気多大社 気の葉祭 入らずの森特別公開
2019年12月18日
現在気多大社(けたたいしゃ)で開催されている「入らずの森 気の葉祭(きのはまつり)・気の葉厄除け」。
「入らずの森(いらずのもり)」とは神社の背後にある森林で、ここは神社の私有地であると同時に禁足地となっています。
一般人は完全にシャットアウト、神社関係者でさえも年に1回、神事の際に入ることができるのみ。
いわゆる「神域」ってヤツですな。
そんな禁断の地が、令和改元記念として特別一般公開されるんだとか。
期間は12/1~31の1ヶ月間のみ。
こんなチャンスは多分この先一生ない。
行かにゃならんだろー!と行ってきました。
鳥居をくぐり、神門を抜けると、右手に案内の人がひとり。
気の葉祭に参加したい人は、まず受付を済ませてくれ、と告げられる。
え?受付?
勝手に入って勝手に森の中ぶらぶら見られるんじゃないの?
確認のために入らずの森の入口をちょっと見てみる。
いつものバリケード。
確かに勝手に入れるって訳じゃないみたいね。
仕方ないので案内通り受付へと回る。
受付は拝殿の横、通常は御神輿なんかが置いてある建物内。
入ると既に行列になっていて、わたしで10番目くらい。
先頭の様子を見ていると、なんやら用紙を記入している。
で、お金を払っている。
え?お金払うの?
森見るだけで有料なの?
わたし、気楽ぅ~に散歩しに来ただけなんだけど!
しかしどうもそういう「ルール」みたいで。
なんか良く分からないまま、言われるままに用紙を記入して3000円を収める。
受付したらこんなんもらいました。
気多大社のパンフレットやらお守りやらなんか色々。
その中のひとつに今回の催しの趣旨が書かれてまして。
要約すると「近年の急激な気候変動で入らずの森の生態系が狂い始めている。このままでは森林の維持ができなくなるかもしれない。その危機的状況をぜひその目で見て知って欲しい」って事なんだそう。
それと3000円と何の関係があるのだろう?と、どうでもいい事を考えながら、用意されたテントで待機、次の案内を待つ。
20分ほど待たされましたかね?ようやく係の人から案内があり、拝殿へと誘導される。
その時点で集まった人数はおおよそ100人ほど。
全員でぞろぞろと移動。
気多大社の拝殿、初めて入りますが、意外と地味なのね。
室内高は4メートルほど、形は正方形。
天井は格天井になっており、格子のサイズは70~80センチ四方とやや大きめ。
装飾はナシ。
柱は四方に1本ずつ、その間に各2本を挟み、合計12本、すべて丸柱。
柱上部には板がバシッと張られていて、欄間の類は一切なし。
正面に昭和天皇ナンチャラカンチャラって扁額と、左にもうひとつ何か良く分からないレリーフがあって、その下には御簾(みす)がちょろっと垂れ下がっている程度。
とにかく飾りっけがない。
中でこんなの渡される。
玉串。
う~ん神社っぽい♪(※神社です)
全員が室内に入ると扉がぱたぱたっと閉じられ、神主さんが前に立って簡単なご挨拶。
そしてお祓いが始まる。
太鼓をどんどんと鳴らしながら、うやうやしく読み上げられる祝詞。
室内には独特の空気と緊張感が流れる。
どうも最初に払った3000円、このお祓いの料金だったようで。
森への入場料じゃなくて、お祓い料。
いやいやいや、お祓いしに来た訳じゃなくて、森の中散歩に来ただけなんだけど・・・(汗)。
拝殿内は撮影しないでくれと言われたので画像ないのですが、中の構造はこんな感じ。
拝殿→幣殿(へいでん)→本殿とひとつながりになっていて、お祓いの儀式が終わったら幣殿へと通される。
そしてこの幣殿でさっき渡された玉串を神前に捧げ、本殿のご神体に向かって二礼二拍手一礼。
ご神体(と思われるもの)はなんか長細い棒みたいなものでした。
長さにして50センチほど。
通常神社のご神体って丸鏡である事が多いのですが、神剣や宝玉ってケースもありますし。
一瞬剣かな?とも思いましたが、形的にどう見ても剣じゃなさそうだし。
あれ、何だったんですかね?
謎です。
長~いお祓い(受付で記入された参加者の名前をひとつひとつ全部読み上げるので、とにかく長い!)を終えると、ようやく入らずの森へ案内。
拝殿から出て森の入口へ。
鳥居のある所から入るのかと思ってたら、その横にあるちっちゃなゲートから入場。
入るとビニールシートとゴザが敷いてあって、どうもここでちょっと待ってろって事らしい。
そしてさらにその先にもうひとつゲートがあり、その先がいよいよ入らずの森。
・・・・なのですが。
入れるのは距離にして5メートルほど。
え?そんだけ?
そのたった5メートルの先にはしめ縄が張ってあり、そこで二礼二拍手一礼をして、終わり。
一度にお参りできるのは3~4人程度で、順次ゲートを通され、お参りして、終わったら交代で次の3~4人が入る。
この繰り返し。
確かに入らずの森に入れるは入れるんだけど、5メートルほどでUターンしてはい終了って、え゛ー???
わざわざ金沢から車飛ばしてここまで来て、こんで終わりっスかーー???
なんかすン~ごい不完全燃焼なんスけどーー!!!
そこも写真撮るなって言われたので、この画像は別の位置からの入らずの森の様子ですが。
中はまあこんな感じ。
普通に森です。
もう少し林道整備されてるのかなって思ってましたが、道らしい道はなく、完全に森。
森の奥には素戔嗚尊(すさのおのみこと)と櫛稲田姫(くしいなだひめ)が祀られている社があるはずなのですが、それすらも見ることかなわず。
目にしたのはただの森・木・地面・落ち葉、のみ。
森に5メートルほど入って3000円。
うーーーん・・・・。
イメージと違いすぎる・・・。
気多大社の入らずの森特別公開。
3000円という金額はかなり微妙ですが。
とは言え、ここに入れるのは(5メートルほどだけど)恐らく一生で一度の超希少な機会。
今しか体験できない神域の空気をぜひとも吸いたい!って方のみご来訪ください。
なお神門では神社の屋根に使う檜皮葺の奉納も受け付けています。
こちらはひと口2000円也。
何事も流されやすいわたくし。
ついつい奉納しちゃいました。
なんだかんだで意味不明に5000円も使ってしまった・・・(笑)。
関連タグ >> 神社 気多大社
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