店主たみこの観光案内ブログ

玄宮園

2019年09月07日

玄宮園

 

彦根城のすぐ隣に立派な大名庭園があります。
玄宮園です。

 

彦根藩4代目藩主井伊直興(いい なおおき)の造園から始まり、その後11代目の井伊直中(いい なおなか)が隠居屋敷を建てた際、ほぼ現在の形ができあがったと言われています。
中央の大池を軸にしつらえた池泉回遊式となっており、彦根城を借景に、水・岩・木立などが悠々と広がる眺めを楽しめます。

 

これがも~いいのですわ♪

 

まず目を引くのは、何と言っても園の中心にある大池。
なみなみと水をたたえ、広大かつ奥行きがあり、幽玄なムードむんむん!
まるでここだけ時間がゆっくりと流れているかのような、独特の空気感。

 

オススメのビュースポットは、一番奥の飛梁渓(ひりょうけい)からの眺めです。
目の前に広がる大池と背後にそびえる彦根城天守との近遠のコントラストが実にダイナミックで、見応え満点!
それだけでひとつの日本画を見ているような、素晴らしい景観が楽しめます。

 

さらにもうひとつの見所が橋。
見所と言うか、まあ渡るんですが、橋だけに。
なんかね、いい感じなんですわ、この橋の雰囲気が。

 

橋梁が描くゆるやかなアーチは、直線が連続する都会の気ぜわしさとは真逆の落ち着きを生み。
木のぬくもりは、コンクリートやアスファルトに囲まれた現代社会の圧迫感を忘れさせ。
橋上から見下ろす水面の輝きは、ネオンのうるさい光にはない柔らかさ。
日常生活のどこかに置いてきてしまったような、温かさに満ちた世界がそこにあります。

 

もうホント歩いてるだけで。
心癒されますよ!

 

ところでちょっと考えて欲しいのですが。
お城と大名庭園のセットって、結構全国にありませんか?
金沢城兼六園もそうだし、岡山城と後楽園なんかもそう。
一体なぜか?
それにはちゃんと理由がありまして、いざ戦となった際、庭は曲輪や出城として転用できるからです。
城と大きな庭がセットで存在するのはそのためです。

 

でもなぜ庭なのか?
曲輪や出城が必要なら、初めから曲輪や出城を造ればいいじゃないかと思われるでしょう。
しかし事態はそんなに簡単ではなく。
徳川幕府により「武家諸法度」という面倒くさ~いモノが出されてて、容易に城の防備を強化できない事情があったのです。
下手に城をいじったり防衛施設なんかを作って幕府に目を付けられようモンなら、そりゃもう大変!
叛意ありと見なされて、改易や御家取り潰しの口実にされてしまいます。
だけど城の守りは強化したい。
そこで全国の大名達は、武家諸法度で規制されていない庭園の整備をせっせと進めたのです。
表向きは庭、裏の目的は出城という訳ですな。
ただご存知の通り、江戸の太平は250年間続き、結局庭は最後まで庭に終わったのですが。



彦根城の裏の出城玄宮園。
大名庭園らしい広大な敷地は散策に最適です。
風光明媚な眺めを楽しみながら、どうかゆっくりとご鑑賞ください。

 

すぐ隣には大名屋敷の楽々園(らくらくえん)があります。
こちらも江戸情緒満点!
どうか彦根城と合わせて3点セットで訪れてみてください。

 

 

玄宮園

住所:滋賀県彦根市金亀町 3

TEL:0749-22-2742

 




エリア >> 滋賀県 > 彦根市 > 金亀町

 

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