から見ても目立つので、逆に狙われやすい場所でもあるのですが。

外を覗くとこんな感じ。
さすがに5階まで来るとかなりの高度感がありますね。
まだまだ高層建築なんてほとんどなかった江戸時代、きっとこの眺めは特別なものだった事でしょう。
今で言えば東京スカイツリーの展望台から見下ろすくらいのインパクトはあったんじゃないですかね。
でもここまで登ってくる事ができたのは、ごく限られた上部の人だけ。
そういう意味からも超スペシャルな眺めだったことでしょう。

そしていよいよ最上階・・・なのですが、今回はここまで。
天守閣最上階の様子は次回レポートします。
やっぱ一番盛り上がるのは最上階ですからね。
今思い出してもわくわく♪
また行きたいなー。
合わせて辰巳附櫓・月見櫓の様子もレポートします。
ここは風流と風雅が詰まった遊びの空間。
面白いですよ~。
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