
武家屋敷跡 野村家(門~玄関) 格式高い名家の屋敷を堪能
2020年03月21日

金沢の定番観光名所である長町武家屋敷跡。
江戸時代の街並みをそのままに残したノスタルジックな空間です。
でも町並みを眺めるだけじゃ物足りない、屋敷の中も覗いてみたーい!って人、きっといるはず。
そんな人にぜひおすすめしたいのがここ野村家です。
ザ・江戸時代な武家屋敷の邸内を思いっ切り堪能できます。

いきなりカッコええーのがこの門構え。
門は2本の鏡柱で構成するシンプルな腕木門。
部材の木がまーい~い具合に退色してましてね、シブイ浅黒。
色ムラの入り加減に歴史を感じます。
足元にはびしっと並べられた敷石。
敷き方は長方形の石を互い違いに平行に並べた布貼り。
どこかお堅いというか、いかにも的な武家屋敷的しつらえ。
門の左右にはシブ~い土塀。
亀甲積みの石垣を基壇とし、土壁の薄茶色がシックに映え。
上部には塀を保護するための瓦屋根がざっと続く。
惚れ惚れしますわ♪

そんな江戸情緒むんむんの門をくぐると、まず目に入るのが踏み石。
ご覧の通りデカいのですわ。
滑らかに成形された大きな踏み石が玄関までどーん!どーん!
豪邸感全開!!
加賀藩の中級武士って、みんなこんな立派な邸宅に住んでたんですかね?
「上級」なら分かりますよ、でも「中級」でしょ?
えらい羽振り良くないですか?
でもこの野村家、中級とは言え3,000平方メートルもの屋敷を所有してたそうで。
3,000平方メートルと言うとほぼサッカーコート1面分。
そう考えると、やっぱり玄関前もこのくらいがっしりしたしつらえになってたのかな~という気もします。

そんな豪快な踏み石を抜けて玄関を入ると、真っ先に目に飛び込むのがショーケースに飾られた武者鎧。
上から下まで一式揃い、ザ・侍の風格で訪問者を迎え入れます。
え~ですな~コレも♪
兜は鉢につぶつぶが付いた鬼兜。
黒の地金でこしらえられ、正面には凛々しい金の立物(前飾り)。
胴や袖、草摺(くさずり)も地味な黒で揃えられ、その中で威毛(おどしげ・部品を繋ぐ糸)の青だけがぱっと映える。
装飾ピカピカと言うより、実用重視な仕立て。
やや動きにくそうだけど、このくらいガッチガチに固めないと身を守れなかったんでしょうね。
向かう先は戦場ですからね。

この鎧はここ野村家に伝わる家宝で、末森合戦の際、当時の当主が実際に着用したものだそうです。
末森合戦とは佐々成正(さっさ なりまさ)8,000の大軍を、前田利家(まえだ としいえ)がたった2,500の寡兵で追い払ったという、戦闘史に残る戦いです。
歴史漫画「花の慶次」を読んだことのある人なら、奥村助右衛門が初めて登場したあの戦、と言えばピンと来ますかね?
そりゃもうスゴかったらしいですよ!
リアルな戦いを経験した本物の鎧。
んーーーーー。
着てみたい(笑)。

そこを左折するといよいよ屋敷の内部・・・なのですが、今回はここまで。
一気に書くと長くなるので、この先は記事を改めて紹介します。
次回は控えの間と奥の間のお話。
ここも見所一杯!
ひとつひとつ掘り下げてご紹介しまーす。
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