卯辰山三社 卯辰山天満宮 ◆ここにもいます!いますよ!アレが~~♪♪
2020年12月12日
卯辰山中腹にある花菖蒲園から続く長い参道を抜けた先にある神社エリア。
ここには卯辰山天満宮、豊国神社、愛宕神社の三社が鎮座しています。
今回はその中のひとつ、卯辰山天満宮を見ていきます。
入口にまず見えるのがこの石鳥居。
階段を登った先にずどん!とそびえています。
ど~ですか、この秘境感!
なんかジャングルの奥地まで来ちゃったみたいな(笑)。
実際山の上ですんでね。
文明とは隔絶された精霊世界的な空気がむんむん立ち込めています。
鳥居をくぐってすぐ左手にこんなのがあります。
「業平の井筒」。
なんじゃそりゃ?って感じですが、業平とは在原業平(ありわらのなりひら)。
平安時代の貴族で、伊勢物語のモデルになった人物と言われています。
井筒とは井戸の枠の事で、かつて業平はこの井筒があった井戸のそばで育ったんだそうです。
その井筒がなぜか流れ流れて、今ここにあるらしいのです。
とは言え、業平が育ったのは奈良。
そこにあった井筒がわざわざここまで来ましたって、そんなことありますかね?
ちょっとマユツバ。
でいよいよ拝殿ですが、その前に!!
と~っても重要なものがあります!!
それがこちら、『逆立ち狛犬』!!
いるんですよ、こんな山奥でも。
金沢の誇るザ・狛犬カルチャー「逆立ち狛犬」!
今日も後ろ足をぴょこりと上げて、元気に逆立ちしてます。
この素敵なお姿に出会える喜び♪
逆立ち狛犬。
LOVE♪♪
そしてやっと拝殿。
古いのですわ。
ガッチガチに古いのですわ。
屋根に草が生えてるくらい古いのですわ。(←それは手入れの問題)
なんでもこの拝殿は竹沢御殿(今の兼六園)にあったものを移築してきたものなんだそうで。
竹沢御殿が整備されたのは1819~24年のわずか5年程の間と言われており、この時に拝殿が作られたとすると、現在までに約200年ほど経過している計算になります。
そりゃボロボロにもなりますわな。
でもまーシブイですよ。
屋根は入母屋、すらりとシャープな反りが入り、エッジがびしっと跳ねる。
屋根下の破風としとみ戸の扉には、正方形がずらりと連続する純和風装飾の狐格子を飾り。
向拝はシンプルにすらりと前に出して、その下には2本の向拝柱をすとんと落とす。
柱は上下を絞った粽柱(ちまきばしら)で、足元には露盤(ろばん・柱の根元に噛ませる石)をカッチリと据える。
い~いじゃないですか♪
決してごてごてと派手じゃないんだけど、でもキリッと締まりがあって。
洗練された神社建築のエッセンスみたなものがぎゅっと凝縮された、素晴らしい拝殿です。
中の様子です。
照明ないので暗くて申し訳ありません(汗)。
床面は奥を一段上げて、上部には扁額。
画像では切れてますが『卯辰神社』と書かれています。
周囲には祭祀に使うと思われる道具類がごちゃごちゃ。
両脇に座っている2体の人形は随身像ですね。
随身とは貴人の警護者。
誰を警護するのかと言うと、それはもちろん菅原道真(天満宮=菅原道真)。
変なヤツが来ないか、じーーーっと見張っているのです。
ぱっと見、本殿がないように見えますが、ありますよ。
拝殿の裏に回ってみれば分かります。
こちらが本殿です。
拝殿とは別に切り離されています。
建物はご覧の通り完全クローズ。
中の様子は全く分かりません。
どんなんなってんのかな?
拝殿の前には2基の台座。
でも見ての通りカラッポ。
「燈」の文字が確認できるので、これはどうも燈篭だったようです。
でもその肝心の灯篭本体がありません。
一体どこに行っちゃったんでしょうね?
と言うか、わざわざ取り外す意図が分からない。
誰や、どっかやったの・・・。
卯辰山の奥にひっそりとある卯辰山天満宮。
ちょっと場所が面倒ですが、機会があればぜひお参りしてみてください。
逆立ち狛犬も後ろ足ぴょこぴょこ上げてお待ちしていますヨ!
次回は隣にある豊国神社を見ていきます。
こちらもオンボロですが、貫禄満点。
現代金沢に残る豊臣秀吉の威光、じーっくりご鑑賞ください!
卯辰山天満宮(卯辰神社)
住所:石川県金沢市東御影町 93
関連タグ >> 神社 卯辰山三社 逆立ち狛犬
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